2012年9月 4日 (火)

葡萄棚に響くハサミの音

2012年9月3日~9月9日放送
山梨放送 放送本部 ラジオ制作部 山田有子

日本有数の葡萄の産地、山梨県甲府市。
夏八木盛男さんは30年以上、奥様と二人三脚で葡萄作りをしています。甘く形のよい葡萄作りにハサミは欠かすことのできない重要な道具。摘粒用のハサミ、収穫用のハサミ、剪定用のハサミなど、作業ごと、季節ごとに使い分けられ、すべて手で扱われます。

ひとつの音は小さくとも、あちらこちらの畑から集まるハサミの音は、まるで連唱しているよう。リズミカルで耳に心地よく響く、まさに農家が生み出す「山梨の音」です。

しかし、後継者不足による畑の減少とともに、この音が聞こえなくなってきたのも現実です。放送に入れることはできませんでしたが、夏八木さんにも後継者はいません。美味しい葡萄は、農家の苦労の賜物、そして残したい故郷の音であることを伝えられたらと思います。

2012年8月22日 (水)

もうひとつの祝いめでた

2012年8月27日~9月2日放送
RKB毎日放送 RKBミューズ 三輪肇


福岡の代表的な祝いうたといえば、博多祇園山笠え歌われる「博多祝い唄(祝いめでた)」。
しかし福岡エリアには他にも多くの祇園祭りがおこなわれ、地域とともに歌い継がれる「祝いうた」が存在します。

その一つが福岡市西区西浦(にしのうら)地区の祝いめでた。
博多祇園山笠が行われた同じ福岡市内でありながら、独特な佇まいを見せています。その博多の唄とは違う、もうひとつの祝いうた「西浦の祝いめでた」を知り、また人々の手により伝承・継承される地域文化との関わりを知っていきます。

〈制作裏話〉
今回の取材で印象的だったのは、漁師歴50年、竹園満夫さんとの出会い。現在は保育園の園長さんをしています。強烈なキャラクターの竹園さん。話しているだけで唄が持つ力、郷土愛を感じてしまいます。



マスコじいさんのひとりごと

2012年8月20日~8月27日放送
ラジオ関西 報道制作部 西口正史


80周年を迎えた六甲ケーブルの写真展を取材した際、目を引いたのが創業当時から稼働し続けているマスターコントロール(マスコン)でした。「彼」を語り部に、「六甲ケーブルの今を切り取りたい」。その衝動を形にしたのが今回の作品です。

およそ1ヶ月、報道の仕事の合間を縫って六甲山に通いました。登山・ハイキング客に混じって、汗だくのスーツにあやしい機材カバン、といういでたちに関わらず、在りし日の六甲についてお話いただいた六甲ケーブル(六甲摩耶鉄道)、六甲山小学校、そして山上の住民のみなさんありがとうございました。聞けば聞くほど、港町神戸を静かに見守る六甲の魅力に惹かれていきました。

もちろんその全てを10分間に盛り込むことは不可能なので・・斜度26度の斜面を力強く昇る(下る)ケーブルカーの姿と夏の六甲の自然を想像してもらうことを念頭に仕上げました。

2012年8月 8日 (水)

天を衝く~東京スカイツリーと下町

2012年8月13日~8月19日放送
文化放送 編成局制作部 吉田雄貴

2012年春、東京の新たなシンボルとして開業した東京スカイツリー。
日本中、いや世界中が熱いまなざしをむける東京スカイツリーで、訪れた若者たちのスカイツリーへの想いをインタビューするとともに、古くからこの町・業平でお城のかたちの和菓子屋さんを営む「森八」の店主、森八一さんに、変わりゆく業平への想いをうかがった。東京スカイツリーの見つめる未来とは、一体何なのだろうか?


2012年8月 6日 (月)

歌に心が集う寺

2012年8月06日~8月12日放送
信越放送 ラジオ局編成制作部 小林万利子

 

 善光寺の門前町、長野市。その表参道にあたる中心市街地のメインストリートに面して、曹洞宗の古刹、栽松院(さいしょういん)があります。400年間に渡り、街の中心部で、人々の心の支えとなってきたこの寺も、近年、人口の郊外流出の影響を受け、付近の住宅数が減り、境内に遊ぶ子どもの姿も年々少なくなってきました。

 大勢の人が集う寺の姿を取り戻したい。・・・住職の妻、山口悦子さんは、15年ほど前から「御詠歌」(仏教の教えを歌にしたもの)を奏でる「梅花講」を定期的に主宰し、檀家の女性らが集まる機会を設けてきました。
鈴(れい)や鉦(しょう)の涼やかな音色に合わせ歌うことで、心が洗われると語る悦子さん。また顔馴染み同士での和やかな茶飲み話も、メンバーにとって楽しみの一つとなっています。

