2015年1月 8日 (木)

一番風呂を目指して

2015年1月5日~2015年1月11日放送
南日本放送 ラジオ制作部 七枝 大典

【番組概要】
鹿児島県西部、薩摩半島のほぼ中央に位置する日置市にある温泉地「湯之元」。
地名にもなっているように県内でも霧島、指宿に続く県内有数の温泉地で街を歩けばほ
のかに硫黄の香りが漂います。温泉が生活に密着している湯之元の中でも「田之湯温泉」
は特別な存在。朝5 時30 分開店直後の「一番風呂」を目指し、近隣から多くの住民が
詰め掛けます。この「一番風呂」をブームにしたのは、その名も「日本朝風呂党」。
地元の漁師や農家、飲食店主などで構成される、朝風呂を愛してやまない皆さんです。
一番風呂の魅力は一体 何なのか?そして日本朝風呂党に込められた想いとは?
朝風呂を愛する皆さんに密着しました。

【制作意図】
一番風呂めがけて、田之湯温泉にいらっしゃる皆さんの情熱と「日本朝風呂党」に込め
られた想いを知りたくて取材に取り組みました。

【制作後記】
昭和53 年2 月吉日、「日本朝風呂党」は「朝風呂入れば世界平和!」という立党宣言の
下に結成された素晴らしい、そしてユニークな党です。しかし、その大本にある心は「地
元の温泉を愛すること」。現在はメンバーの高齢化にともない、以前のような活気ある
活動は出来ていませんが、その精神は今後も語り継がれ 過疎高齢化で悩む街づくりの
一角を担っていく「地域資源の1 つ」なのだと思います。朝風呂、万歳!

心つなぐ 音色を求めて

2014年1月29日~2015年1月4日放送
南海放送 メディア情報センター 戒田節子

【番組概要】
松山在住の尺八奏者、岳人山さんは、我々の尺八に対するイメージを180度変えるほど透明感のある音色を奏でます。その音色は人々の心を癒し、世代を越えて親しみを感じます。岳人山さんの音楽活動や、愛媛大学での授業の様子などを取材しました。また2015年5月のアラスカでの公演のことなど伺っています。

【制作意図】
日本の伝統楽器である尺八。普段はあまり聞く機会もありませんが、岳人山さんの人々の心に優しく語りかける尺八の音色を番組を通じて多くの方に聞いてもらい、その魅力を知ってもらいたいと思います。また国内外で活躍している岳人山さんの伝統音楽への挑戦と、更なる音色の追求、後進への継承なども紹介したいと思います。

【制作後記】
いろんな場所でいろんな活動取材を行いましたが、時間の都合で出せなかったものがたくさんありました。その中に子供からお年寄りまで水道管を利用するパイプを使った尺八を作り、その尺八を吹くというイベントがありました。さまざまな形で岳人山さんは尺八の音色を広げていって多くの人を楽しませているのだと思いました。

2014年12月15日 (月)

温泉王国山形県 足る足湯 !? 新幹線

2014年12月22日~2014年12月28日放送
山形放送 報道制作局 制作部 大久保 円

【番組概要】
今年、新幹線初のリゾート列車が山形県で誕生しました。温泉王国山形県ならではの、足湯がついた「とれいゆ つばさ」です。その列車にリスナーのあなたと乗り込み、一緒に旅をします。現代の新しい風物「走る!?足湯」を、音で体験しましょう。「とれいゆ つばさ」を裏側で支える人たちも大勢います。足湯を快適に維持する朗らかな湯守アテンダント。湯気湿気から安全に車体を守る、列車保守員。乗客が景色を存分に楽しめるよう適切な速度で走る運転士。車掌は沿線の魅力を車内アナウンス。工夫がいっぱいの温かな列車です。

