2016年9月21日 (水)

録音風物誌 リスナープレゼント

 

番組をお聴きの皆さまにプレゼント 「米の食味(しょくみ)ランキング」で
6年連続の特A評価を獲得した 佐賀県産「さがびより」の今年の新米5キロを5名様に
お送りします。

Saga

(イメージ)


【ご応募方法】

■住所

■氏名

■年齢

■電話番号


■番組の感想、ご要望など

をお書き添えのうえ、お聴きの放送局へはがき、またはkayoukai@radio.or.jp まで、
「録音風物誌新米プレゼント」と明記してご応募ください。
締切りは10月20日です。
当選者の発表は11月上旬の賞品発送をもって代えさせていただきます。

学び舎、最後のマラソン大会

2016年9月19日~2015年9月25日放送
秋田放送 ラジオセンターラジオ制作部  利部昭勇

番組コンクール入賞作品 再放送
(優秀賞)

【番組概要】
秋田県秋田市の市立大正寺(だいしょうじ)小学校は、創立141年目の今年度いっぱいで、少子化などの理由から閉校となります。この小学校の恒例行事、さわやかマラソン大会。地域の商店街の通りを子供たちが駆け抜けます。大会が始まって以来、地域の人たちが沿道から熱い声援を贈る名物行事です。その中に、今年も珍田智さんの姿がありました。子供たち一人一人の名前を呼びあげる実況は、最後まで走り切る力になっているのです。来年春に閉校を控えた小学校の最後のマラソン大会。珍田さんの温かい最後の実況に耳を傾けます。


【制作意図】
少子化や学校運営の経費節減から小学校の統廃合が進んでいます。そんな地域の、小学校の記憶を音像に残したいという思いから、弊社では閉校が決まっている学校の最後の1年を、その学校の校歌とともに記録するという取り組みを始めました。秋田県内で今年度いっぱいで閉校する小学校は14校。今回は、その1エピソードを録音風物誌で紹介したいと考え構成しました。


【制作後記】
このストーリーに登場する珍田さんが話していました。「閉校する前から子供たちは都会に出て行く。都会でもまれることも大切なので止めはしない。でも、都会で疲れた時、ここに、見守って育ててきたふるさとがあることを心の拠り所にしてほしい。いつでも帰ってきて、ひと時、休んでいってほしい。そのために、俺たちは、この地域を守る」・・・地域が果たす役割をあらためて考えさせられた言葉でした。こうした地域の声に、地方局はもっと耳を傾けるべきだと襟を正された思いでした。

2016年9月16日 (金)

青い屋台が涼を呼ぶ~チリンチリンアイス物語

2016年9月12日~9月18日放送
長崎放送 ラジオ局ラジオ制作部 武富茂


【番組概要】
長崎名物「ちりんちりんアイス」は、長崎市内の観光地(眼鏡橋やグラバー園など)やイベント会場で小さな屋台で販売されているアイスです。昭和30年代に屋台を押し、ちりんちりんと鐘を鳴らしながら移動販売を行っていたのがmはじまりで、長崎県内で数十軒あったアイス販売は今では3社まで減ってしまいました。このうちの一つ、昭和35年創業の老舗、前田冷菓は創業当時のままの味を半世紀守り続け、長崎県民のソウルフードとして親から子へ子から孫へ受け継がれています。ちりんちりんアイスの魅力は、さっぱりとした味とシャーベットのような食感と小さなヘラでの独特の盛り付け。ヘラですくわれたアイスがコーンの上で見る見るうちにアイスのバラに早変わり。販売員の赤星力三(あかほし・かつみ)さんはこの道7年。以前は建設会社で働いていましたが、屋台の仕組みに興味を持ったのがキッカケでこの世界に。ちりんちりんアイスの屋台には、懐かしい味を子どもにもと食べさせる地元長崎のお客や長崎観光の思い出にと観光客がやってきます。

