2019年4月25日 (木)

拍子木の効能は火の用心

2019年4月15日~2019年4月21日放送 
信越放送 ラジオ局編成制作部 中嶋直哉

【番組概要】
長野県山ノ内町にある渋温泉は大正から昭和初期に建てられた木造の旅館、住宅が並ぶ温泉街。一軒の建物に火災が起きてしまった場合、温泉街全体に燃えうつってしまうかもしれない。明暦3年に江戸の大半を焼いた「明暦の大火」をきっかけに、この街でその頃から続く火災予防活動を取材しました。

【制作意図】
長野県内では、消防団員の高齢化、新入団員の確保が難しいことなどを理由に、消防団活動の縮小が進んでいます。消防団と住民が一体となって、毎日活動を続ける地域は、全国的に見てもめずらしく、古くから残る温泉街が守られてきた活動をお伝えしたいと思い制作しました。

【制作後記】
私も地元で消防団に在籍していますが、年間で地域内の火災予防活動を担当するのは数回。それがこの渋温泉では毎晩消防団以外の方も含めて見回りをしているということにびっくりしました。この地域のみなさんはその活動について口をそろえて「当たり前のこと」とお話されたことがとても印象的でした。

ナマステ!宝石の街・甲府でインドの春祭り!

2019年4月8日~2019年4月14日放送 
山梨放送 ラジオ制作部 上野 美咲

【番組概要】
ジュエリー生産量日本一を誇り、「宝石の街・甲府」と呼ばれる山梨県・甲府市。実はインド人の居住者数が多く、日本で4番目に多いというデータもあります。多くの方は宝石関係の仕事に携わっています。そんなインド人の方が楽しみにしているイベントが、1年に1回開催されるインドやネパールのヒンドゥー教の春祭り「ホーリー祭」。山梨に住むインド人の皆さんは、どんなふうにこの「ホーリー祭」を楽しんでいるのでしょうか。3月24日に甲府市にある曽根丘陵公園で開催された「ホーリー祭」に参加させていただきましたので、そのお祭りの様子を伝えます。

【制作意図】
「実は山梨にはインド人の方が多く住んでいる」「山梨でも年に1回春の訪れを祝う
ホーリー祭が開催されている」。そんな情報を聞いて興味を持ち、制作しようと思いました。
ホーリー祭を調べていくと「世界一カラフルで危険な祭り」という言葉も見つかり、
どんなお祭りなのか、これはぜひ体感してみたい!
そしてラジオを通してこのホーリー祭の賑やかで楽しい雰囲気を味わっていただければ
と思い、制作しました。

【制作後記】
ホーリー祭に参加した感想を一言で言うと、「とにかくすごい」。ホーリー祭に伺う前に、取材に協力してくださったインド人の皆さんから「当日は誰が誰だかわからなくなるくらい粉まみれになるよ!」と言われていましたが、そこまでではないだろうと軽く考えていたら、大間違いでした・・・。赤や黄色、ピンクにオレンジと、本当に全身粉まみれになりました。とにかく容赦なく粉をぶつけられ、私も負けじと粉をぶつけさせていただきました。会場の公園では「ハッピーホーリー!」という元気な掛け声と、とってもノリノリなインド音楽に溢れていて、当日は100人くらいのインド人の皆さんが楽しんでいらっしゃいました。この日を心待ちにしていた方も多く、この日のために東京から来たという方も
いらっしゃいました。カラフルな粉まみれになった皆さんを見て、楽しい春の訪れを感じました。ぜひ来年も参加してみたい!と思いました。

水が運んだ繁栄と残された文化 ~水郷佐原~

2019年4月1日~2019年4月7日放送 
文化放送 編成制作部 渡邉ひかり

【番組概要】
成田国際空港から車で北へ30分ほど、茨城県との県境にある、千葉県香取市佐原。”水郷の町”や”北総の小江戸”などと呼ばれ、1996年に関東地方で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」として選定されました。伝統的な商家の町並みの中心を流れる小野川は、佐原が商いの町として発展するのに、非常に重要な役割を果たしていました。そして今、その小野川には、元々佐原村用水を水田に送るための大樋だった橋を観光用につくった、通称「じゃあじゃあ橋」がかかっています。ここでは、「じゃーじゃー」という当時の落水音を今も同じように聞くことができます。舟運によって栄えた佐原の町の歴史と残された文化を船頭さんと歴史ある商家の社長さんの取材音声とともにお届けします。


