2008年3月 3日 (月)

おっちゃほいのお茶

静岡放送 ラジオ局ラジオ部 北村 宏太

静岡の方言に「みるい」という言葉があります。「新芽のお茶の葉が柔らかい」というから転じて「瑞々しい」という意味。今回は、小学生が作ったみるーいお茶の唄、「おちゃらほいのお茶1」という唄を取材。

北原白秋作詞の民謡「ちゃっきり節」から80年。静岡県では平成20年、今の時代にあった「新しいお茶の歌を作ろう!」という企画、題して「ザ、茶歌(チャカ)プロジェクト」が進められています。

静岡大学の教授、県内の作曲家、声楽家が中心となって、市民公募で歌詞をを募集し、優秀な作品には作曲家がメロディーをつけ、新しい曲が生まれるというプロジェクトです。

焼津市にお住まいの中野さん一家は、家族が歌詞をそれぞれに応募しました。結果、おかあさんの曲だけが審査を通過し、メロディーをつけてもらえました。

しかし、その横で1人息子祥太郎君が肩を落とす…。メロディーをつけてもらえなかった…と。でも、祥太郎君、悔しさをバネに自分で曲を考えます。歌のタイトルは「おっちゃらほいのお茶」果たして…どうな歌!?

全国一のお茶処静岡。お茶の唄と茶の湯の文化を通して、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんの温かい愛に囲まれて育つ祥太郎君。いつもとなに一つ変わらない家族団欒の風景を切り取ってみました。

「風土が人を作る。人が風土を作る」
家族の優しさが今の子どもにどんなに大切か。そんな想いで番組を制作した。

2008年2月25日 (月)

虚無僧の尺八が聞える街

文化放送 報道制作部 関根 英生

時代劇でおなじみの深編み笠に尺八の僧~虚無僧。
平成の世に今ひそかに虚無僧と彼らが奏でる尺八の音色にあこがれて集まる同好の輩がいる。

江戸時代、虚無僧の正体は何だったのか?
思いを馳せながら聞く尺八の音色は心に沁みるもの悲しさがある。法身寺に集う「虚無僧研究会」のメンバーの方法も、その神秘的な存在と尺八の音色に魅せられた人たちだった。

80才に近い紅一点の女性が実にハツラツと健康的な笑顔でインタビューに答えてくれたのが印象的だった。

それにしても虚無僧という職業は幕府の武士たちのための失業対策だったとは…驚きである。

2008年2月18日 (月)

焼酎ハイスクール

熊本放送 ラジオ編成制作部 高野 泰宏

熊本県立南稜高校がある、あさぎり町には多くの球磨焼酎の蔵元がある。WTOでスコッチウイスキーとともに産地指定を受けた球磨焼酎。

その産地にある南稜高校では醸造の授業の一環として焼酎造りをしている。日本酒を授業で造っているケースは何例かありますが、焼酎を造っているのは日本で南稜高校だけです。

高校生ですので焼酎造りの過程で飲むことはできません。そこで成人の日に集まって焼酎を飲むことになりました。でもこれは貯蔵実験という名目です。

焼酎造りを経験、蔵元に勤める!号となった豊永浩平君。高校としては将来的に豊永君を講師として迎えたいということです。

2008年2月11日 (月)

語り継ぐ民話

高知放送 ラジオ編成制作部 寺島 直樹

高知県内に残る民話(昔話・伝説など)を記録し、語り継ぐ市原麟太郎さん(86)。民話と出会い60年以上になる市原さんが子供たちに少しでも民話を身近に感じてもらおうと始めたのが民話紙芝居。

収集した3,000余りの民話から200本ほどを紙芝居にして各地の遊園地や小学校を巡回しています。

高知県内では“市原せんせい”として親しまれている市原麟太郎さん。自らの足で取材し、口で語る姿は、便利になった現代社会の中では貴重な存在です。

今回は60年に及ぶ市原さんの活動を駆け足で綴ってみました。

録音風物誌の根幹となる“音”は、今回は“語り”です。市原さんの民話語りを残したい風俗として制作しました。

2008年2月 4日 (月)

音の道標

青森放送 ラジオ編成制作部 工藤 美緒子

青森市に住む内田初江さんは、今から50年前の15歳の時に病気で視力を失いました。同じ全盲のご主人と現在は二人暮らしです。

日常の生活は音がたより、季節を感じるのも音や香りです。内田さんの日常の道標となる音の数々は、私たちもよく聞いていた音です。様々な音の洪水の中、忘れかけていた懐かしい音や、青森ならではの音を内田さんの耳を通して紹介します。

取材中、内田さんの盲導犬のジャネットはハーネスをはずしていました。私たちの声を聞きながら居眠りをしているように見えました。そんなジャネットが、内田さんがホウキを持って掃き始めると、そっと立ち上がり掃除のじゃまにならない場所に移動しました。

「ジャネットちゃん、一緒に掃かれちゃうと思って逃げたのね! いい子ね」といいながら笑った内田さんの素敵な笑顔と生活が番組に伝われば…と思います。

2008年1月28日 (月)

日本一のバンドに迫る!

