2015年2月24日 (火)

春の能登をご一緒に~のと鉄道・語り手列車~

2015年3月2日~2015年3月8日放送
北陸放送 制作局ラジオ放送部 田村七瀬

【番組概要】
北陸新幹線の開業に期待が高まる石川県。およそ40分の乗車時間中、ずっとしゃべりっぱなしだった山崎さん。県庁所在地の金沢はもちろんのこと、2011年に世界農業遺産に選ばれた能登の里山と里海も石川県民の誇りです。そんな能登の自然をたっぷり味わえるのが、今回ご紹介する「のと鉄道・語り手列車」です。始発の七尾駅から、終点穴水駅まではおよそ33キロ。名物ガイド、山崎研一さんのお話は能登の歴史や風習、時にはダジャレも飛び出し、お客さんを飽きさせません。そして、景色を堪能した後は、穴水駅のホームでおいしい能登ガキが待っています。この時期ならではの能登の魅力がぎゅっとつまった「のと鉄道・語り手列車」の様子をお楽しみください。


【制作意図】
「のと鉄道」は以前、過疎化による乗客数の減少により、路線や本数が削減され、厳しい経営が続いていました。能登全体の魅力をPRし、もっと多くの観光客に来てほしい…。そんな想いでガイドを始めた山崎さん。3年前は「自称」だった名物ガイドの肩書ですが、少しずつ評判が広がり、観光ツアー客は4年前の4倍近くまで増えました。多くのお客さんを惹きつける、能登の魅力たっぷりの列車をラジオでも体感していただけたら…そんな想いで今回番組を制作しました。


【制作後記】
およそ40分の乗車時間中、ずっとしゃべりっぱなしだった山崎さん。たくさんの人に能登の魅力を知ってもらいたいという、地元への深い愛情が感じられました。列車に乗っている気分を少しでも味わってもらえればと試行錯誤したのですが、とても難しかったです。電車の音やカキを焼く音、その場の雰囲気が感じ取れる音の録り方など、今後の番組作りにも活かしていきたいと思います。

草原のある風景 ~音で綴る秋吉台の四季~

2015年2月23日~2015年3月1日放送
山口放送 ラジオ制作部 大谷陽子

【番組概要】
日本最大のカルスト台地、秋吉台。毎年2月頃、およそ1,500ヘクタールの草原は一斉に火に覆われます。山焼きによって、秋吉台は、長い間草原が保たれてきました。その台地には、四季折々に、千種類以上の花が咲きます。日本の各地から草原が姿を消す中、絶滅が危惧されているものも少なくありません。山口市の中沢妙子さん(75)は、年間300日近く秋吉台に通って16年、花が開花した日にちを記録し、写真に収めています。個性ある花の生き様に魅せられました。「自分は宇宙の長い歴史の中で、ほんの瞬きの間しか生きていないけれど、その間だけでも、守るべきものは守っていきたい。」中沢さんは、秋吉台の花を通じて自然を慈しみます。長い年月をかけて作り上げられ、人の手によって守られてきた草原。秋吉台の草原が作る四季の風景をお届けします。

【制作意図】
かつて日本の各地に見られた草原。生活環境の変化に伴い、その姿は減ってきました。明治時代には国土の約3割以上を占めていましたが、現在では数%に減少したとも言われます。秋吉台の草原は、長い間、地域の人たちの手で守られてきました。自然の恵みを受け、自然を守るためです。多様な生物が暮らす豊かな環境と、人が草原と共に生きてきた文化を持つ秋吉台の草原から、自然との付き合い方を考えたいと制作しました。


【制作後記】
山口県民にとって、全国に誇れる観光地である秋吉台。ですが、展望台から広大なカルスト台地を見て、カルストロードを車で走って、観光は終了~…という方も多いようです。でも、一歩、草原に足を踏み入れてみると…見たことの無い花が目に入ります。フラワーショップで売られているお花のような艶やかさは無くとも、万葉集に詠まれているような古来の日本各地で見られた花が、自然の姿で咲いているのです。

そんな草原の花に会ってみたい!という方は、中沢妙子さんの写真と記録で綴られた本『秋吉台で出会った花』を片手に草原へ踏み入ってみてください!心から癒されること、間違いなし!です。



