2018年11月19日 (月)

新潟といえば、酒?米?半身揚げ?

2018年11月19日~2018年11月25日放送 
新潟放送 情報センターラジオ放送部  田村 友季子

【番組概要】
新潟県新潟市中央区窪田町にある鳥専門店「せきとり」は、鳥の半身揚げの元祖といわれている。カレー粉をまぶして半身ごと揚げるこの豪快な料理は、今では新潟のソウルフードとして、新潟だけでなく全国にそのおいしさが広まっているが、その元祖である「せきとり」を取材し、半身揚げに対するこだわりなど、新潟市の下町の、活気ある様子とともにお伝えする。

【制作意図】
「せきとり」は新潟県民なら誰もが知っている半身揚げの元祖の店である。絶妙なカレーの風味と、ずっと変わらないおいしさで長年愛されている「せきとり」の半身揚げに加え、お店に集う人たちのにぎやかな様子もお伝えできたらと考え制作した。なんといっても半身を揚げている音が重要と考え、そこから新潟県民に愛される半身揚げのインパクトやおいしさ、さらにはカレーの香りまでお届けできればと思う。

【制作後記】
三代目の関まさひとさんの、創業当時の味を守り続けたい、というお話から、半身揚げに対する強いこだわりを感じた。入り組んだ住宅街に立地する「せきとり」だが開店直後からひっきりなしにお客さんが訪れる。おいしい半身揚げのファンであると同時に、そんな「せきとり」の心意気を感じるからかもしれない。下町に似合うどこか懐かしい店構えで、カレーの香りとお客さんの笑い声が響く幸せな空間であった。

2018年11月 7日 (水)

幸と人 運ぶ讃岐の おいりもの

2018年11月12日~2018年11月18日放送 
西日本放送 営業局 ラジオセンター 出石亜弥

【番組概要】
香川県の伝統菓子とされる「おいり」。小粒でパステルカラーのかわいらしい和菓子がソフトクリームやかき氷など、様々なスイーツにトッピングされ10代~20代女性を中心に人気を集めています。そんな「おいり」元々は、香川県の西の地域に伝わる嫁入り道具の1つ。歴史は丸亀城を築城した生駒親正公の時代までさかのぼります。幾世代にも受け継がれてきた伝統のお菓子が今、「インスタ映え」という言葉と一緒に、全国へと発信されています。幸せを運ぶお菓子「おいり」のブームを、生産者の方はどう捉えているのでしょうか?

【制作意図】
見た目のかわいらしさはもちろん、優しくてほんのりあまく、サクッふわっとした食感。香川の伝統菓子「おいり」は決して「インスタ映え」だけではない魅力がたくさん詰まった自慢のお菓子です。その魅力を地元の人・生産しているお菓子屋さんの声で届けたいと思い制作しました。

【制作後記】
「おいり」にフォーカスをあてようと思ったきっかけはInstergramでした。県外の友人がわざわざ、高松市内ではなく、香川の西の端、観音寺まで電車を乗り継ぎ「おいりソフト」の写真を撮りに行ったと聞き、単純に「素敵なことだ!」と感じました。SNSを通じて、香川の伝統菓子が知られ、若い世代に響き、現地でわざわざお金を使ってそれを求める。きっかけはなんでもいい。ただ、その伝統の正しいルーツを知ればもっとそのお菓子が魅力的にみえるし愛しくなる。今も家族だけで経営しおいりを作っている、菓子工房「遊遊椿」の井下百合子さんは「こんなにもブームになっていることが不思議だ」と戸惑いながらも、とても前向きにとらえていらっしゃいました。

回れ!いつまでも~長崎独楽の復活~

2018年11月5日~2018年11月11日放送 
長崎放送 ラジオ制作部 池本志乃

【番組概要】
約100年の歴史を持つ長崎独楽。長崎市矢の平の閑静な住宅街にある河原コマヤ三代目河原勝吉さん。大正時代初期、勝吉さんのおじいさん、末吉さんが福岡県の久留米で修行したのち、長崎で独楽づくりをはじめます。時代の移り変わりと共に子供たちの遊びも変わってゆき一度は河原コマヤの看板を下ろす決意を・・・。しかし長崎市のかつての風景を取り戻そうと活動している松原一成さんとの出会いにより長崎独楽が復活します。長崎独楽を知らない世代の子供たち、子供の頃独楽で遊んでいたおじいちゃん、おばあちゃんたちが独楽回しを楽しむ様子など、長崎独楽の歴史を振り返りながらお送りします。

