2006年10月23日 (月)

火の用心 次の拍子木誰が打つ

熊本放送 ラジオ編成制作部 高野 泰宏

昭和30年から続く天草市御所浦町の子どもたちだけの火の用心の見回り。始まったのは子どもの火遊びで十八棟が全焼する火事が発生したからです。

当時、水事情も悪く、また平地が少なくなく、住宅が密集し、山林も隣接する地形だったために、大きな災害となり、島の人々には防災意識が芽生えました。

この見回りのおかげか2002年以降建物火災は発生していません。ところで現在見回りしている山下博山君は中学三年生。高校へ進学すると下宿するか船で通学するかということになり、事実上見回りは不可能となります。

周囲の大人は後継者について心配していますが、本人は「12月までに決めます」と楽観的です。意中の人はいるようでこの風習はまだ続きそうです。

2006年10月16日 (月)

水車職人の想い

高知放送 ラジオセンター 浜田 恵秀

高知県内でも数人になった水車職人、岡林荒男さんに、水車にかける想いを聞く。

高知県吾川郡いの町小川柳野には、その昔、水車が13基あった。この地区には、水車がある暮らしが当たり前のように広がっていたといいます。

生活に密着していた水車は、近年その良さ、雰囲気などが見直され、高知県内でも復活させようという動きがみられるようになってきました。

全てが手作りの水車。その材質、図面はどうしているのか、どこが難しいのか、などを聞いています。

2006年10月 9日 (月)

おら ゆびながこうもり だ

青森放送 ラジオ編成制作部 工藤 美緒子

現在、青森県内には17種類のコウモリが生息していますが、その中の13種類が絶滅の危機にさらされています。

「こうもりの保護を考える会」の向山満さんの活動を通して人間とコウモリのかかわりを探りました。

取材場所は、白神山地にほど近い西目屋村というダムの建設現場のトンネルが中心で、向山さんとスタッフの方たちとのコウモリ生息調査に同行しました。

蝙蝠という地名の場所に住み、コウモリに囲まれて暮らす向山さんのコウモリの話を聞きながらの楽しい取材から、津軽弁のコウモリが主役の番組を思いつき、タレントの伊奈かっぺいさんにナレーションをお願いしました。

2006年9月11日 (月)

岐阜から広がる希望の音色

東海ラジオ放送 報道部 アナウンス課 川島 葵

岐阜県可児市(かじし)にある「ヤイリギター」は、1935年から一筋にアコースティックを作るギター工房です。

ギター好きやミュージシャンは1度は耳にしたことがある工房で、ポールマッカートニーや、桑田佳佑さんなど有名ミュージシャンのギター製作、アフターケアを手がけていることでも有名です。

しかし、地元に住んでいても、可児市にギター工房があることを知らない人もいます。2002年、ヤイリギターはミュージシャンのBEGINと共同開発で、新しい楽器、「一五一合」(いちごいちえ)を製作しました。

この楽器は人差指1本で、音が奏でられるもので、「ギター好きやプロのミュージシャンでなくても音を楽しんで、皆happyになって欲しい」という願いが込められています。

今までギターを弾きたいと思っていても踏み出せなかった人々が、教室で一五一会を手にし、夢を叶えました。その暖かい音色。そして笑顔の声を皆様にお伝えします。

※弾き語りにずっと憧れを持っていた私、楽譜を初見で演奏できたことに感動し、一番お手ごろな一五一会(28,000円)を購入してしまいました。

2006年9月 4日 (月)

広島・石内神楽~未来に響け竹笛の音

中国放送 ラジオ制作部 佐々木 広高

中国山地の農村部に古くから伝わる神楽は、自然の恵みに感謝し、お囃子にのって舞いを神前に奉納する行事です。

その神楽に欠かせない“竹笛”を30年間手作りし続け、地元に寄贈している元大工の中田栄さん(74歳)を取材しました。多くの神楽団がある広島県ですが、少子化の影響などで、後継者不足に悩む団体も少なくありません。

中田さんが住む五日市町の石内地区も例外ではなく、170年の伝統がある石内神楽も、2年前まで活動を一時休止していました。そんな中、中田さんは「自分の作った笛がきっかけで、神楽に興味を持ってもらえたなら」と、竹笛を地元の石内小学校はじめ、住民の皆さんに贈り続けてきました。

