2013年5月31日 (金)

燃えよ剣!平成25年の土方歳三

2013年6月3日~6月9日放送
北海道放送 ラジオ局編成業務部 榊原満

【番組概要】

毎年5月に函館で行われる五稜郭祭。そのメインイベントが「土方歳三コンテスト全国大会」である。
今年5月18日、全国から土方に心酔するファン17組が参加して繰り広げられた。番組では今や函館の風物誌となったこのコンテストを伝える。

【制作意図】
今から一世紀半前、函館で戦史した「ラスト侍」土方歳三。
未だに老若男女多くの日本人の心を捉えて離さない彼の魅力をコンテストを通じて紹介する。

【制作後記】
取材のため、新撰組資料を調べるうちにすっかり魅了されてしまいました。来年はコンテスト参加を考えています。

時を超え、心に響く古時計の音色

2013年5月27日~6月2日放送
山梨放送 ラジオ本部ラジオ制作部 石川治

【番組概要】
山梨県山梨市にある藤原時計店。創業1856年の老舗の時計店です。
こちらでは現在販売中の時計の他に、年代物の貴重な時計もたくさん保管されています。江戸時代、文字盤に干支が刻まれた和時計や、高さ2メートル以上もあるアメリカ製の時計、さらには中国・清の時代の時計など。時計の構造を見ることで時代の変遷を知ることができます。
四代目の藤原義久さん(30歳)を始め国家検定の時計職人がいるこちらのお店には、年間1000件以上の古時計の修理依頼があります。「使い捨て」などと言われる現代ですが古時計に込められた持ち主の思いが伝わってきます。

【制作意図】
「大量消費」「使い捨て」などと言われる現代社会。時計も安価なものがたくさんあります。そんな中、藤原時計店には年間1000件も壊れた時計の修理依頼があります。持ち主一人一人の時計に込められた特別な思いを大切にしようとするお店の姿勢を伝えたいと今回企画しました。また、普段目にすることも聞くこともない、貴重な年代物の時計の音色をお届けしたいと考えました。

【制作後記】
藤原義久さんは30歳とまだお若いのですが、時計を見る目は確かな「プロ」です。壊れた時計もぱっと見ただけでどこが悪いのか瞬時に判断を下します。また、時計の歴史にも詳しく、そのお話を伺うだけでもあっという間に時間が過ぎてしまいます。

2013年5月20日 (月)

歌い続けて50年 ふるさと八幡の歌

2013年5月20日~26日放送
RKB毎日放送 RKBミューズ 三輪肇

【番組概要】
1963年2月10日、旧五市(小倉、八幡、門司、戸畑、若松)も合併で誕生した福岡県北九州市は今年、市制50周年。工業都市として発展しながら、一方で公害問題を克服。環境再生を果たし、新たな街づくりが進んでいます。その旧五市の中でも、日本の近代化を支えてきたのが、製鉄の街・旧八幡市。その時代に作られた歌が「八幡市歌」です。その歌詞、メロディは、まさに製鉄所の城下町という活気に満ち溢れ、北九州市になり50年を経た現在でも、当時の息吹、そしてふるさとを思う気持ちをそのままに、今や口伝で市民の間で歌われているのです。

【制作意図】
八幡製鉄所をシンボルとして、この地から日本の発展の基礎が作られていったという自信と誇り、そして公害を乗り越えた現実を受け入れながら、歌い続けられている「八幡市歌」。半世紀を越え、なお生き続ける「八幡市歌」と、この歌を歌い続ける人々との関わりを描いていこうと考え、企画しました。

【制作後記】
今回の取材でお会いした、地元町内会役員の浜辺篤さん、旧八幡市役所OB会副会長の岸野利之さん。お二人とも、当時の「製鉄の街」の活気ある情景をご自身の宝物のようにお話しして下さいました。岸野さんとの取材後の雑談では、「最盛期の製鉄所に勤めながら、後に産業構造の転換などで、全国各地に移った方々も多い。どこかで、この歌と懐かしく再会してくれる人もいるのでは?」という印象的でした。

2013年5月14日 (火)

発掘!アセテート盤

2013年5月13日~19日放送
文化放送 報道スポーツセンター 新岡瑞佳


【番組概要】
1959年から1970年代後半にかけて、文化放送ではニュース番組用の音素材を【アセテート盤】に録音していました。様々なところで取材をした『音』を一度、【アセテート盤】にダビングし、そして放送する・・・報道記者は、日々そのような中時代の動きや人々の暮らしぶりを伝えていたのです。
今回は【アセテート盤】に残されていた音声の中から、”集団就職者たちの歌”、”上野山でのお花見”、夏の風物詩でもあった”ビール電車”の様子を当時の現場を知る報道記者の声と共にお届けします。
あの頃のままの懐かしく、生き生きとした『音』が時を超えて蘇ります。