【制作意図】
佐世保を代表する郷土民芸の佐世保独楽は全国的にも有名ですが、長崎市の正月遊びの定番でもあった長崎独楽が長崎市にはあります。長崎市で竿後の職人となった河原コマヤ三代目河原勝吉さん。子供たちの遊びも変わってきているこの時代・・・。河原さんがどんな想いで独楽を作っているのか、時代の移り変わりをどう受け止めているのか、今の子供たちは独楽回しをできるのか?約100年の長崎独楽の歴史を振り返りながら河原勝吉さんが作った長崎独楽の音と共にお楽しみ下さい。

【制作後記】
小さい頃からなじみのある長崎独楽。しかし最近では独楽といっても子供たちが手にしているのはベイブレードといわれる、パーツを組み替えて改造できるバトル専用のコマが主流となってきています。長崎独楽の復活イベントに参加した子供たちおじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんたちと一緒に独楽回しに挑戦。独楽を得意気に回すおじいちゃん、お父さんに負けじと子供たちも一生懸命になって独楽を回す姿がありました。私も懐かしくなり何度も挑戦。河原さんの教えの元練習するとできるようになりました。子供たちは呑み込みが早い為すぐ回せる子が多かったです。長崎独楽のイベントが好評だったようで次回開催も決まっているそうです。

2018年11月 1日 (木)

江戸から平成、時を見てきた宿場町・熊川

2018年10月29日~2018年11月4日放送 
福井放送 ラジオセンター 松村和也

【番組概要】
福井県若狭町熊川。若狭湾でとれた魚を京都に運ぶ鯖街道の宿場町です。室町の時代に宿場町として開かれ、江戸時代に整備され平成の今も人気のスポットです。そんな熊川は年に一度、「熊川、いっぷく時代村」という祭りを開催。その祭りには都会の大学生も企画に参加しています。宿場町ならではの人を受け入れることの大切さを時を超えてみてきた形で表現しています。

【制作意図】
平成も終わろうとしている今、時代の変わる時を見続けてきた宿場町を舞台にかわらないものの視点から宿場町熊川を表現しようと思いました。熊川で変わらないものと言えば、”がったり”。がったりとは旧家の軒先に設置されている折り畳み式の木製のベンチです。そのがったり目線で静かな熊川、祭りでにぎわう熊川。そして、時の移り変わりの中、変わらない人々、変わらないといけないことを表現したいと思い制作しました。

【制作後記】
宿場町熊川。休みの日にはツーリング、ドライブと観光客でにぎわいます。しかし、平日ともなると、川の流れの音がいつでもきこえる静かな町。ここは作られた観光地ではなく、人々が普通に生活する町で観光客を受け入れる人々の気持ちに長年の宿場町として培ってきたものが継承されています。平成が終わろうとしている今の熊川を表現しました。

ポン菓子の灯を守る

2018年10月22日~2018年10月28日放送 
四国放送 ラジオ編成制作部 清水幸二

【番組概要】
徳島県小松島市の岩田善則さん(74歳)は、地域のポン菓子職人が引退すると聞き、懐かしい昭和の味がなくなるのは惜しいと一念発起、73歳でポン菓子職人を目指して修行する。43万円のポン菓子機を購入、自宅の敷地内に作業小屋を作ってポン菓子を作っている。噂をきいて訪ねる人も多く、懐かしい味を支持する人たちの期待に応えようと、岩田さんも地元のお祭りに出店したり、かつて師匠が出店していた神社の空き地でポン菓子を作る。そんな岩田さんの頑張りと、それを支持する人たちの声をポン菓子つくりの音とともに届ける。

【制作意図】
「ドン!」という音の響きに想起させる昭和の街角の風景やお菓子の味、そのわくわくした体験を若い世代にも受け継いでほしいという岩田さんの思いを伝える。

【制作後記】
この番組はTV特番の取材音をラジオ用に再構成して、ラジオ番組として放送したものです。

 

2018年10月19日 (金)