【制作意図】
山形県は全ての市町村で、温泉が豊かに湧き出ています。まさに温泉王国。まちの散策で気軽に立ち寄れる足湯スポットも増えています。平成26年7月、新幹線初の「足湯」を載せた新幹線車両「とれいゆ つばさ」ができました。いったい、どのようなものなのか、山形の自然を巡るユニークな新幹線を、ぜひ音で感じていただきたい。現代の新たな風物として、山形を走る足湯!?新幹線を伝えます。

【制作後記】
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の先頭車両から乗り込み、マイクを持って車内を歩いて進むほどびっくり、驚き。白石が敷かれた入口、本桜のテーブルと畳のお座敷、山形県の伝統工芸品が飾られた棚、紅花色のバーカウンター、山形県産酒とワイン、玉こんにゃくやだだちゃ豆アイスクリームなど。列車は、まるで温泉宿です。山形の風物がギュッと詰まった羨ましい列車だと、素直に感じた取材でした。

子供の笑顔は宝物~大分おもちゃ病院物語

2014年12月15日~2014年12月21日放送
大分放送 ラジオ制作部 古川能久

【番組概要】
1996年に全国組織化した、おもちゃの修理を原則無料で行うボランティアの団体、「日本おもちゃ病院協会」。大分県では、「大分おもちゃ病院」として2013年4月に開院しました。2014年11月現在、大分のメンバーは30人。平均年齢は約60歳です。事務局長をしている寺司さんは、63歳から活動を始め、「子供達の笑顔」を原動力に日々、おもちゃの修理に励んでいます。物がありふれた現代に、「おもちゃ病院」の取り組みから学べる事とは何なのか?寺司さんと親子の会話を通じて”大切な事”を見つめ直します。

【制作意図】
おもちゃ病院が大分県内で始まったと聞き、私がイメージしたのは、「自分が子供の時夜、ふと目を覚ました時に、ふすまで仕切られた奥の部屋から、父親が壊れたおもちゃを治している音が聞こえてくる・・・」といった風景でした。これだけ物がありふれた現代でも、「おもちゃを治す音」の背景には”変わらない大切な事”があると感じました。今も昔も変わらない「おもちゃを治す音」を風物詩と捉え、幼少のお子さんをお持ちの親世代に、親子の絆を深めるきっかけの一つと感じてもらえればと思います。

【制作後記】
おもちゃ病院で、治ったおもちゃを受け取る子供達の表情を見た時、温かで穏やかな空気に包まれた感覚を覚え、つい涙ぐんでしまいました。おもちゃは進化しても、子供達の笑顔は、昔からずっと変わらないんだろうなと感じました。みなさんの地域でもおもちゃ病院があったら、ちょっと覗いてみて下さい。とても満ち足りた時間を過ごせると思いますよ。

2014年12月 8日 (月)

仁淀川・旅する石

2014年12月8日~2014年12月14日放送
高知放送 ラジオセンター 井上浩

【番組概要】
四国の中央部・石鎚山系を源に愛媛県、高知県を流れ太平洋に流れ込む清流・仁淀川。その美しさは近年、「仁淀ブルー」として知られます。その「仁淀ブルー」には澄んだ水とともに大きく影響するのが川の石です。愛媛県の石鎚山系を源に約124kmを流れ、高知県で太平洋に流れ込む仁淀川。その豊かな水とともに石も海へ向けて旅をします。時には何百年もかけて無言の旅をする仁淀川の石。その物語を川や波の音、仁淀川に惹かれ石のアート作品をつくる生野宣宏(しょうの たかひろ)さんの想いを交えながら構成しました。

【制作意図】
仁淀川は長らく同じ高知県を流れる清流・四万十川の影に隠れるような存在でした。しかし、その美しさは地元の誇りでもあり、多くのファンも少なからずいました。制作を担当した私(池上)は20年以上、釣りやカヌーなどを通じて源流から河口まで仁淀川と接してきましたが、水の美しさ、そして川底の白や赤、緑などの色鮮やかな石には驚きを覚え、川漁師の方に、この石はどこから来たのか聞いたものでした。今回、録音風物誌を制作するにあたり、そうした私の感じたことを少しでも反映できれば、と思い制作をしました。