【制作意図】
「残したい日本の音風景100選」にも選ばれている「じゃあじゃあ橋」と伝統的な商家の町並み。
そして佐原の町の発展に欠かせなかったのが、町の中心を流れる「小野川」。かつてのにぎわいはなくなっても、それらの文化を残そうとしている人々がここにはいます。当時の音を残そうとした「じゃあじゃあ橋」の落水音、佐原の伝統を受け継ぐ人々の声を届けたいと思い、今回制作に至りました。

【制作後記】
生まれも育ちも千葉県の私ですが、佐原から離れたところに住んでいることもあり、今まで足を運んだことはありませんでした。千葉県では、佐原のような歴史的建造物が残った町並みは貴重な光景です。
成田国際空港が近いこともあり、外国人観光客も多く見られましたが、町の経済状況はまだまだ厳しいとのこと。取材をしていくうちに、かつての佐原は本当に江戸に劣らずにぎわっていたことや伝統を残すための苦悩などがわかってきました。今もかつての様子を感じることができる佐原の町を多くの人々に知って、訪れてもらいたいと、取材後はより強く思うようになりました。

2019年3月29日 (金)

時を越え!歌い続ける100歳の男声合唱団

2019年3月25日~2019年3月31日放送 
RKB毎日放送 RKBミューズ 茂田拓也

【番組概要】
九州最古の大学男声合唱団、西南学院のグリークラブが今年で100周年を迎え、また歌を愛するグリークラブOBを中心に結成した西南シャントゥールも今年で創立65周年を迎える。大正8年1919年から100年、戦前、戦中、戦後と時代の激動の中、歌い続けた西南グリークラブのメンバーには誇りの「歌」がある。いつ頃かは不明だが、英語詞の曲が歌えなくなった時代より前に西南学院の英文学教授、藤井泰一郎(ふじい・たいいちろう)さんが英語詞を日本語に訳し、今や全国の男声合唱だけでなく混声合唱でも歌われる。合唱団経験者なら一度は歌ったことがある、耳なじみのある曲・・・「いざ起て!戦人よ(いざたて、いくさびとよ)」「西南学院グリークラブ」発祥でメンバーの愛唱歌とも言えるこの歌が時を越え、今もなお歌い継がれる、その歴史に迫ります。

【制作意図】
100年続く男声合唱団、西南学院のグリークラブの歴史、そして歌を愛するOBからなる西南シャントゥールの今に迫ろうと、取材を始めました。取材を続けていく中で、今回お届けする「いざたて、いくさびとよ」という曲があり、今では多くの合唱団に歌われていること。実はこの曲は西南グリークラブから広まり、そして何より、このクラブの歴史を語る上で”欠かすことのできない一曲”だった。その「歴史的背景」と今でもメンバーが歌い続ける「意味」。そして「想い」を皆様に知って頂きたく制作しました。西南シャントゥールの歌声と共にお聴きください。

【制作後記】
西南学院グリークラブ100年という歴史には、メンバーが在籍した時代によって、それぞれの青春・思い出は様々でした。しかし、年齢、世代が違ってもこの曲に対する想いは一つ。歴代の先輩から受け継がれている「いざたて!いくさびとよ」は西南学院グリークラブの「誇り」ともいえる一曲でした。

コハクチョウ 北へ

2019年3月18日~2019年3月24日放送 
山陰放送 コンテンツ局制作部 桑本充悦

【番組概要】
鳥取県西部の米子市にある米子水鳥公園。ここで多くのコハクチョウが冬を越します。そして、春。北へ帰って行く「北帰行(ほっきこう)」の時期。その日にならないと旅立って行く群れがあるのかないのかわかりません。その北帰行に果たして出会うことが出来るでしょうか。

【制作意図】
鳥取県西部と島根県東部に囲まれた中海周辺はコハクチョウの越冬の場。「出雲国風土記」にもその記述があるように、古くから地域の人々にも親しまれています。そのコハクチョウを全国の聴取者に知ってもらおうと制作しました。

