春を待つ宇奈月温泉
北日本放送 報道制作局制作部 佐藤 栄治
黒部川の中流域に開けた冨山の奥座敷、宇奈月温泉。春まだ浅い山あいの温泉宿を散策する観光客や地元の人たちに人気の場所、足湯「おもかげ」があります。
その足湯に足を実際つけながら観光協会の女性にインタビューをしたのですが、取材に夢中になりすぎて、インタビューが終わった時には、足だけしか浸かっていないのに、体中ポカポカを通り越して、のぼせてしまいました。
宇奈月の湯は、黒部川の上流7キロにある黒薙温泉から引いているというのに、出てくる温泉は70度以上なので、もちろん加温する必要は全くなく、かけ流し状態。
取材当日は、雪が降っていたのですが、寒いとは感じませんでした。宇奈月といえば黒部峡谷鉄道のトロッコ電車。現在は冬季運休中ですが、運転再開は4月20日。
例年ならな猫又駅までの運行でスタートするのですが、今年は暖冬のため雪が少ないので、その先にある鐘釣駅までに伸ばす予定だそうで、終点、欅平までの全線開通は去年よりも3日早い4月28日の予定です。
観光協会の田中さんに紹介してもらって取材させていただいた、黒部峡谷鉄道の車両基地は普段非公開の場所なので、取材にも力が入りました。
インタビューに答えていただいた女性車掌の七沢さんをはじめ、女性の駅員さんなど、冬の運休中でも乗客の安全を守るため、細い腕を油まみれにしながら春を待つ彼女たちのすがすがしさが印象的でした。