その思いはただひとつ、「伝統ある石内神楽をなんとか伝えていきたい」。番組では、仲田さんの笛作りの様子と、神楽を愛する気持ちを周囲の人々のインタビューを交えながら紹介します。

仲田さんから取材後、「お土産」として竹笛をいただいたのですが、最初は吹いてもなかなか音が出ませんでした。しかし、連日練習した結果、ようやく少しずつ音が出るようになり、いまでは吹くのが楽しみに…。
そのうち本格的に始めるかも。

2006年8月28日 (月)

権禰宜・川上 佳代

南日本放送 ラジオ制作部 七枝 大典

全国各地にある「街中の神社」。

どんなに土地開発が進もうとも、どんなに“街”が変わっていっても不変の場所、地元に住む人は、ことあるごとに足を運び、また久々に帰省した人も、なぜかその前を通ると立ち止まって頭を下げてしまう…。

荒田八幡宮は、そういう場所です。
そして、ここの権禰宜、いわゆる神主さんは川上佳代さんという今年28才の女性。

若くして権禰宜となった川上さんは、どのような目で地域を見ているのか? 取材しました。

~こぼれ話~
ご年配の方は、もちろんでしたが、取材中、若い人が鳥居の前を通るとお辞儀やお参りをする姿が多く見られました。若者のモラル低下が目立つ今、ほっとしました。

2006年8月21日 (月)

おばあちゃんのタルト

京都放送 ラジオ制作部 坂下 かつ子

La Voiture
35年前に食べたフランスのタルトタタンの味が忘れられず、80才をこえるオーナー夫妻が毎日4時間以上かけて、その味を再現。

1ホールにりんご16個を使って作るその味は本場フランスで賞を受けるほど。おばあちゃんのタルト作りにかける思いを紹介する。

2006年8月14日 (月)

伝統農産物を受け継ぐ一家

大分放送 ラジオ編成制作部 青山 松嗣

七島藺(しっとうい)は、琉球い草と呼ばれ、琉球畳と呼ばれる畳は七島藺から作られています。七島藺の栽培は機械化ができない部分が多く重労働。

現在では大分県国東半島の十数軒の農家でしか生産されていません。松原正さんは、この地域で最も若く(50才)、今は奥さんと両親の4人で栽培を行っています。

幼いころは家業として手伝っていましたが、非常に重労働のために両親が七島藺作りをやめたそうです。松原さんは、大分を出て、会社勤めをしていましたが、七島藺を復活させるために大分に戻って家業である七島藺作りを受け継ぎました。

この伝統農産物である七島藺にかける松原さん一家の思いを描いています。

2006年8月 6日 (日)

空気を祀る町~世界にたった一つの神社を訪ねて

山形放送 営業局ラジオセンター 伊藤 康紀

春夏秋冬を表す4回のかしわ手と、地下に収められた1年、12ヶ月を意味する12個のカメ、そして駐車場から"神殿"まで続く365mと云われるブナ林の参道は1年365日のこと。

四季折々の自然に感謝しようという朝日町の人たちのこだわりが伝わってきます。正直言ってまだ山形県を代表するような観光の名所になっているわけではありませんが、実際に足を運んでみると、新鮮な気持ちになるから不思議です。

なお、弊社ホームページの「ラジオ取材日記」にも写真入で取材の模様を紹介しています。下記のドメインへ。

http://www.ybc.co.jp/

2006年7月31日 (月)

若さあふれる筑後川の鵜飼

RKB毎日放送 ラジオ制作部 吉田 勇樹

九州随一の大河、筑後川では、5月20日の鮎解禁と同時に、鵜飼が始まります。

筑後川で鵜飼を行っているのは3軒。このうち1軒は25歳の船頭、臼井万吉(うすいまんきち)さんと、万吉さんのいとこの21歳の鵜匠、臼井信郎(のぶろう)さんという若い二人がコンビを組んでいます。

万吉さんは14歳で父親の手伝いを始め、16歳で鵜匠としてデビューします。しかし、父親が3年前に亡くなり、信郎さんに鵜匠を教える傍ら、自らも船頭として修行を積み、昨年から二人でコンビを組んでいます。

若い二人には、経験の浅さという苦労のほかに個人経営で鵜飼を行っていることでの苦労もあり、鵜飼の現状に対して、しっかりした意見も持っています。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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