2008年11月 3日 (月)

カテキンズが行く

熊本放送 ラジオ編成制作部 北口 瑠美子

熊本に“カテキンズ”というアマチュアの漫才コンビがいます。立山茂さん(53)と藤原徳門さん(51)。この2人、日本茶インストラクターという肩書きを持つ。

お茶屋のご主人と生産農家です。日本茶インストラクターは全国におよそ3,000人、正しい理解を広めて日本茶を普及させるのが目的です。ワインでいえば「ソムリエ」といったところです。

漫才はまったくの素人の2人がコンビを結成したのは、わけがあります。急須で入れる日本茶はペットボトルのお茶に押されぎみ。立山さんの地元、人吉市の中学校が行ったアンケートでも半数以上がペットボトルのお茶を買うと答えています。

日本茶危うし、危機感を持つ立山さんらは学校で、おいしい日本茶を味わうための授業をしたり、日本茶のPRをしたりと、八面六臂の大活躍。日本茶ファンを増やすためにステージに立つ立山さんらの「カテキンズ」を取材しました。

2008年10月27日 (月)

森と人をむすぶ手作りホルン

山形放送 ラジオ制作部 大久保 円

山形県南陽市吉野地区は、杉林の山に挟まれた谷間にある村です。この地区にあった旧・山形県立宮内高校、吉野分校は、平成3年に廃校になりました。

昨年からこの古い校舎を利用して、楽器のホルンを手作りしている人たちがいます。NPO美しいやまがた森林活動支援センターの人たちです。老若男女、様々な職業をもつ人たちの集まりです。

ホルン作りの指導は、センターのメンバ-でありホルン学校の校長先生でもある伊藤隆二さん。伊藤さんはアルプホルンを作りたいという一心から、7年前に一年間かけて、ホルン作りを習得しました。そして、5年前からホルン作りを指導しています。

ホルンの名前は、アルプホルン。スイスのイメージが強い楽器です。大きさは、長さが3メートル40センチ。一本の杉の木の、間伐材から作ります。ホルンの管の直径は、最も細いところで3センチ、太いところで16センチ。

アルプホルンは車で持ち運びできるように、3分割になるよう製作します。凡そ半年から一年ほどかけて製作したホルンは、作った人が自ら演奏にもチャレンジします。
伊藤隆二さんの指導によりこれまでに作られたホルンは、18本になりました。

作業場である古い校舎の壁に貼られた活動報告には、「森は癒しの空間であるが、病院ではない。あくまで健康を実感する場所である。体も心も大切にしよう。」と書かれています。

美しいふるさとを創るために、森と人を結ぶホルン作りはこれからもずっと続きます。

2008年10月20日 (月)

見た目はチョットナンあり でも味は日本一

青森放送 ラジオ編成制作部 工藤 美緒子

今年6月、青森県のりんご畑の3分の1以上が霜とひょうの被害にあいました。被害額は80億円にのぼっています。

傷ついたりんごは、大きく実るものの商品価値はぐっとさがります。商品価値は下がるけれども、せっかく実ったりんごがかわいそう…と、りんご農家は懸命に手をかけ収穫の秋までこぎつけました。

りんごの実ができるまでを紹介しながら、自然災害と戦うりんご農家の心情を取材しました。

見かけはちょっとナンありのりんごも、皮をむけば中身は日本一の青森りんごです。これから全国の店頭に並ぶ、霜・ひょう被害りんごのおいしさが少しでも番組から伝わってくれれば…と思い制作しました。

2008年10月13日 (月)

歌声列車が行く!