 【制作意図】
長崎県にはカステラ、ちゃんぽん、皿うどん、卓袱料理、新鮮な魚介類と食文化が多彩です。これらと比べると一見地味な存在ですが「ちりんちりんアイス」は半世紀以上、変わらぬ味で愛されている長崎の名物スイーツです。その魅力は、変わらない味をヘラを巧みに使って手早くアイスのバラを咲かせる技術。そしてお客さんと交わされる楽しい会話。番組では長崎の観光名所のひとつ、眼鏡橋そばの屋台の雰囲気を通してちりんちりんアイスの魅力をラジオの音の世界で伝えたいと考え取材を始めました。

【制作後記】
眼鏡橋そばの屋台に6月上旬から8月にかけて数回に分けて取材に行きましたが、2時間いるだけで倒れそうな暑さでした。この暑さで一日経ち続けての商売は大変です。「アイス=夏」が一番売れると思っていましたが、暑すぎると人が外を歩かないのでそんなに売れないとのこと。最盛期は過ごしやすい春と秋と聞いて驚きました。因みに気温によって氷に加える塩の量を加減して温度を調整しています。屋台一台で1000個売れることもあるそうで、番組で赤星さんの販売員としてのキャリア7年は若手と紹介しましたが、新人のほとんどが1日もたずに辞めていく厳しい世界です。また中国や韓国などアジアからの観光客が急激に増え、これまで以上に接客のグローバル化も求められています。

 

 

 

 越前和紙 ~1500年の音色

2016年9月5日~9月11日放送
福井放送 ラジオセンター 佐藤正幸


【番組概要】
福井県越前町にある今立地区五箇は1500年と伝えられる歴史を持つ手漉き和紙「越前和紙」の産地。日本一の規模を誇ります。ところが、2014年、手漉き和紙が世界無形遺産に選ばれた際に「越前」は登録されませんでした。しかし、この出来事は保存会の設立につながっただけではなく、「守り、挑戦する」という、青年たちの熱い思いを後押しすることにもなりました。そのうちのひとり、西野正洋さん(43)をはじめとした地元の人の声、和紙づくりの音、紙漉き唄を聴きながら、時代の波を乗り越えて受け受け継がれ、新しくされてきた「越前和紙」のこれからの音色を聴きます。

【制作意図】
ふるさとの音、と聞かれて「越前和紙を漉く音色」を思い浮かべる機会は数多くありました。しかし、その音色がどのようにして受け継がれ、どこに向かおうとしているのかを知ろうとする機会を十分に作っていませんでした。2年前の「世界遺産の出来事」によって、さまざまな意味で注目を集め、心ひかれていた「越前和紙の里」を訪れ、さまざまな音や声、音色を集めてみたい、と思いました。

【制作後記】
取材を通して、1500年という越前和紙の歴史は「守り、挑戦する」歩みであったことが分かりました。どうやって守るのか、時代のニーズにどう応えるのか、どのように発信するのか。西野さんは「もがく」という言葉を使いました。内向きではなく、外に向かって「もがく」。人との出会いが何かを生み出す。改めて、大切なことを学ぶことができた時間でした。

人情温まる、みんなが支える街角寄席

20168月29日~9月4日放送
四国放送 ラジオ局ラジオ編成制作部 小喜多雅明


【番組概要】
徳島市内の商店街の外れの一軒の蕎麦屋。歴史を感じさせる趣のあるお店だが、近年の中心市街地の衰退の影響は例外なくここにもある。そんな中で決して広くはないこの蕎麦屋の店内では、月に一回1300円でお蕎麦付きで大阪からやってくる若手の噺家が落語を披露する寄席が開かれている。寄席には近所に住む一人暮らしのお年寄りや老夫婦などの常連が若手噺家をまるで孫でも見るような優しい雰囲気で応援している。「前より上手になったよ」「もう少しこうした方がいい」など若手の落語を周囲が温かい目で見守り育てている。運営はボランティアの45歳女性が行う。徳島での母のような存在だ。寂しくなる中心市街地の片隅で細々と残る温かい人情と触れ合いを伝える。