【制作意図】
ラジオは常に『音』を通して様々なことを伝えています。特に人々の生活と密接に繋がっている日々のニュースにはこれまで多く『音』が使われ、保存されてきました。その中でも今回スポットをあてたのは【アセテート盤】の『音』。これまであまり知られることになかった、【アセテート盤】の存在と、その中に刻み込まれた『音』たちを紹介することで、昭和の一時代を再現し、伝えたいと思います。

【制作後記】
「【アセテート盤】の音を復活させたい、そして聞いてもらいたい」、それが一番の目的でした。1枚1枚丁寧に袋をあけ、ターンテーブルに乗せるところから始まった番組制作は、これまで聞いたことのなかった当時の『音』に驚かされると共に新たな発見の連続となりました。そして制作を経て、この【アセテート盤】に刻みこまれた『音』たちを更に多くの人々に伝えたい、その当時の空気感を感じてほしいという思いを改めて強くしたのです。

2013年5月 9日 (木)

変わらない空間 ジャズ喫茶YAMATOYA

2013年5月6日~2013年5月12日放送
京都放送 ラジオ編成制作局制作部 永田和美

【番組概要】
1960年代に最盛期を迎えたジャズ喫茶。京都でも多くのジャズ喫茶が開店し賑わいを見せました。しかし、店主の高齢化や高音質の音楽を自宅で楽しめるようになったことから、多くの店が閉店していきました。そんな中今もなおそこにあり続けるジャズ喫茶“YAMATOYA”。今でも京都に来ると寄って帰るという多くのファンがいます。耳に響くジャズと、ほっとする場所、そしてご主人の熊代さんが作り出す雰囲気、そこに集まる人たち、すべてが一つになって上質の空間を作り出しているジャズ喫茶“YAMATOYA”の 魅力を少しでもお伝えできれば幸いです。

【制作意図】
今回紹介したYAMATOYAさんは今年3月に建物の建て替えに伴いリニューアルオープンしました。話しやすい雰囲気を作るためカウンターを増やしたりしたものの、昔ながらの雰囲気を極力壊さないように改装されました。昔なじみのお客さんが今もなお通い、ほっとしていく空間。普段ジャズ喫茶に触れあっていない方々にもその空間が少しでも伝えられたらと思い制作しました。無理に行ってください!とはいいません。気になった方がいたら、ちょっと勇気を出してドアをあけてみてはいかがでしょうか??

【制作後記】
私自身、ジャズ喫茶というものに行ったことがなく、今回の取材で初めてお邪魔しました。ざわついた道路から一歩入り、ドアをあけた瞬間、ガラッと雰囲気が変わり、なんだか不思議な空間にきた感じがしました。昼と夜でもまた雰囲気が違い、自分のお気に入りの空間を見つけて、ちょっと一休みしてみるには本当にすばらしい場所ではないでしょうか。来ている方々も各々が自由な時間を過ごしています。それでもジャズという一つのエッセンスでつながっている。今日もそうやって人が集まり、音楽を楽しみ、時間を楽しんでいるんだなと、そしてそれがまたジャズ喫茶の魅力でもあるんだろうなと感じました。

 

 

 

 

2013年5月 2日 (木)

春の惜別 ~ 安曇野 北帰行 ~

2013年4月29日~2013年5月5日放送
信越放送 ラジオ局 編成制作部 西沢修

【番組概要】
安曇野は長野県の豊かな田園地帯として知られますが、ここを流れる「犀川」の周辺は、信州屈指のハクチョウ飛来地でもあります。晩秋に飛来して毎シーズンを越冬するハクチョウたちは、春風が吹き始める頃、数千キロ先のシベリアへの北帰行を始めます。地元の人々はどんな気持ちで見送るのか、伺ってみました。

【制作意図】
北アルプスを望む安曇野の厳しい冬を、ハクチョウたちの滞在を見守りながら過ごす純朴な人々がいます。信濃の春暦に刻まれた「冬の使者の旅立ち」を見送る複雑な気持ちをお伝えできればと思います。

【制作後記】
制作ローテーションが 4月のアタマに回ってくる場合、新年度のオンエアを念頭に 旧年度中に取材するので、ともすれば取材に出かけた日が ずいぶん過去のことのように感じられるという 不思議な感覚を抱きました。 冬から春へ季節が加速して変わっていくせいなのでしょうか…

2013年4月23日 (火)

鯛おどる春の鳴門海峡

2013年4月22日~2013年4月28日放送
四国放送 ラジオ編成制作部 三浦審也

【番組概要】
鳴門海峡に春を告げる桜鯛漁「まき釣り」を紹介します。難所と言われる鳴門の海で、先祖代々鯛を釣ってきた漁師の皆さんは、古くから伝わる漁法を受け継いでいます。鳴門海峡の潮流に揉まれた鯛は身が締まり、脂の乗ったこの季節ならではの味わいです。

