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2026年3月

2026年3月 6日 (金)

迫力満点のプロアイスホッケー 神戸の新たな音風景に

2026年3月16日~2026年3月22
ラジオ関西 コンテンツクリエイト局ニュース部 高塚恵子

【番組概要】
2025年、神戸に初めてのプロアイスホッケークラブ「スターズ神戸」が誕生しました。アイスホッケーが身近にある地域では馴染みのあるスポーツだと思いますが、兵庫県ではまだまだこれからといった所です。リンクでどのような音が響いているのか、選手たちは音についてどのように感じているのかを取材、開幕戦から自然発生的に起こる子どもたちの声も紹介します。

【制作意図】
以前、岡山県のジュニアチームで練習に励む小学生の男の子に聞いたことがあります。「アイスホッケーの好きなところは?」返ってきた答えは「音」でした。私自身、初めて観戦した際、プレーの迫力はもちろんのこと、その音に驚いたことを思い出しました。
2025年、神戸に初めてのプロクラブ「スターズ神戸」が誕生しました。神戸ではそのプレー、そこから生まれる音、すべてが初めてです。見る側にとっても初めてで、どのように応援していいのかわからない、でも応援したいという気持ちで声援を送っています。
神戸に本拠地を置いたり、ゆかりのあるプロスポーツチームは他にもあります。そこに音が魅力のひとつである「アイスホッケー」が加わりました。ひとりでも多くの人にその魅力を知っていただきたいと考えました。

【制作後記】

リーグ初参戦のスターズ神戸。兵庫県で初めて開催されるプロの試合ということもあり、多くの人に楽しんでもらいたいと、選手入場時の音楽を吹奏楽の生演奏にしたり(毎回ではないですが)、プレー中断の際の音楽もひと工夫しています。ホーム開幕戦では、「レッツゴー!神戸!」という子どもたちの声が、自然発生的にあちらこちらで上がりました。試合を重ねるにつれその声は大きくなり、今回の番組がほぼ完成というタイミングで、クラブ公認の応援団ができました。とはいえ、その中心には子どもたちの声があります。選手・監督は声援はすべて聞こえている。背中を押してくれると話します。初参戦となった今シーズンは、多くの白星を挙げられませんでしたが、今後、どのような活躍を見せてくれるのか、また声援もどのように進化していくのか、楽しみです。



さっぽろ雪まつり・8日間の芸術

2026年3月9日~2026年3月15日
北海道放送 オーディオビジネス局編成制作部 金山やよい

【番組概要】
世界最大の雪の祭典「さっぽろ雪まつり」。その裏側にある、自衛隊員たちによる制作過程と、完成からわずか8日で取り壊されるという「雪像の宿命」にスポットを当てました。 28日間にわたる汗と涙の結晶が、重機によって一瞬で崩れ去る儚さと、だからこそ人々の記憶に刻まれる情熱の軌跡を描きます。

【制作意図】
日本各地はもとより、世界各国から訪れる「さっぽろ雪まつり」。生まれも育ちの札幌の私にとっては、冬の日常の中にあるイベントのひとつです。しかし、圧巻の大雪像がどれだけの時間と人数をかけて作られているのか、までは正直知りませんでした。そしてそれだけの労力をかけて作られた雪像が、閉幕翌日には崩されてしまう。たった8日間だけの芸術の裏にある自衛隊の皆さんの努力を全国の皆さんに知っていただけたらと思い制作しました。

【制作後記】
大雪像が自衛隊の皆さんの力で制作されているのは、もちろん知っていましたが、3000人以上の隊員の方が制作に携わっているのは知りませんでした。また、細かな部品もひとつひとつ手作りで、すべてにおいて丁寧に作られていました。

癒しと人情! わが町最後の”あったかお風呂屋さん”

2026年3月2日~2026年3月8日
ラジオ福島 編成局 鈴木啓輔

【番組概要】
福島県の県庁所在地、福島市の中心部にほど近い住宅地にある「つるの湯」は、現在市内唯一の現役の銭湯として営業しています。創業は大正3年で100年以上の歴史があり、店を守っているのは3代目のご主人、片桐詔次さんと息子の秀樹さん、有希さん夫婦で切り盛り。暖簾をくぐった途端、昔ながらのフロント、脱衣場、そして湯船や固定式シャワーが常連客らを待っています。訪れる人々は、気持ちのいい「お湯」はもちろん、裸の付き合いを大切にする「つるの湯」ファン同士のふれあい、そして風呂上りの「会話」を楽しみにしています。また、快適な「お湯」を守る裏方の作業にもスポットをあて、家族経営で銭湯を続けていく姿も綴っています。

【制作意図】
経営者の後継ぎ問題、そして燃料費の高騰など、昔ながらの銭湯が全国的に消えつつあり、福島も例外ではありません。特に家庭風呂の普及は、減少に拍車をかけた要因でもありますが、かつては人々が集まる集会所のような役割も果たしていました。最近では、サウナなど近代的な設備が整った入浴施設が人気となっていますが、どちらかと言えばレジャー要素の強いのが特徴です。しかし、昔ながらの銭湯には、時代の先端を行くような施設には無い、「癒し」と「人情」、そしてエコーがかかったような、あの”音”があります。福島市でたった一軒となった、人々が織りなす地元ならではのコミュニケーションと、歴史を刻む銭湯ならではの「残響」を発信し、貴重となった銭湯文化を「音」で残していきたいとの意味を込めています。

【制作後記】
取材後、一人の来場客として「つるの湯」を訪れました。まず、湯船に入った途端、「手の込んだお湯」という感想を持ちました。浴槽はお湯が常に循環し、何となく乾燥肌がすべすべになったような感じです。そして、手足を伸ばせるのが家庭風呂では出来ない体験。ちょっとした贅沢気分も味わえました。さらに、桶を置いたり、水を流したりする時の、あの「残響」は、まさに銭湯の象徴です!癒しを肌で感じた「銭湯の時間」でした。