 一方、10年前に寺に来た嫁の紗智子さんは、学生時代、アマチュアバンドのボーカル・キーボードとして活躍したミュージシャン。嫁入り後、音楽活動から離れていましたが、子育てが一段落となってきたことから、徐々にライブ活動を再開。この春には初のソロCDを発売するなど、活動を本格化させてきました。そうした中、念願だった「お寺コンサート」にもトライ。悦子さんのグループにより「御詠歌」の演奏もあり、寺の本堂は溢れるほどの盛況ぶり!
「次はいつ?」と問い合わせがあるほどです。

 紗智子さんにとっても、悦子さんにとっても、お寺の本堂が「ホームグラウンド」となり、寺に大勢の人が集まるきっかけとなりました。

2012年7月25日 (水)

阿波踊り~ぞめきが響く町~

2012年7月30日~8月05日放送
四国放送 ラジオ局ラジオ編成制作部 大谷初美


初夏の訪れとともに、夜窓を開けるとどこからともなく鉦や太鼓の音が聞こえてきます。

徳島市の阿波踊り。本番は8月21日から15日。4日間の人出は約130万人(昨年)です。
踊り子たちは、この晴れ舞台に備え仕事や学校を終えた夜、市内の公園や広場で練習に汗を流します。そろいの浴衣に身を包んだ阿波踊り本番の華やかさはないものの、心地よい二拍子のリズムと踊りに打ち込むその姿には、思わず引き込まれてしまいます。


有名連(踊りグループ)のひとつ、伝統ある蜂須賀連の練習風景を取材し、阿波踊りの熱気をお伝えできればと制作しました。

2012年7月18日 (水)

かるたで学ぶ郷土のいろは

2012年7月23~7月29日放送
宮崎放送 ラジオ局ラジオ部 小倉哲


「ひむかかるた」は宮崎の郷土の偉人、歴史、産業、名所、特産が盛り込まれた郷土かるた。
こどもたちに遊びながら宮崎のことを学んでもらおうと、5年前から宮崎市内の小学校で取り組まれています。
46組の絵札(取り札)と読み札からなり、読み札の裏には丁寧な解説が載せられています。
すべて県内の小中学生が応募してくれたもののなかから選ばれています。

6月23日、宮崎市の宮崎市立大宮小学校の体育館では3年生の親子レクリエーションとしてひむかかるた大会が行われていました。ひむかかるたの発起人、元宮崎公立大学准教授で現関東学院大学文学部の新井克弥教授も直接指導にあたっています。社会学者の新井教授がかるたに懸けた想いとは?

【制作裏話】 
かるたを全て紹介できないのが残念。なかでも宮崎県須木村(読み:すきそん 現在は小林市と合併)の
名産栗を唄った「好き好き大好き、須木(すき)の栗」は言葉の響きだけで強烈な印象を残す秀逸な作品でした。

2012年7月10日 (火)

南蛮渡来の職人技~ビードロ~

2012年7月16~7月22日放送
長崎放送 ラジオ局制作センター 大津龍太

1570年(元亀元年)長崎港の開港とともにポルトガルから伝来した”西洋ガラス”
その後、長崎でも作られるようになり、長崎で作られたものは”長崎ビードロ”と呼ばれるようになりました。

戦後の混乱の中、一旦は長崎で作られることのなくなった”長崎ビードロ”
今回はそんな長崎で作られる”長崎ビードロ”を復活させた『瑠璃庵長崎工芸館』の2代目竹田礼人さんにお話を伺いました。

さらに長崎ビードロの手作り体験を通して、実用的で、見た目にも美しい、精巧な作品を作り上げるビードロ職人の凄さを感じることができました。

2012年7月 6日 (金)

あるがままに~川の参詣道・熊野川舟下り

2012年7月9日~7月15日放送
和歌山放送 報道制作局 報道制作部 花井歩高


去年9月、紀伊半島を襲った台風12号による豪雨災害。
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されている熊野地域に大きな爪跡を残しました。

道路などインフラはほぼ復旧しましたが、とくに観光産業に大打撃をあたえ、客足が戻っていないのが現状です。
今回取材した川舟センターも船頭の一人が、水害の犠牲となり、施設も流出しましたが、今年4月からようやく営業を再開しました。川の流れや周囲の風景は大きく変わってしまったところもあります。世界遺産登録を機に、川舟下りを復活させた熊野川舟下りセンター長の品田顕二郎さんは「あるがままに、それもいい」と話してくれました。雄大で懐の深い熊野の山々とエメラルドグリーンに光る水、川面の風を感じに、この夏、紀南に来ませんか?

2012年6月29日 (金)

冬の佐渡に魅せられて

2012年7月2日~7月8日放送
新潟放送 ラジオセンター 丹羽崇


自然の風景を緻密に表現する写真を撮り続ける写真家・天野尚さん。
2003年から佐渡の大自然を撮影し始め、写真集「佐渡―海底から原始の森へ」を発表している。

その天野さんが佐渡のどんな風景に魅せられたのか、そして何を表現しようとしているのかを知りたいと思い、密着取材を行っている。天野さんは超大判のフィルムを使って撮影する「生態風景写真」を確立。今や日本を代表する写真家の一人として活躍中。

これまでにアマゾンの熱帯雨林など数々の風景をカメラに収めている。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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