【制作意図】
この蕎麦屋のある地域は、かつて商店街やオフィス街として大変栄えました。ところが郊外型のショッピングセンターの出店やオフィスビルの移転などが重なり、人通りの少ない地域となってしまいました。しかし月一回の寄席からは、人々の優しい笑い声が聞こえます。古き良き風情をかすかに残し、そして脈々と残るこの街の人情、私たちが忘れかけているであろうこの宝をもう一度見直して頂ければとこの番組を制作しました。

【制作後記】
まだまだこれからという若手噺家をこの街の人々を中心に自分の孫のように優しく、時には厳しく激励する人情に、なんだか懐かしさを覚えました。インタビューしたお年寄り、そして店の雰囲気といい、祖父母の家を訪ねたような感覚でした。こういう人情や風情をいつまでも残していきたいものです。

下北半島妖怪ハウス

20168月22日~8月28日放送
青森放送 ラジオ局ラジオ制作部 福岡夏希


【番組概要】
青森県むつ市には「妖怪ハウス」なるものが存在する。そんな噂を聞きつけ、不安を感じながらも訪ねてみました。「よぐ来たにし おみやげの店」とかつての名残がある店内には、ゲゲゲの鬼太郎キャラクターの等身大フィギュアや生首(マスク)が何十体も並んでいました。妖怪ハウスを管理しているのはむかいの「飛内旅館」のご主人、飛内源一郎さん。旅館業でありながらプラモデルやSFなどいわゆるサブカルチャーへの愛が止まらずそちらで有名になってしまったというユニークな方でした。今年は青森の珍スポットを巡るバスツアー(参加料10万円!)も組まれ、飛内さんに会いたい若者で旅館は賑やかでした。

【制作意図】
一見変わった人に見える飛内さんですが、お話してみると一本筋の通った考え方をしているとわかります。自分の好きなものにはまっすぐ取り組み、「地域のために」という思いをしたこともあるようでした。かつては周りから理解されずさみしい思いをしたこともあるようです。そんな状況と飛内さんの作品「地獄巡り」が重なり、ぜひ応援してあげたいという気持ちになりました。

【制作後記】
「青森珍スポ巡りツアー」があることをたまたま知り、日程を合わせて取材することができました。飛内旅館以外では新郷村のキリストの墓や、青森市浅虫のある大盛りで有名な鶴亀屋食堂などをまわっていたようでした。「都会にはない青森の”ゆるさ”が面白かった」とのお話から、青森に人を呼ぶ新しい方法が見えた気がしました。

2016年8月16日 (火)

28年呼びかけ続け・・・市場の母の館内放送最終日

20168月15日~8月21日放送
北陸放送 制作局ラジオ放送部 内潟賢太郎


【番組概要】
江戸時代から約300年にわたって金沢市民の台所として親しまれているのが近江町市場です。場内アナウンス、経理、イベントでお客にふるまうカニ汁の調理まで担ってきた小林スミ子さんが退職することになりました。近江町市場での28年間の思い、そして小林さんの市場で最後の日、最後の場内アナウンスを音で追いました。

【制作意図】
威勢のいい売り子の呼び声が印象に残りがちな近江町市場ですが、その裏方で働く人たちの支えが金沢市民の台所に賑わいを生み出し、観光客に旅情を提供しています。そんな裏方の女性の思いを伝えられればと思っております。

【制作後記】
凛とした小林さんの語り口の中に、28年間の自らの仕事への誇りが感じられました。そして近江町市場への限りない愛情に胸が熱くなりました。

100年先の森を描いて

20168月8日~8月14日放送
山口放送 ラジオ制作部 大谷陽子


【番組概要】

山口県下関市豊田町。河田紀美江さん(67)は、7代受け継いだ山を夫と共に守っています。山間の家に嫁いで45年。舅に農業と山仕事を教わるうちに、森の大切さを知りました。森は、木材だけでなく、おいしい空気、水など、多くの恵みを与えてくれます。強い樹木の根は、土砂災害を防ぎます。しかし、林業の後継者不足で、河田さんの集落でも、山の木が一斉に伐採され売られるなど、禿山や荒れた山が目立つようになりました。