とりをさかなに夜はふけて

2026年2月23日~2026年3月1日
北日本放送 報道制作局(ラジオ制作)熊野 智元

【番組概要】
富山駅の北側、歩いて15分ほどにある「やきとり大吉 奥田店」。チェーン店ながら、素材の仕入れから仕込み、品ぞろえと、店主の裁量に任せられる部分が多く、奥田店は、大将やおかみの人柄もあって、足しげく通う常連客も多い。店の大将・辰尾久治さんは、48歳で店を開いて33年。81歳を迎えた今も、おかみの恭子さんと店に立ち続けている。80歳を超えてなお、店でやきとりを焼く大将と、言葉少なながら大将を支えるおかみ。富山の一軒のやきとり店の、雪降る冬の一夜です。

【制作意図】
住まいの近所にあって、普段からよく食べに行く店。以前から、大将が80歳を超えていること、そして「いつまでやれるか…」なんて話を、食べながら聞いていました。録音風物誌の制作担当が巡ってきて、ふと「このにぎわいの空間を”音”でそのまま切り取って、番組にしてみたい」と思いました。しつらえた空間での録音ではなく、カウンター席で、あえて、いつも聞こえる店のざわめきのなか収録してみました。1月の下旬のこの夜、富山県内は大雪でお客は少ないかもと思っていましたが、店は満席。いつものにぎわいとやきとりを肴に、カウンター越しに聞いた、大将と女将、家族のストーリーです。

【制作後記】
マイクを振りつつ、録音機をもう1台カウンターに置き録音しました。やきとりを焼く音をとにかく録りたいと思い臨みましたが、焼き上がりの過程で音が違うこと、そして「鶏皮」が一番いい音ということがわかりました。いっぽうで、「店の喧騒ありき」で録音に臨んだものの、さすがに店内はアルコールが入ったお客さんがほとんどなので、思い描いていた以上に店内のざわめきが大きく、収録した素材のどこを使うか、音質も含め、かなり苦労しました。ただ、これも店の日常なので、声や雑音、ざわめきも含め、店の雰囲気や、大将家族の人柄が伝わればと思います。

栄の屋上はこれからも

2026年2月16日~2026年2月22日
TOKAI RADIO 編成制作部 岡本 叡

【番組概要】
全国的に数が少なくなり、絶滅寸前とも言える百貨店の屋上遊園地。
東海地方屈指の繁華街である栄の中心地にある松坂屋名古屋店は、2025年に大規模リニューアルを実施し、「屋上遊園」をこれからの未来に残していくことを決断。
この「屋上遊園」が松坂屋名古屋店にとってどれだけ重要なものなのか、そしてこの地域にとってどのような存在なのかを、現在の日常で流れている栄と「屋上遊園」の〝音"を通してお届けします。

【制作意図】
百貨店文化が色濃い名古屋。
2025年、47年ぶりに松坂屋名古屋店が「屋上遊園」の大規模リニューアルを実施したと知った時、私自身はこの地域の出身ではないものの、幼少の頃両親や祖父母に地元の百貨店の遊園地によく連れていってもらったことを思い出しました。
全国的にどんどん数が減っていく中で、リニューアルを実施しこれからに残していくことを決めた松坂屋名古屋店の思いと、リニューアルを経た「屋上遊園」の今に興味が湧き取材させていただきました。

【制作後記】
今回のリニューアルに至る松坂屋名古屋店内の議論で、「屋上遊園」を廃止するという意見がなかったということに驚きました。この47年ぶりのリニューアルは、全員が同じ方向を向いて取り組んだリニューアルであり、長年時間を共にしてきた・これから共にする地域の人々への思い、百貨店の屋上遊園地を文化的価値として残していきたい、という強い思いを感じました。


装蹄 -午の歩みのその前に-

2026年2月9日~2026年2月15日
IBC岩手放送 ラジオ放送部 髙橋 千央

【番組概要】
古くから馬との関わりが深い岩手県。現在県内には2つの競馬場があり、今もなお馬は身近な存在として県民に親しまれています。
そのうちの1つ盛岡競馬場。華やかなレースの前には馬の足元を支える作業「装蹄」があります。
競走馬が速く走るために、怪我を防ぐために、蹄の形を整え蹄鉄を打つ。それが装蹄師の仕事です。
常に馬を第一に思い技術を磨く4年目の渡辺さんと、親方の白椛さん。二人が岩手に根付く馬文化と馬の歩みを縁の下から支えています。

【制作意図】
古くから馬との関わりが深い岩手県。現在県内には2つの競馬場があり、今もなお馬は身近な存在として県民に親しまれています。
そのうちの1つ盛岡競馬場。華やかなレースの前には馬の足元を支える作業「装蹄」があります。
競走馬が速く走るために、怪我を防ぐために、蹄の形を整え蹄鉄を打つ。それが装蹄師の仕事です。
常に馬を第一に思い技術を磨く4年目の渡辺さんと、親方の白椛さん。二人が岩手に根付く馬文化と馬の歩みを縁の下から支えています。

【制作後記】
午年の2026年に、競馬の華やかな表舞台だけではなく、その足元にも目を向けたいと考えました。
速さや賑わいの前にある装蹄には、職人の繊細かつ力強い作業と馬への思いやりがあります。
装蹄の作業音、装蹄師の声、馬の足音、チャグチャグ馬コの鈴の音が重なり合い、古くからある岩手と馬の関係が現在も続いていることを、音を通して伝えたいと思い制作しました。


半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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