2015年2月20日 (金)

今生きる港町の教え~シャチに乗る小学生たち~

2015年2月16日~2015年2月22日放送
静岡放送 ラジオ局編成制作部 原田 敏幸

【番組概要】
全国有数の水揚げ量を誇る、遠洋漁業の基地、静岡県焼津市焼津港。この焼津港の近くにある焼津市立東小学校には、子供達にうたい継がれている港町ならではの誓い「黒潮っ子の誓い」があります。「黒潮っ子の誓い」は、海の王者シャチに乗って大海原を行く少年少女をモチーフに38年前に作られました。歌詞の示す港町の独特のたくましさ、威勢の良さ。それは、焼津港が誇る子供たちの魂です。しかし時代とともに焼津の町の風景は変わりました。そこには、遠洋漁業の環境の厳しさで漁業形態が変わり、さらに少子化も追い打ちとなり、結果かつてのような港町の盛り上がりはなくなりつつあります。しかし時代が変わっても、その魂は「黒潮っ子の誓い」の根底に活き続けています。番組では、焼津市立焼津東小学校を訪ね、児童や先生、OBの言葉から、港町の魂を伝えます。

【制作意図】
私自身、焼津東小学校の卒業生で、焼津港を遊び場として育ちました。港の周りには、仲卸業・水産加工業・商店などが賑い、生活にとても近かった時代でした。漁師は、漁場を開拓すべく大海原を沖へ沖へと向かって行った時代でもありました。焼津市立東小学校の「黒潮っ子の誓い」には、そんな時代ならではのフロンティア精神のようなものを感じてなりません。この港町の財産です。未来へつなぎたいという願いを込め制作しました。

【制作後記】
黒潮っ子の誓いが出来たのは38年前の事ですが、今も尚大切に歌い継がれている事を再確認しました。そして、久しぶりに子供たちの口から元気な「黒潮っ子の誓い」を聞いて、私自身が元気をもらいました。これからも、焼津東小学校の子供たちには高く広くのびる黒潮っ子で有り続けて欲しいです。


究極の球の追求~けん玉発祥地の職人技

2015年2月9日~2015年2月15日放送
中国放送 RCCフロンティア 制作営業部 ラジオGr. 馬越弘明

【番組概要】
広島県廿日市市は、現在のような形のけん玉が最初に作られた、けん玉発祥の地。ここに、60年以上けん玉を作る職人がいます。西村保宣さん。77歳です。廿日市最後のけん玉職人として、けん玉を作っていたものの、1度は廃業。しかし周囲の声、そしてある理由から再び生産を始めました。番組では、けん玉職人復活の舞台裏、そしてけん玉作りに欠かせない工程の音を届けます。

【制作意図】
けん玉が若者のストリートカルチャーとして注目され、ブームとなっている今、ブームに関係なくけん玉を作り続ける、けん玉発祥の地、廿日市の職人の声、そして音を残したいと感じ、制作しました。

【制作後記】
取材前は、「ウィーン」という木を削る音がメインになると思っていました。しかし最初に収録した音は、ハンマーで機械を叩く音。木材を削る機械は、西村さんが少しずつ改良を重ねたオリジナルの機械。その刃の調整こそが職人の技でした。取材後、私は西村さんが作ったけん玉で毎日遊んでいます。けん玉は、ずっと残したい日本の玩具です。


2015年2月 4日 (水)

神の魚がやってきた~県民魚ハタハタの季節~

2015年2月2日~2015年2月8日放送
秋田放送 ラジオセンター ラジオ制作部 鈴木 聖子

【番組概要】
ハタハタは、秋田県民の冬の食卓には欠かせない魚で、鍋、塩焼き、なれずしのひとつで郷土料理としても知られる「ハタハタ寿司」などさまざまな料理方法で食べられています。ハタハタの別名はカミナリウオ。雷が鳴り、寒さが厳しくなる11月の終わりから12月頃にかけて秋田では産卵のため岸に近づいてきたハタハタを獲る季節ハタハタ漁が行われます。活気付く男鹿市の港の賑わいや市場の買い物客の様子を取材しました。