笑顔を届ける 86歳のアコーディオン

2018年10月15日~2018年10月21日放送 
青森放送 制作局 ラジオ制作部 斉藤 暢

【番組概要】
青森県十和田市に住む藤田みつさんは、県内の老人ホームなどを回って音楽療法のボランティアをしています。藤田さんは今年で86歳、入居者の皆さんの平均年齢と変わりません。演奏中、藤田さんは約5kgのアコーディオンを持ちながらも座る事なく、入居者の間を歩きまわります。そうする事で、その場にいる皆さんが参加するようになるのです。音楽療法に大切な事は、入居者自身が曲を選んで歌う事。簡単な事ではありませんが、それでも藤田さんは決して「この曲をやりましょう」とは言いません。約4000曲のレパートリーで、歌謡曲や演歌、民謡など多種多様なリクエストに応えます。
 藤田さん自身の元気の秘訣は、毎日のウォーキングとよく食べる事。今でも20本以上が自分の歯なので、食事が楽しいようです。短命県の烙印を押された青森県でがんばっている、元気な86歳に密着しました。

【制作意図】
1人1人が支える高齢者の数が増え続けている世の中、同じ年頃の人たちを相手に音楽療法を行っている藤田さんは貴重な存在です。若者だから出来る事、同世代だからわかる事、それぞれにそれぞれの出来る事があります。こういった活動をより多くの人に知ってもらう事で、福祉に興味を持つ人が少しでも増えればと思います。また、やっている事だけ聞くとストイックに思える藤田さんですが、併せ持つかわいらしさが伝わってくれれば嬉しい限りです。

【制作後記】
まず、取材のお願いをする電話をかけた時、声のハリに驚きました。そして取材当日、イスに座るものだと思っていましたが、30分間立ったまま弾き続けたではありませんか。ウォーキングにご一緒させていただいた時もピンとした背筋ですたすたと1時間歩き、驚かされてばかりの取材でした。
 今回は番組内で触れる事が出来ませんでしたが、藤田さんの活動の裏には多くの人たちの協力があります。施設へ行くために車を出してくれる友人、スムーズに進行できるように動く施設のスタッフ。まだまだお話を聞きたい事、番組で紹介したい事ばかりです。

2018年10月 4日 (木)

「うちのが一番!」城下町つなぐ豆腐屋おやじ

2018年10月8日~2018年10月14日放送 
北陸放送 竹村りゑ

【番組概要】
舞台は、ひがし茶屋街。石川県金沢市に観光に来た人ならば、おそらく全員が訪れるのではないかと思われる金沢屈指の観光地です。江戸時代に加賀藩前田家のお膝元で栄え、今でも当時のままの町屋や美しい石畳が続き、風情ある風景をカメラを手に散策を楽しむ観光客も多くみられるという、「非日常」を感じさせるところです。土産物屋などが立ち並ぶ街並みを背景にリヤカーをひく「高山とうふ店」の 高山こういちさんは、一見、観光客向けのパフォーマンスにも見えるのですが、その実50年近くひがし茶屋街で引き売りを続ける、地元密着型の豆腐屋です。足の悪いおばあちゃんを労わり、町の子どもたちに慕われ、通りを歩けば次々に声を掛けられるという生活を長年続けてきた方です。
「非日常」の町の中で、「日常」を送る人の姿を見せるため、高山さんの一日をたどる形にし、引き売りの道中で出会う人々との会話を伝えています。

【制作意図】
2015年の北陸新幹線の開通により、石川県は今までになく大きな変化の時を迎えています。世界中から大勢の観光客を迎えることで、どんどん洗練された表情になっていく町。それは喜ばしいことのようで、どこか一抹の寂しさを感じさせるときもあります。だからこそ、日に日に華やかさを増す町の中で、昔から変わらない当たり前の生活を送る、当たり前の人がいることを今一度確かめたいという思いから、取材を始めました。父親の代から続く豆腐店を受け継ぎ、町の人に愛されながら50年近く豆腐屋を営み続けてきた高山さんは、その点で主人公になっていただくのにぴったりの方でした。日常感が大切だと思っていたので、リヤカーを押しながらつく高山さんの溜め息や、お客さんのちょっとした呟き、長年使われてきた古い機械がたてる優しい音など、音声に載るかどうかギリギリなものも、できる限り録音しようという気持ちで収録に挑みました。