【制作後記】
11月に1日かけてICレコーダーを持って仁淀川の源流、中流、河口、海を巡りました。ウェーダー(防水胴衣)を着て川に入り、流れに接近して音を録音しましたが、石や岩が生み出すさまざまな流れの変化が多様な川の音を生んでいるのをあらためて知ることができました。自然の音、ナレーション、インタビューのみで制作するのは簡単ではありませんでしたが、川の持つ静かな物語を少しでも感じていただければ幸いと思います。

2014年12月 1日 (月)

近い!京都市動物園~小さな動物園の大きな挑戦~

2014年12月1日~2014年12月7日放送
京都放送 ラジオ編成制作局制作部 永田和美

【番組概要】
京都市左京区にある日本で二番目に開園した歴史ある動物園、京都市動物園を取り上げました。多くの動物園が、それぞれの個性を出し、入園者数を増やしている中、京都市動物園は”狭さ”を生かした、”近さ”を売りに、入園者数を獲得しています。
どんな近さなのか。限られた資源の中で、どれだけ楽しんでもらい、どれだけ近さを感じてもらい、愛着をもってもらえるか。その工夫を取材しました。入園者の声を拾いつつ、観光地の中に位置する京都市動物園ならではの仕組み作りを紹介します。リスナーさんの近くの動物園にちょっと足を運んでみてはいかがですか?


【制作意図】
全国各地の動物園が様々な特徴を打ち立て、入園者数を増やそうと努力している中、京都市動物園も例外ではありません。現在、新京都市動物園構想として大きく変化をしていこうとしています。ないものを嘆くのではなく、限られた資源の中で如何に入園者を楽しませ、動物園の特徴を出せるか、多くのアイディアを出し合いこの計画は進んでいます。その様子を取り上げ、単体としてではなく、共存して発展していこうとする京都市動物園の姿を感じていただければ幸いです。

【制作後記】
今回多くの飼育員の方にも取材をさせていただきましたが、皆さん全員が答えるのが、動物園の特徴が”狭い”ということでした。ややもすると動物園で”狭い”という事は弱みに考えられがちですが、京都市動物園はそれを強みに、”近さ”をうりにした戦略で発展をしようとしています。実際、入園者数も増加しているとのこと。自分達の置かれている状況を確実に捉え、ハードはもちろん、ソフト面での改良を加えていく動物園の戦略は、動物園だけでなく、他の企業などにもあてはめられるのではないかと思いました。

2014年11月19日 (水)

獅子舞がつなぐ絆

2014年11月14日~2014年11月30日放送
北日本放送 報道制作部 堀田圭子 

【番組概要】
富山県には1170の獅子舞があります。その伝承数は日本一!町や村ごとにそれぞれの獅子舞があり、受け継がれています。今回は秋にピークを迎える県西部の砺波エリアで行われる獅子舞に注目し、熱気あふれる祭りの模様と、祭りの目玉「結婚の水かけ」を紹介します。

【制作意図】
獅子舞に取り組む男衆の熱い想いと、結婚した花婿に水をかけまくる手荒いお祝いの楽しさが伝えられたらと思い、制作しました。人手が足りず休止する町内もある中で、今回取材した東開発地区は獅子舞を復活させて長く続いている点も素敵だと思います。

【制作後記】
初めて録音風物誌を担当させていただきました。祭りといういろんな音のある題材で、うまく音を録ることがいかに難しいか、音だけで現場の雰囲気を伝えることがいかに大変かと痛感させられましたが、これからも臆することなく果敢に挑戦していきたいと思います。

2014年11月14日 (金)