【制作後記】
コハクチョウの群れが北へと旅立ってゆく瞬間にようやく立ち会えたときの喜びといったら。暖冬とはいえ、冬の寒い朝。その寒さもふっとぶ瞬間でした。

さっぽろ雪まつり 雪像探検隊

2019年3月11日~2019年3月17日放送 
北海道放送 HBCフレックス 山本彩

【番組概要】
今年2月に開催された第70回さっぽろ雪まつり。メインの大通会場は札幌の都心を東西に横切る大通公園において展開され大小さまざまな雪像が、来る人を魅了します。今回は、大通7丁目のHBCフィンランド広場につくられた大雪像、フィンランドのランドマーク【ヘルシンキ大聖堂】の制作現場に密着しました。制作隊長の佐々木2等陸佐の説明と制作過程で生まれる音の世界で番組を構成しました。雪像の美しさと比例する迫力ある音でお伝えします。

【制作意図】
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月4日から11日までの期間中、雪まつり会場を訪れた人は、その巨大な大雪像に魅了されたと思います。その大雪像はいかにつくられているのか、そこにスポットを当てた番組を企画しました。今回は、HBCフィンランド広場に作られたヘルシンキ大聖堂に密着。この大雪像は、陸上自衛隊北部方面通信群の隊員の皆さんが、およそ1か月もの期間をかけ、のべ4000人を投入して作られました。札幌近郊の山から綺麗な雪を運び込み、建物を建てるのと同様足場を組み、重機で雪を積み、細部のパーツおよそ1000個をすべて手作り……という大規模で卓越した大雪像制作のなかなか知ることのできない裏側を伝えます。この番組を通じ、雪像づくりの疑問と大迫力な音をリスナーの皆様にも体感していただきたい。

【制作後記】
制作現場はまるで建築現場です。特別な許可をいただいて、大雪像に接近する際にはヘルメットをつけ、まだ平らになっていない足場を慎重に進み、大きなガンマイクで収録をしました。ガンマイクの大きさ故、つやっつやで細部まで彫刻された大雪像にうっかりぶつけてしまわないかが心配でした……が、傷つけず、優しい自衛隊の皆様のおかげで臨場感のある音が無事収録できました。大雪像にははしごを登って近づいたのですが、再びうっかり滑って落ちそうでした。過酷な寒さの中の作業現場…自衛隊の皆様にはありがとうとご苦労さまをお伝えしたいです。

2019年3月 7日 (木)

女性フレームビルダーがかける1ミリの魔法

2019年3月4日~2019年3月10日放送 
京都放送 ラジオ制作部 竹澤日向子

【番組概要】
京都府唯一の競輪場がある向日町に、自転車のフレームを作る工房がある。その工房では、日本で唯一の女性のフレームビルダー、北島さんが毎日作業をしている。彼女がフレームを作るうえでこだわる1ミリの持つ意味とは何だろうか。また彼女にしか作れない自転車のフレームとは、どのような特徴があるのだろうか。実際に工房で聞こえる音とともに、北島さんのかける「魔法」に迫る。

【制作意図】
競輪用の自転車を作る認可を持っているフレームビルダー唯一の女性が京都にいることに興味を持った。そもそもフレームビルダーの仕事すら知らない人も多く、また競輪用の自転車となると、1ミリにこだわった自転車のフレーム自体を身近なものととらえる人も、おそらく少ないのではないだろうか。そのような知らない世界で何が行われているのかをぜひ伝えたいと思い、制作した。

【制作後記】
インタビューした北島さんは、いわゆる頑固な職人というような雰囲気を全く持たず、とても気さくな方。彼女の方からなんでも話しかけてくれるし、選手が悩みや不満を話しやすいというのも理解できた。また自転車のフレームを作る仕事の話を伺うにつれて、競輪というスポーツそのものが大変興味深く、人間味のあるスポーツであることを教わった。案外誰でもどっぷりと楽しむことができる競輪の、一瞬の勝負を左右する自転車フレームを作る北島さんのこだわりにも迫ることができた。