【制作意図】
季節ハタハタ漁は、資源の減少などにより平成に入ってから3年間漁が禁止されました。漁を我慢してまでも県民が資源の回復を待った魚でもあります。原田隆徳さんは、男鹿市の港で20年ほど漁に携わっています。「この漁が終わらないとお正月が来ない」と話す原田さん。原田さんの季節ハタハタ漁への思いを伝えるとともに、秋田の冬の風物詩・ハタハタをラジオの音で味わってもらえたらと思います。

【制作後記】
漁業関係者はもちろん、県民に愛されている魚だということを改めて感じました。取材した日はハタハタが大漁でした。寒いなか、白い息を吐きながら休むことなく黙々と作業していた原田さんが大漁の話になると笑顔になったのが印象的でした。番組の冒頭にハタハタの卵・ブリコを食べる音が出てきますが、プチプチとした食感を音で感じてもらおうと、さまざまな焼き加減のブリコを食べて試行錯誤を重ね録音しました。

川尻刃物は人をつなぐ

2015年1月26日~2015年2月1日放送
熊本放送 ラジオ編成制作部付 宮川理佳

【番組概要】
熊本県の伝統工芸品・川尻刃物は、室町時代に起源があるといわれています。鋼と鉄を手打ちで鍛え上げていく刃物は切れ味もよく、「一生もの」と言われます。熊本市南区川尻の「林昭三刃物工房」は、最も古い川尻刃物の職人、林昭三さんが営む店です。以前は鋤や鍬などの農具を中心に作っていましたが、今では包丁を主体に作っています。時代の流れとともに昔ながらの手作りを買う人は少なくなり、職人も林さんを含めて2人。しかし年末には切れなくなった包丁や剪定ばさみを砥いで欲しいと持ってくる人が多くなります。そこには長く愛用される林さんの刃物がつなぐ人の縁がありました。そして、いいものを作る林さんの喜び、憂いとは・・・。

 

【製作意図】
林さんは65年以上、川尻刃物を作ってこられました。長年の経験が培った職人の勘で作り上げられる包丁は3日で10本。なかには3日がかりで仕上げるものもあります。「いいものを求める人のために作りたい」と刃物を作る林さんの姿は、大量生産で安いものを求めがちな現代に、「自分にとっていいものとは何か?」と問いかけてきます。伝統工芸・川尻刃物の職人が少なくなる中、手作業で作る刃物のよさや、職人を頼ってやってくるお客さんとの切れないつながりを伝えたいと思いました。

 

【制作後記】伝統の製法を守り継いできたこと、後継者育成に力を入れているということが評価され、去年、林さんは伝統的工芸品産業大賞の功労賞を受賞しました。また取材を進めている最中に「くまもと県民文化賞」を受賞するなど、嬉しいニュースが続き、「いい年になった!」と林さんの笑顔も倍増!ますますパワフルに刃物作りに取り組んでいらっしゃいます。私も林さんの包丁を買って嫁入り修行に励もうかと思案中です。

2015年1月21日 (水)

早池峰神楽の舞納め

2015年1月19日~2015年1月25日放送
IBC岩手放送 編成局ラジオ放送部 照井達也

【番組概要】
岩手県花巻市大迫で、700年以上地域で受け継がれてきた早池峰神楽。早池峰神楽は、700年以上の歴史があり、岳地区に伝わる「岳神楽」と大償地区に伝わる大償神楽の総称を早池峰神楽と呼ばれています。例年12月は、1年の感謝の気持ちを込めた舞納めが行われているということで、今回は、早池峰神社で行われる岳神楽の様子をお送りします。

【制作意図】
早池峰山の麓、岳集落でわずか10数世帯で受け継がれている岳神楽。歴史ある舞納めの風景が、少しでも伝わればと思います。

【制作後記】
取材の日は、例年になく雪が降り積もり寒い日で、外は吹雪で-6度の世界。会場内は暖房があるので暖かいものの、吹雪の中、取材場所に向かったことは、忘れられない日となりそうです。

2015年1月14日 (水)