那覇大綱挽

2014年11月17日~2014年11月23日放送
琉球放送 ラジオ局編成制作部 長濱明美

【番組概要】
那覇大綱挽は500年以上の歴史を持つ伝統行事です。世界最大のわら綱としてギネスブックに登載されるなど、今では世界に誇れる市民参加型のイベントとして成長しています。全長200m、総重量43トンの大綱の迫力ある綱挽きをお届けします。


【制作意図】
先人達から引き継いできた伝統文化に対する誇りと想いを迫力のある「音」で伝えたいと思いました。年齢、性別、国籍を問わず、数万人の参加者が一体となって綱を引き合う様子はまさに圧巻!!です。

【制作後記】
力を合わせて綱を挽くことで平和を引き寄せる!という平和のシンボル那覇大綱挽。長い綱のように皆の幸せを祈りながらこれからも長く受け継がれていく事を願います。

2014年11月11日 (火)

名選手を支える職人~日本人で初めてプロになった用具係

2014年11月10日~2014年11月16日放送
東海ラジオ放送 制作局制作部 岸田実也

【番組概要】
「ホペイロ」とは、ポルトガル語で用具係のこと。サッカーに関する全ての物、ウェア、シューズ、グランドで飲むドリンク、ボールから練習道具一式に至るまで、全てホペイロが管理しています。サッカーが盛んな南米や欧米では当たり前の存在ですが、日本ではまだまだ普及していません。世界で通用するプロのホペイロが名古屋グランパスにいます。日本代表の本田圭佑選手がスパイクのケアを任せるなど全幅の信頼を寄せています。日本人で初めてホペイロになった松浦典紀氏43歳のプロフェッショナルな所以を紹介します。

【制作意図】
J1リーグ、J2リーグの40チームの中で、プロのホペイロがいるのは5チームほどしかありません。華やかに見えるJリーグの裏側で選手を支えるホペイロの松浦典紀氏を紹介することで、選手はどのような人たちに支えられているのか、「プロ」は選手だけでなもく裏方も「プロ」であるということを伝えたくて制作しました。

【制作後記】
なぜJリーグでホペイロが普及しないのか。同じ東海地方にあるJ2リーグのFC岐阜の関係者に聞いてみると、「いることによる素晴らしさが分かってもらえないのでは」という答えが返ってきました。J2リーグではスパイクは個人管理で、新品のスパイクは練習で馴らして試合で履きます。松浦氏は、選手の足型をとり、選手に合わせて調整し新品のスパイクですぐに履けるようにします。そんなホペイロがいることが、選手にとってどれだけ心強いか痛感しました。

2014年11月 4日 (火)

白馬から福島に贈るハッピーバースデー

2014年11月3日~2014年11月9日放送
信越放送 ラジオ局ラジオ編成制作部 小森康夫

【番組概要】
2011年の夏から長野県北安曇郡白馬村に移り住んだ木村紀夫さん(49歳)は、東日本大震災原発事故のため故郷の福島県大熊町を離れ長女と暮らしています。木村さんは津波で父親と妻を失い、次女の汐凪さんは行方不明となったまま3年半の歳月が流れました。汐凪ちゃんの手がかりを求めて毎月1回大熊町に通う木村さんの姿を木村さんを支える家族や長野県内外の人々の様子を取材しました。

【制作意図】
帰宅困難地域となってしまった故郷に、行方不明の娘を捜し続ける一人の父親の想いと、その父親と共に生きる家族の姿を伝えることで人生の苦難に立ち向かい、新たな道を求め進み行こうとする「人間の力」を伝えたいと考えました。長野県の豊かな自然が人の心を癒し、笑顔と夢を与えてくれることも表現できればと考えました。

【制作後記】
悲しみと絶望の淵にあっても、人間は家族や友人に支えられ、環境に力を与えられ、再び前を向いて歩きだすことができる、その姿を間近で見届けることによって、取材者というより、一人の友人として交流を深め、一人の人間として自分自身が成長できていると感じています。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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