【制作後記】
今までのアナウンス人生で、ラジオ番組を制作するという経験はほとんどしてきませんでした。「初めてだから、まずは短めのものを」ということで、最初は3分間のリポートを想定して取材を始めたのですが…豆腐屋の高山さんや妻の和子さんとお喋りをするうちに、その温かさや素朴さに、人としての「正しさ」や「美しさ」を感じ、すっかりお二人のことが大好きになってしまいました。3分間では零れてしまうエピソードや言葉がどうにも愛らしくて、なんとか世の中に出したいという思いから、およそ6分半のリポートに挑戦したのが今作品です。制作者として一番気に入っているのは、観光客と高山さんの会話の様子です。金沢の良さを持ちながら、しなやかに変化を受け入れる「これからの金沢の目指すところ」を象徴したシーンだと思っています。

2018年9月12日 (水)

録音風物誌リスナープレゼントのお知らせ

 

番組をお聴きの皆さまにプレゼント 「米の食味(しょくみ)ランキング」で
8年連続の特A評価を獲得した 佐賀県産「さがびより」の今年の新米5キロを5名様に
お送りします。

Saga

(イメージ)



【ご応募方法】

■住所

■氏名

■年齢 

■電話番号
 

■番組の感想、ご要望など

をお書き添えのうえ、お聴きの放送局へはがき、またはkayoukai@radio.or.jp まで、
「録音風物誌新米プレゼント」と明記してご応募ください。 
締切りは10月20日です。 
当選者の発表は11月の賞品発送をもって代えさせていただきます。

紡ぎ、紡がれ~錦織りなす北限の絹~

2018年10月1日~2018年10月7日放送 
山形放送 報道制作局制作部 新野 陽祐

2018年度録音風物誌番組コンクール 最優秀賞
再放送でお送りします。

【番組概要】
舞台は山形県鶴岡市。江戸時代、この地域を治めていた庄内藩の藩士たちが明治維新の後、刀を鍬に持ち替えて土を耕し、カイコのエサとなる桑の木を植えました。この時、国内最北限の絹産地が誕生しました。そして、140年余りが経過したいま、一つの産地でカイコを飼育する養蚕から、私たちの手元に届く商品になるまでのすべての工程が存在する、日本で唯一の絹産地になりました。絹が生まれる時、その工程の中でどんな音が生まれているのでしょうか。そして、人と歴史はどんな音を奏でてきたのでしょうか。そこに暮らす人々の風景とともにお届けします。

【制作意図】
絹に音はありません。そう思った時、絹ができるまでにはどういう音が存在するのだろうと、ふと思ったのが取材のきっかけでした。侍が刀を鍬に持ち替えて養蚕を始めたというストーリーにも惹かれました。豊かな歴史と文化がはぐくんだ絹産地の魅力をぜひ多くの人に知ってもらいたいと思っています。そして、絹産業にはこんなにも多くの工程があり、支えている人たちがいるということを知ってもらい、絹自体の魅力も再認識してほしいと思っています。

【制作後記】
取材を始めたのはいまから7年前2010年にさかのぼります。以来、年に数回は絹産業の会社やそこに携わる人たちの取材を続けています。カイコが桑の葉を食べる音、糸が作り出される音、機織り機の音・・・目で見るとすぐ分かるはずの音が、耳だけになるとまったく違った音に聞こえ、より効果的にラジオとして聞いてもらえるようにするのは苦労しました。7年の間に、加藤さんは亡くなり、番組には反映できませんでしたが、製糸会社も火事にあいました。それでも一生懸命に絹産業を支える人たちをこれからも応援していきたいです。

 

隠し味はラッパの音~豆腐の移動販売

2018年9月24日~2018年9月30日放送 
信越放送 ラジオ局ラジオ編成制作部 笠原公彦

2018年度録音風物誌番組コンクール 優秀賞
再放送でお送りします。

【番組概要】
長野県山ノ内町で5年前から豆腐の移動販売をしている北沢豆ふ店。店主の北沢善延さんは、なぜ移動販売を始めたのか?その魅力は?販売に同行しました。

【制作意図】
豆腐販売のラッパ音が地域でどんな意味を持っているのか?販売に密着することで、売り手と買い手、それぞれの思いを描きたいと思いました。

【制作後記】
取材とナレーションを担当した石井嘉穂アナウンサーは新入社員。東京生まれの彼女に、長野県の良さを知ってもらいたいと指名をしました。取材後、スピードや効率といった尺度で測れない価値がある事に気づきましたと話していました。

 

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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