2007年5月28日 (月)

想いを伝える おむすびひとつ

青森放送 ラジオ編成制作部 工藤 美緒子

青森県弘前市にある岩木山の麓に「森のイスキア」という名の家があります。

クリスチャンの佐藤 初女さんが心に悩みや病のある人たちに開放してきた家です。86歳の初女さんは訪れる人たちの話を聞き食事でもてなします。

「おいしいと感じだ時に心が動く。おいしいことが大切、細胞が動き出すの」と語る初女さん。

「自分は大切にされている」と思える料理を食べると心がほぐれていく…森のイスキアを訪れ「希望の鐘の音」で初女さんに見送られた人たちは皆、食べることの大切さを実感するといいます。

佐藤初女さんの活動を通して食の大切さを考えます。

2007年5月21日 (月)

御在所・新たな春

東海ラジオ放送 制作部 山口 直美

御在所岳の山頂にあった日本カモシカセンターが閉園したのは、昨年11月。そして、今年4月から新たに、御在所岳の自然を情報発信する施設「カモシカセンターメモリアルございしょ自然学校」として再出発することになりました。

これからの試みと、その伝えたい御在所やこの地域の自然の「魅力をご紹介します。

取材で御在所を訪れた4月中旬は、まだ、冬の色が残っていて、雪が積まれていました。3度目は雹(ひょう)が降ってきました…。5月になれば、ようやく山も春の花が咲き、色づいてきています。

ロープウェイで手軽に自然を感じることのできる貴重な場所だと思います。少しでも、その雰囲気を感じていただけたらと思います。

2007年5月14日 (月)

銅の蟲になる

中国放送 ラジオ制作部 吉冨 克利

広島県指定伝統的工芸品「銅蟲」。
江戸時代初期から400年以上の伝統を誇る工芸品ですが、今「銅蟲」を作ることが出来るのは二人の職人のみ。

細田勝利さん(66)と小林啓一さん(40)は、毎日一心不乱にひたむきに「銅蟲」作りに取り組んでいます。

景気に左右される売り上げ、小林さんの後へ続く「後継者」の不在。そういった悩みを抱えながらも、昔、江戸時代の藩主から「銅の蟲」と評された職人の魂は今も全く変わっていません。

この番組を通して、そんな「銅の蟲」のひたむきさと、「銅蟲」の魅力が伝わればと思います。

2007年5月 7日 (月)

くしきの浜競馬

南日本放送 ラジオ制作部 七枝 大典

全国各地に春を告げる伝統行事はありますが、鹿児島県いちき串木野市の「浜競馬」もその一つ。

毎年3万人近くの観客が集まります。(いちき串木野市の人口は約32,000人)先日4月15日には、第50回記念大会が盛大に開催されました。

いちき串木野市の重要な「観光コンテンツ」でもある「くしきの浜競馬」。その由来や当時の様子、そして三代にわたって出場している家族にお話しをきいた。

2007年4月30日 (月)

現役102歳 西陣織への想い

京都放送 ラジオ制作部 田中 雅子

西陣織職人、山口安次郎さんに91年間に及ぶ機織人生を振り返っていただきました。

安次郎さんにとって、「機を織ることとは」、「どういう想いで機を織り続けるのか」など伺っていきます。

安次郎さんは、毎日、新しいもの、素晴らしいものを作りたいという製作者としての純粋な想い、91年間続けてきた仕事への誇りと自信を重ねて織り上げます。

本編には入っていませんが、95歳のとき、安次郎さんはフランス政府からルーブルで展示をして欲しいと頼まれたそうですが、断りました。フランスで個展をするなら、明治初期、西陣が技術面でお世話になったリヨンが一番最初という想いからです。

感謝の気持ち、純粋な製作者としての想い、着る者のことを考えた真心の気持ち、これらが込められ、仕上がったモノは本物だと思います。それを作り出す山口安次郎さんんを紹介します。

2007年4月23日 (月)

木が伝えるむくもり~桶の魅力

山形放送 ラジオ事業局 村山 喜子

その昔、入れ物といえば桶と言われるほど、当たり前に使われていた桶。しかし現在は他の容器の登場により、普段の生活で桶を使う場面はごく少数となりました。

山形県山形市に、数少ない桶職人の1人、三浦ひろしさんが、今日も桶作りをしています。父親(桶職人)を師匠に職人になってから、この道60年のベテランです。

彼の作る桶風呂は、県内の温泉旅館で多く使われています。蔵王温泉タカミヤもその1つ。まだ、雪の残る川沿いに、露天として使われていました。

しっかりとしたたたずまいで、自然になじむその姿は、宿泊するお客様にも好評とのこと。三浦さんの桶作りに対する取り組みを追いかけました。

2007年4月16日 (月)