竹が奏でる三朝の音色~バイオリン職人を訪ねて~

2015年1月12日~2015年1月18日放送
山陰放送 ラジオ総局放送制作部 岡村帆奈美

【番組概要】
鳥取県三朝町にある「みささ美術館」。全国でもここだけというバイオリンミュージアムです。そして、ここには竹でできたバイオリンがあります。なぜ竹でバイオリンを製作したのか。幼少期から三朝の風景を見て育ってきたという製作者の岡野壮人さんに、竹のバイオリンへの思いを語っていただきました。ラジオ初となる竹のバイオリンの音色とともにお送りします。

【制作意図】
三朝町というと、三朝温泉をイメージされる方が多いと思いますが、実は全国でも唯一の「バイオリンミュージアム」があります。そして自然豊かな三朝ならではの素材を使った竹のバイオリン。三朝でしか聞けない音です。地域と音楽の関係性や地方の可能性を取り上げたいと思いました。

【制作後記】
実際に生で聞いたバイオリンの音は、厚みや響きがありとても感動しました。この音色の良さを録音でどう伝えられるか技術や構成にも苦戦しましたが、ラジオ初となる音色を楽しんでいただけたらと思います。また、魂を込めてバイオリンを製作された岡野さんの思いを感じていただければ幸いです。

2015年1月 8日 (木)

一番風呂を目指して

2015年1月5日~2015年1月11日放送
南日本放送 ラジオ制作部 七枝 大典

【番組概要】
鹿児島県西部、薩摩半島のほぼ中央に位置する日置市にある温泉地「湯之元」。
地名にもなっているように県内でも霧島、指宿に続く県内有数の温泉地で街を歩けばほ
のかに硫黄の香りが漂います。温泉が生活に密着している湯之元の中でも「田之湯温泉」
は特別な存在。朝5 時30 分開店直後の「一番風呂」を目指し、近隣から多くの住民が
詰め掛けます。この「一番風呂」をブームにしたのは、その名も「日本朝風呂党」。
地元の漁師や農家、飲食店主などで構成される、朝風呂を愛してやまない皆さんです。
一番風呂の魅力は一体 何なのか?そして日本朝風呂党に込められた想いとは?
朝風呂を愛する皆さんに密着しました。

【制作意図】
一番風呂めがけて、田之湯温泉にいらっしゃる皆さんの情熱と「日本朝風呂党」に込め
られた想いを知りたくて取材に取り組みました。

【制作後記】
昭和53 年2 月吉日、「日本朝風呂党」は「朝風呂入れば世界平和!」という立党宣言の
下に結成された素晴らしい、そしてユニークな党です。しかし、その大本にある心は「地
元の温泉を愛すること」。現在はメンバーの高齢化にともない、以前のような活気ある
活動は出来ていませんが、その精神は今後も語り継がれ 過疎高齢化で悩む街づくりの
一角を担っていく「地域資源の1 つ」なのだと思います。朝風呂、万歳!

心つなぐ 音色を求めて

2014年1月29日~2015年1月4日放送
南海放送 メディア情報センター 戒田節子

【番組概要】
松山在住の尺八奏者、岳人山さんは、我々の尺八に対するイメージを180度変えるほど透明感のある音色を奏でます。その音色は人々の心を癒し、世代を越えて親しみを感じます。岳人山さんの音楽活動や、愛媛大学での授業の様子などを取材しました。また2015年5月のアラスカでの公演のことなど伺っています。

【制作意図】
日本の伝統楽器である尺八。普段はあまり聞く機会もありませんが、岳人山さんの人々の心に優しく語りかける尺八の音色を番組を通じて多くの方に聞いてもらい、その魅力を知ってもらいたいと思います。また国内外で活躍している岳人山さんの伝統音楽への挑戦と、更なる音色の追求、後進への継承なども紹介したいと思います。

【制作後記】
いろんな場所でいろんな活動取材を行いましたが、時間の都合で出せなかったものがたくさんありました。その中に子供からお年寄りまで水道管を利用するパイプを使った尺八を作り、その尺八を吹くというイベントがありました。さまざまな形で岳人山さんは尺八の音色を広げていって多くの人を楽しませているのだと思いました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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