河田さんは、自然に雑木林が作られる天然の林を目指して、いろんな種類の木を植林しています。長い年月をかけて成長した丈夫な木を少しずつ売って恩恵を受ける・・・息の長い林業をすることで、家も山も守れると考えています。その思いは、林業を継いだ次男にも、そして、3人の孫たちにも受け継がれています。

 

【制作意図】

今年から新しく、8月11日が国民の祝日「山の日」となりました。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」日です。しかし、山に目を向けてみると、林業の担い手は減少し、高齢化しています。禿山や荒れた山が増える一方で、植林をしたくても鹿の被害が明らかな状況では躊躇せざるを得ません。山を守り山の恵みを受ける持続可能な林業を目指す女性林家、河田紀美江さんを通じて、未来を考えた上で今何をすべきか考えたいと制作しました。

 

【制作後記】

「山は先代からの預かり物」。河田紀美江さんも、林業の後を継いだ次男・晃幸さんも、口を揃えます。だから、山を荒らしてはいけない、禿山に売ってしまうことはできない、より良い形で次の代に渡さなければいけないと言います。同時に、地域の環境や水を守っているという自負もあります。その背中を見て、晃幸さんの3人の息子たち(高1、中2、小6) は、自分が地域に必要とされていると感じながら将来の夢を描き始めています。課題山積の林業の未来に、今、目を向けなければいけないと教えていただいた取材でした。

 

音楽の宝石箱~商店街に響く手回しオルガンの音~

201681日~87日放送
静岡放送 ラジオ局編成制作部 中尾慎


【番組概要】
静岡市の中心地にある商店街「呉六名店街」。ここでは毎週日曜日になると、路上で「手回しオルガン」のコンサートが始まります。全国でも珍しい手回しオルガンがどうしてこの商店街で響き始めたのでしょうか?商店街を歩く人々はその音に何を感じるのでしょうか?実際の音色に乗せてお届けします。

【制作意図】
商店街の衰退が叫ばれる昨今、呉六名店街も例外ではありません。通りの通行料は最盛期の3分の1程度にまで減ってしまいました。「もう一度楽しい商店街にしたい」その一心で手回しオルガンを奏でる商店街会長の山本耕三(やまもとこうぞう)さんの活動の様子が、ぜひ音として残すべきだと思い、作品にしました。

【制作後記】
私がこの活動を知ったのは、たまたま休日に呉六商店街を歩いていた時です。手回しオルガンのハンドルを回す演奏者、そして親子、カップル、お年寄りと様々なお客さんが1つになって自然と合唱を始めるその光景に私は目が釘付けになり、気付くとその輪に加わっていました。この作品でその雰囲気が少しでも伝われば幸いです。

 

2016年7月29日 (金)

館長はエンジニア、アナログ博物館へようこそ

2016年7月25日~7月31日放送
中国放送 RCCフロンティア制作部 角賢直

【番組概要】
広島市内から高速道路を使っておよそ2時間。中国山地のほぼ中央にある庄原市の口和郷土資料館が今回の舞台です。廃校になった分校の木造校舎をそのまま使った資料館の概観からは想像もできないアナログ機械の数々が300点も展示されています。

【制作意図】
口和郷土資料館に展示されているアナログ機械はすべて館長である安部博良さんが修復したもので、動態保存されています。中国山地の山奥にある資料館で阿部さんはひとり、どうして古い機械を修復し続けているのでしょうか?番組では安部館長の思いに迫りました。

【制作後記】
館長の安部さんは大手電機メーカーで数々の放送局の立ち上げに携わった元エンジニア。そのため、放送に関する機材の修復にも熱心に行っています。展示品の中にはかつて先輩ディレクターが使ったであろう6ミリテープのデンスケもあり、PCMレコーダーを片手に身の引き締まる思いがしました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

ブログ powered by TypePad