季節を運ぶ

2019年2月25日~2019年3月3日放送 
南日本放送 ラジオ部 相原尚典

【番組概要】
鹿児島県の北部に位置する出水市。毎年、冬になるとこの町には、1万羽以上の鶴が越冬の為、飛来します。遠くシベリアから、日本にやって来る鶴たち。この様子は、冬の風物詩として「日本の音風景100選」にも選ばれています。鶴と出水の人々の歴史は古く、江戸時代から保護が行われ、戦後の混乱期も続いたこの活動は、この国内最大の越冬地を生み出しました。鶴と共に暮らす人々のひと冬の物語です。

【制作意図】
「出水と言えば、鶴でしょ?」鹿児島県民なら誰もが、そう答える程、県内では一般化している鶴の飛来と越冬。しかしその実態は、意外と鹿児島でも知られていません。実際に出水の街で出会った一万羽を超える鶴たちと、それを取り巻く人々の営み。そして人々の生活の一部として、季節の移り変わりを伝える鶴の存在を広く知ってもらうことが、この番組の制作に当たり、私が抱いた希望でした。1万羽の鶴が飛来するという現象は、何も自然に起こることではありません。人々が餌を与え、狩猟を禁じ、手厚く保護を行った歴史や子どもたちが年6回行う羽数調査。どれか一つでも欠ければ、この国内最大の越冬地は誕生しなかったでしょう。人々の努力と思いが作り出した、鶴と人々の関係を番組を通して感じてもらえればと思います。

【制作後記】
初めて出水を訪れたのは昨年10月でした。「MBCですが、取材を、、、」と言うと、最初に帰って来た言葉は、「また、メディアが鳥インフルエンザの取材に来たのか?」「もう、これ以上、騒ぎ立てないでくれ。」という冷たい言葉でした。事実、養鶏が主要産業の出水市にとって鳥インフルエンザとメディアは、悪い意味で強く結び付けられている様子でした。約3ヶ月間、早朝に行われる鶴の餌やりや保護活動へ取材に通う中で、少しずつ地域の方々からでてきた言葉。中でも「鶴は冬を連れてくる。」といった話からは、出水の方々と1万羽を超える鶴たちの絆の強さを感じました。大人から子どもまで、家族同然の存在になっている鶴と人との関係を今後も残していけるように、番組が少しでもその力になればと願います。最後に今回の取材に協力いただいた鶴保護監視員の皆様や鶴荘学園の先生方、生徒の皆さん。そして、出水の皆様に御礼申し上げます。

2019年2月15日 (金)

長寿レジスターと道後のいま

2019年2月18日~2019年2月24日放送 
南海放送 メディア本部ラジオ局ラジオ制作部 岡内ひかり

【番組概要】
愛媛県の観光地といえば、松山市・道後。観光客は年々増加し、町は毎日賑わっています。そんな道後の中心地から数分歩いたところにある創業明治19年の老舗酒店「山澤商店」。現在は、6代目社長の山澤満さん(51)が切り盛りしています。店内には地酒やウイスキーがずらっと並びます。昔に比べて手売りは少なくなったといいますが、お店で購入した人だけが聞くことのできる音があります。それは、金銭記録出納機「ゼニアイキ」の音、現代でいうポスレジです。大正初期に作られ、国産として初めて日本国内に出回ったレジスターです。今でもこのレジスターを愛用しているのは、山澤満さんの叔母・山澤康子さん(84)。このレジスターを始め、店内には長年愛用しているもので溢れています。一方で、現在の道後は、たえず新しい事に取り組み、観光地として更に発展しようとしています。その様子を昔から、そして今も変わらず道後の町を支える“本物”の音をお届けします。

【制作意図】
愛媛県で最も観光客が訪れる道後は、女性の1人旅やインバウンドが多くなっています。道後温泉の別館ができ、思わずSNSに投稿したくなるようなスポットが増えています。時代の変化に応じて…。しかし、昔とすっかり変わったわけではありません。それは、道後の町を古くから支える“本物”の存在です。その“本物”と、新たなものとが共存し、道後の町を更に盛り上げています。そして若者と道後で歳を重ねてきた者が皆、一体となっています。今回は、その中でも道後の町を支える“本物”を伝えたいと制作しました。