東海ラジオ放送 制作局報道部アナウンス課 川島 葵

去年10月、全国のミドル世代を対象としたアマチュアミュージシャンコンテスト「全国ナイスミドル音楽祭」が行われました。

1,160組の中からグランプリを受賞したのは、岐阜県中津川市のバンド「メイドインジャパン」です。地元の高校の同級生だった3人が結成し、今年で40年。メンバーは今年で58歳です。日本一のベテランバンド、その魅力に迫りました。

40年も続いていたら、様々なことがあっただろうと予想して行きましたが、「解散の危機もないし、特別なことはなにもなかった」との答え。日常生活にルールや目標がある分、バンド活動には決まりを作ってないとか。

ルールもなにもない、ただ楽しむだけの場所があってもいい。メイドインジャパンはそんなことを教えてくれました。

※取材中もメイドインジャパンの仲間たちが喫茶店に集まって、演奏やおしゃべりが始まり、学生時代の部屋にいるような雰囲気でした。

喫茶店裏に作ったというスタジオは和室を改造したもので、コタツも置いてあり、ここで曲を作っているそうです。まさに大人のたまり場でした。

2008年1月21日 (月)

瀬戸の海色、ビン入りラムネ

中国放送 RCCフロンティア制作部 角 賢直

番組の取材をしたのは、8月の初めのことでした。
呉駅前から出発する路線バスに揺られることおよそ2時間。私以外はすべて地元のお年寄りというバスの中で、私が降りるころには私だけになっていました。

そんな瀬戸内海の真ん中の過疎の町で、私が一番印象に残ったのは、青色とも緑色とも言えない海の色でした。

今回、取材したラムネ工場で、使われているビンもちょうどこの瀬戸内海と同じ色をしていました。

瀬戸内海とラムネビン。この2つをキーワードに番組を構成しました。

2008年1月14日 (月)

紬を支える竹筬(たけおさ)作りの今

南日本放送 ラジオ制作部 布袋 貴代江

手織りで一糸一糸織られていく「大島紬」。
細かな織りの作業は、織り手の技術と昔から受け継がれてきた機織り道具によって支えられてきました。

その一つが織りのかなめとなる「竹筬」。この「竹筬」も職人さんの手で作られてきましたが、機織の機械化や後継者不足で製作者が激減。

技術の担い手は、清永桂子さん1人になりました。以前は家族総出で機械を動かしていたという作業場も今は桂子さん1人。

ステンレス製の「金筬」の発注に応える中、使い勝手や仕上がりの良さなどから「「竹筬を…」という声も多く届きます。一人で続けるのは、「大切に使ってくれる人がいるから」。

大島紬を陰で支える道具と職人さんにスポットをあてました。

2008年1月 7日 (月)

都大路を駆ける想い

京都放送 ラジオ編成局編成グループ 山口 泰正

今年で第26回を迎える全国都道府県女子駅伝。
今でこそ、日本陸上競技のマラソンを中心とした女子長距離種目は、メダルを期待されるまでの種目に成長し、日本マラソンの男子はどうしたんだ?といわれることさえあります。

しかし、25年以上さかのぼると日本陸上競技の長距離は男子が世界でも優位に立っており、瀬古利彦、宗兄弟、中山竹通などの日本勢が有名大会ともなると海外選手を従え走る光景を良く見たものです。

そんな頃、京都では日本女子のレベルアップを切望する方々によって全国都道府県女子駅伝の構想がなされていたのです。

当初は、単純に駅伝といっても各県で陸上の競技人口の格差もあって一朝一夕には47都道府県がスタートラインに揃うことは難しいのではないかと想われていました。

そんな大会の立ち上げのころから京都陸上競技協会の立場で尽力されていた、京都陸上競技協会副会長、小山真吾さんに大会スタート時のエピソードや今後への想いをうかがいました。

2007年12月31日 (月)

地域の潤滑油~百人一首~

大分放送 ラジオ制作部 古川 能久

大分県大分市関の志生木地区に、全校児童69名の大分市立大志生木小学校がある。

この学校の安東校長先生は、赴任してきた約一年前からずっと“あいさつ運動”を行っている。安東校長先生は、通常のあいさつに加え、「百人一首」を詠んでもらうことにした。

子供たちの変化を見逃さないためと、「日本人の心」を感じてほしかったから。最近では、子供たちのみならず、朝の散歩途中の地域の方も一緒に詠むようになるなど、地域に広がりを見せている。

安東校長先生が毎朝続けている小さな取り組み、「百人一首」が、子供たちにどんな影響を与え、また、地域にどんな変化をもたらすのか?

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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