【制作意図】
全国的に有名な鳴門鯛の漁の現場を、船上の臨場感のある音で伝えたいと思い、企画しました。

【制作後記】
観潮船や大鳴門橋の遊歩道からは、海峡周辺で操業している小型の漁船が見えます。しかし見るのと乗るのとでは大違いでした。春の嵐に木の葉のように翻弄され、晴れたと思えば直射日光で顔が真っ赤に。漁師の皆さんのご苦労を、多少なりとも感じることができました。


2013年4月10日 (水)

と申す、カッチン!山里の小さな語り部たち

2013年4月15日~2013年4月21日放送
宮崎放送 ラジオ局ラジオ部 小倉哲

【番組概要】

九州山地の秘境に数えられる、宮崎県西米良村。村には河童伝承をはじめとする沢山の民話が口承で残されています。村ではこの民話を後世に残そうと、小学校3年生から民話の語りを学ぶ取り組みが行われています。西米良村の民話はすべて「と申す、カッチン!」で終わるのが特徴。物語の世界に入って、一緒に終わる気持ちを込めて、語り部も観客も一緒に「と申す、カッチン!」を唱和します。春爛漫の西米良村。今回は村の夜桜会で披露された小さな語り部たちの民話の様子をお伝えします。


【制作意図】
「と申す、カッチン!」は拍子木の音を意味します。拍子木の音は物語のピリオドを意味するとともに、古くから魔除けの意味を持ちます。河童伝説が数多くのこる西米良村。村を歩くうちに、昔話の世界に迷い込んだ錯覚さえ覚えます。現(うつつ)からはなれ幽玄の世界に誘う語り部の民話。昔話の世界からちゃんと現実の世界に戻ってくる。「と申す、カッチン!」というユーモラスな響きにはそんな意味が込められています。

【制作後記】
今年は桜の開花時期が早く、取材時の西米良村はソメイヨシノと山桜の饗宴。その様子は『桜の森の満開の下』という坂口安吾の小説を思い出させました。「桜の美しさのあまりに異界を垣間見る」というお話と、村人の多くが河童伝説を信じる西米良の雰囲気とが不思議に一致して、背中に寒いものを感じさえしました。このことが、語りによってつながった異世界とのつながりを拍子木の音で断ち切る、という自分なりの「と申す、カッチン!」の解釈につながっています。

2013年4月 4日 (木)

石臼挽きで香り立つ、紀州のぶどう山椒

2013年4月1日~2013年4月7日放送
和歌山放送 報道制作局 報道制作部 花井 歩高


 和歌山県の特産「ぶどう山椒」。
つくだ煮や粉山椒の原料で生産量は日本一、実が大きくひときわ辛みが強いのが特徴です。
この山椒のおいしさを生かそうと、昔ながらの石臼挽きで粉山椒を作っている店が海南市にあります。

 紀州徳川家にロウソクをおさめ、明治時代には薬問屋だったというこの店は、高野山につながる街道沿いにあります。蔵に囲まれた木造建築は天守閣のように周囲を見渡せる3階建て。牛や馬に挽かせていた、という一抱えほどもある石臼が庭石になったりと、かつての雰囲気を今に伝えます。

 山椒は、まるごとに挽いてしまうと香りがとんでしまうそうで、この店では種と皮を取り除いてから、熱の加わりにくい石臼でていねいに挽いています。作業場はもちろん、店に入るなりさわやかな香りが広がります。勧められるまま、チョコレートにほんの少しの粉山椒をのせ口に入れてみると、しびれるような刺激と柑橘の香り、そのあとチョコの甘みが際だってきます。味覚が鋭くなった、そんな感覚です。

 社長の土田高史さんによりますと、フランスやイタリアなどに販路を広げ、評価も高いということで、ジャパニーズペッパー=山椒を見直すきっかけになればと話しています。

2013年3月22日 (金)

新潟のギターフロンティア

2013年3月25日~2013年3月31日放送
新潟放送 ラジオセンター 高橋紀子

  新潟初の中古ギター専門店ギターフロンティア。
2年前、新潟市の100円ショップの隣に7坪のお店をオープンさせたのは、ゲイリー鈴木こと、鈴木清幸(きよゆき)さん、51歳。子供のころからギターが大好きで、中古ギターの購入者に無料レッスンをしながら、オリジナルの曲をつくりライブ活動をしています。

勤めていた会社が倒産し、住むところも食べるものにも困ったを助けてくれたのは、ギターとギターを通じて出あった人たち。ギターがあったから生きることができたという彼は、40年前の古くて錆びたギターに自分を重ねます。大手のお店ではできないという手間ひまをかけて、ギターをよみがえらせるのです。

ブログにアップされた、名器と言われたギターたち。ギター好きの人が県内外から集まってきます。転勤で新潟に来た人、やっと趣味を持つ時間が持てた人、プロのギタリスト、コミュニケーション下手な人、そんなギタリストにゲイリー鈴木さんは明るく話しかけ、7坪の小さな地方のお店は、ギターとギタリストたちの駆け込み寺です。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

ブログ powered by TypePad