現役最古のケーブルカーとベテラン運転手

大分放送 ラジオ制作部 青山 松嗣

大分県別府市の立石山の中腹にある「別府ワンダーラクテンチ」という遊園地があります。この遊園地に行くためには、ケーブルカーを利用します。

ケーブルカーは、1982年製で現役最古のケーブルカーです。ケーブルカーの周りには、桜の木があり、4月の取材だったので満開の中取材をしました。

ここは、別府湾も一望でき、桜の色と海の色が、とてもきれいでした。このケーブルカーを運転しているのが田中勝巳さんです。田中さんは、朝7時から点検作業をしていて、1日の安全を祈っています。

入社以来一度も事故がなく、運転室には沢山の賞状がありました。又、運転室には昭和初期のモーターやベアリングなどの機器があり、今も現役で動いています。

今回番組では、田中さんとケーブルカーとの思い出を描いています。ケーブルカーに乗った気持ちになれたら幸いです。

2007年4月 9日 (月)

福岡発・桜前線

RKB毎日放送 ラジオ制作部 永渕 秀昭

近年大都市の温暖化のせいで、日本で最初の桜の開花の場所が大都市になってきた。今年も福岡は東京に次いで全国で2番目の開花となった。

福岡市には「福岡さくらの会」という桜の愛好団体があって、約20年にわたって桜の植樹活動を続けている。実はこの会の誕生には、花を心から愛した当時の名物市長と桜にまつわるエピソードがあった。

番組では、この市長と桜のエピソードを交えながら桜を愛する日本人の心を地元福岡の女性気象予報士の目を通して描く。

〔エピソード〕
福岡市南部にある桜並木「桧原桜」が道路工事のために伐採されそうになる。それを知ったある地元民が桜の枝に伐採を伸ばして欲しいとの歌を掲げたところ、市長は自ら返歌を掲げ、工事変更という粋な計らいをした。

〔裏話〕
今年は福岡が日本一早いとの予想で企画したが、結果的には東京に先を越されたのは残念!

2007年4月 2日 (月)

夢へんろ~どんな時も夢を捨てず・もう一つのへんろ旅~

南海放送 ラジオセンター 橋口 裕子

愛媛のミュージカル劇団と、引きこもりだった若者たちとのコラボレーション公演「夢へんろ」の稽古風景や、四国遍路の情景描写を織り交ぜながら、若者たちの心の旅、奮闘を描く。

〔公演の経緯〕…NPO法人ニュースタート事務局は、1993年からニートや引きこもりの若者たちの再出発を支援しており、2003年秋には、「スローウォーク四国88」と題した四国遍路を挙行した。

一方、みかん一座は愛媛で初のミュージカル劇団として「サンシャイン・アイズ(輝け瞳!)」を合言葉に、ミュージカルを通して故郷活性化のための活動を展開していて、両者が協力して一つの舞台をつくることになった。

もともと人とのコミュニケーションが苦手な若者が表現活動に参加していくことは様々な苦労があるようで、台詞の表現、歌や踊りなど課題はたくさんある。

みかん一座のメンバーは、松山、ニュースタートのメンバーは千葉で稽古し、戒田座長がつきに数回、千葉に行って稽古を行う。芝居の中にはオリジナル曲「千の風になって」子守唄などの歌を挿入していく。

2007年3月26日 (月)

春を待つ宇奈月温泉

北日本放送 報道制作局制作部 佐藤 栄治

黒部川の中流域に開けた冨山の奥座敷、宇奈月温泉。春まだ浅い山あいの温泉宿を散策する観光客や地元の人たちに人気の場所、足湯「おもかげ」があります。

その足湯に足を実際つけながら観光協会の女性にインタビューをしたのですが、取材に夢中になりすぎて、インタビューが終わった時には、足だけしか浸かっていないのに、体中ポカポカを通り越して、のぼせてしまいました。

宇奈月の湯は、黒部川の上流7キロにある黒薙温泉から引いているというのに、出てくる温泉は70度以上なので、もちろん加温する必要は全くなく、かけ流し状態。

取材当日は、雪が降っていたのですが、寒いとは感じませんでした。宇奈月といえば黒部峡谷鉄道のトロッコ電車。現在は冬季運休中ですが、運転再開は4月20日。

例年ならな猫又駅までの運行でスタートするのですが、今年は暖冬のため雪が少ないので、その先にある鐘釣駅までに伸ばす予定だそうで、終点、欅平までの全線開通は去年よりも3日早い4月28日の予定です。

観光協会の田中さんに紹介してもらって取材させていただいた、黒部峡谷鉄道の車両基地は普段非公開の場所なので、取材にも力が入りました。

インタビューに答えていただいた女性車掌の七沢さんをはじめ、女性の駅員さんなど、冬の運休中でも乗客の安全を守るため、細い腕を油まみれにしながら春を待つ彼女たちのすがすがしさが印象的でした。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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