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2012年1月16日 (月)

電車でおでん、始めました

東海ラジオ放送 報道部 下岡 陽子

愛知県豊橋市を走るユニークな路面電車、車内でおでんが食べられる「おでんしゃ」を通じて、路面電車の魅力と地元の人たちの思いを伝えます。

豊橋市で5年前に始まった「おでんしゃ」は、電車の中で熱々のおでん・おつまみ・お酒・ビールが楽しめる「走る屋台」です。
会社の忘・新年会での貸切や観光客などに大人気で、予約がとれない状況が続いています。

かつては全国各地で、気軽な市民の足として親しまれてきた路面電車。全盛期の昭和30~40年代には全国67都市で運行されていましたが車社会の進展に伴い、その数は減少の一途をたどってきました。東海地方でも、現在豊橋に唯一の路面電車が残るのみです。

しかし近年、環境保護や高齢化などの観点から、街中を気軽に移動できる路面電車が見直されています。豊橋では、市民団体からの寄付で次世代型車両が導入されたり、市をあげて路面電車を中心とした街づくりを進めるなど、路面電車を守っていこうという動きが強まっています。おでんしゃのようなユニークな企画電車を走らせることもその一環です。

企画電車をきっかけに、地元の人にも外部の人にも、もっと路面電車の良さを知ってもらい、減少傾向にある利用者の増加に繋げたい。おでんしゃにはそんな思いが込められています。最初の年22便だったおでんしゃの運行本数は、今年133便まで増えています

取材にあたっては、おでんしゃで宴会を行った名古屋の企業の方々と「とよはし市電を愛する会」の皆さんにご協力いただきました。
おでんしゃに同乗し、その暖かみと楽しさ、街中を行く路面電車の独特の風情を体感することができました。

昔懐かしい市電の音、お客さんの楽しい笑い声に、市民によって作られた「豊橋市電唱歌」も交えながら、愛され続ける路面電車の魅力を伝えます。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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