【制作後記】
「道後に古いレジを使用している酒屋があるらしい」と聞き、取材に伺った「山澤商店」。店の入り口である、木の引き戸をガラっと開けると、故郷に帰ってきたかのような居心地のよさを感じました。出迎えてくれた社長とおばあちゃん。昔の道後の街並みや歴史、そしてこれからの道後について話してくれました。昔の道後についての話は社会人1年目23歳の私にとって驚きの連続でした。そして何より驚いたのは、金銭記録出納機「ゼニアイキ」です。木製のため、家具と馴染んでいてレジスターだとは気づきませんでした。制作メーカーに電話で問い合わせると、思わず電話を耳から離してしまう程大きな声を上げて驚いていました。未だに使用していると確認できたのは、全国で初めてということです。このゼニアイキを使用しながら道後について語る、温かいお店の雰囲気を感じてもらえると幸いです。そして、皆が一緒に作り上げている道後の未来がとても楽しみです。

2019年2月12日 (火)

ハワイアンミュージシャンが山形弁シンガーになった理由(わけ)

2019年2月11日~2019年2月17日放送 
山形放送 報道制作局制作部 新野 陽祐

【番組概要】
将棋駒の生産で有名な山形県天童市に生まれ育ったミュージシャン山口岩男さん(55)。自分の世界を広げたいと、大学進学と同時に上京し、8年後の1989年念願のメジャーデビューを果たしました。ヒット曲には恵まれなかったものの、30代前半に知人の勧めで出会ったハワイアンミュージックのウクレレと出会います。順調な仕事、結婚もして家庭を持ちます。順風満帆に見えた人生。しかし、人生の転機が訪れます。山口さん38歳の時、4歳年下の弟がなくなったのです。最愛の弟を失った悲しみで多量のアルコール摂取する日々。そして、アルコール依存、うつ病、家庭崩壊、そして自殺未遂・・・。うつ病は約12年間続きました。その間、「自分とは何か」「生きる意味とは何か」を自問自答し続けてきました。そしていま、50を過ぎて見つけた自分のアイデンティティ。それは生まれ育った故郷・山形に生まれたこそできるアーティストとしての表現。2018年8月に山形弁シンガーととしてCDデビューを果たしました。ふるさとへの想いと、人生はやり直せるという山口岩男さんのメッセージ性が聞く人の胸を打ちます。

【制作意図】
去年、弊社に1枚のCDが届きました。「かえずのながさはえずばへっで」(標準語で「これの中にそれを入れて」という意味)というなんとも奇妙なタイトル。実際に曲を聞くと・・・思わず笑ってしまうような、けれどその心地よいビートとかっこいいワードの山形弁ソング!?しかも、山形弁のエッセンスを加えただけの曲ではなく、ネイティブ山形人でも、おそらく20代は80%近く聞き取れない方言全開の歌詞。新しいし、斬新過ぎるとすぐ興味が沸いてきました。取材を進めると、山口さんは驚くような波乱万丈な半生を歩んでいました。にも関わらず、いま人生を楽しんでいるという充実感のあるオーラを山口さんの言葉と背中から感じたのです。山口さんの方言ソングを通じて、今みなさんが住んでいる地域の良さを再発見してもらえるきっかけになればと感じるとともに、悩んでいる人や人生はやり直せるということを再確認してもらいたいなと思っています。そして、いまはネット社会で多いとされる「他者叩き」。人生を誤った人への過剰な反応、自分の正義感を振りかざし必要以上に他者を攻撃するような不寛容社会への警鐘にもなればと思っています。


【制作後記】
私が初めて山口岩男さんにお会いしたのは2018年秋。取材ではなく、弊社の「ラジオフェスタ」というイベントにゲストでお越し頂いた時でした。山口さんにゲスト出演を依頼した時、歌ってもらうだけでなく、「イベントが開催される6時間の間にMCや出演者、それにリスナーと一緒に合唱できるようなエンディングソングを即興で作ってほしい」と電話で依頼していました。そのイベントのエンディング・・・YBC1階ロビーに集まった300人ほどのリスナーと出演者全員が大団円!ステージ袖でディレクターをしていた私は泣きそうになりました。実はそれが「さすけねぇ」(標準語で「気にするな」という意味)という曲なんです。山口さんの行動力、人を惹きつける魅力、そしてやさしさが番組を通じて感じ取って頂ければと思います。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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