東海ラジオ放送 制作部制作課 森川 美穂

2008年7月から、岐阜県の樽見鉄道を走り始めた歌声列車。列車を走らせるのも、演奏をするのも、全て樽見鉄道の社員の方。手作りなんです。

今回私は、9月24日の歌声列車に乗り、取材をさせていただきましたが、ビックリしたのが、お客さんの熱気。当日配られた歌集を見てワクワクする姿や田中社長が演奏するアコーディオンにのせて歌う姿は本当に楽しそう。

電車が揺れるのもおかまいなしに立ち上がって歌う方もいるほどで、見ているこちらも一緒に歌いたくなるほどでした。

大垣ー樽見間の1時間が、あっという間に感じるほど、楽しいひとときを過ごさせていただきました。

2008年9月15日 (月)

20才の鵜匠デビューの夏

中国放送 ラジオ制作部 井上 英司

鵜飼は広島県の北部にある三次市の夏の風物です。400年以上の歴史があります。20才の青年が、この夏、鵜を操る鵜匠としてデビューしました。角濱義郎さんです。

鵜匠の世界は世襲制。角濱さんは祖父の八郎さんの指導の下、修行を続けています。わかさと経験不足で失敗も多い義郎さん。それを厳しくも暖かく見守る八郎さん。

戸惑いながらも、鵜との格闘を続けた新人鵜匠の夏を追いました。

2008年9月 8日 (月)

ちゃわんむしのうた

南日本放送 ラジオ制作部 七枝 大典

鹿児島に住む者なら、誰もが一度は唄ったり、耳にしたことがある「ちゃわんむしのうた」。

しかし、誰が、いつ、何のために作った「うた」なのか、その由来までを知っている人はほとんどいません。

ルーツを探すと同時に「方言の大切さ」を学んだ番組制作でした。
方言、万歳!

2008年9月 1日 (月)

京都アンビエントミュージック

京都放送 編成制作局制作部 田中 雅子

「音で京都の街をデザインする?」どういうこっちゃ、から始まった今回の取材です。

建物や街をデザインするといったら視覚的なものをイメージしがちですが、目や感覚、五感でデザインしていく。取材を勧めながら、五感でデザインすることは、新しい試みではなく京都では昔からされてきていたことに気付きます。

竜安寺の石庭をはじめ京都には五感で空間を楽しむ場所が数多くあります。昔の人は「すごかったなぁ」と思う反面、今後「音で京都の街がもっとデザインされていけ」ば街は立体的に広がっていく。

ラジオという音声メディアも今よりきっとおもしろく京都の中に入っていけるのでは?と楽しみに期待を込めて制作しました。(ちなみに本編で流れているBGM(環境音)はすべて小松正史先生の作曲です。

2008年8月25日 (月)

白球を追いかける少女たち~東京都学童女子選抜軟式野球交流大会~

文化放送 編成局制作部 門司 香菜子

今年で4回目を迎えた「東京都学童女子選抜軟式野球交流大会」は東京中日新聞社主催で、都内の学童野球(俗に言う少年野球)のチームでプレーする女子選手たちを集めて行われています。

野球人気が低迷するなか、女子の競技人口は着実に増加していると言われており、この大会もそれに比例するかのように年を重ねるごと、規模が大きくなっています。

しかし女子野球そのものの知名度はまだまだ低く、思うように野球を続けられない女子選手がいるのも事実です。この大会を取り上げることによって、その知名度が少しでも向上し、野球そのものの発展につながればと思い、今回の番組を企画しました。

またこの大会の取材を通して、とても印象的だったのは「会話」です。選手たちが、家族はもちろん、その他の大人たちと積極的に会話しているのを見て、とてもすがすがしい気持ちになりました。

身勝手で陰惨な事件が目立つ近ごろですが、こうした心の交流の存在も伝えられたらと思います。

2008年8月18日 (月)

カエル鳴いたか

高知放送 ラジオセンター 手島 伸樹

高知県に棲息するカエルを研究している谷地森秀二さん、元々はタヌキを研究していたが、エサのカエルに興味を持ち生息環境を調査する。

田んぼに来るカエルの鳴き声を収録、CDに収める。また、休耕田を借り受け、水を張り、産卵場所を整備している。

今年は「国際カエル年」。世界中で様々な活動が行われている。人間のすぐ側にいる両生類、カエルを通して、環境に目を向ける人を増やしたいという谷地森さんの活動を紹介する。

2008年8月11日 (月)

九州を元気にするばい リングの上から熱きエールを

RKB毎日放送 ラジオ制作部 村上 雪絵

福岡県出身の筑前りょう太さん、35歳。1997年から4年間、メキシコへ渡り修行、帰国後は、千葉を拠点とする団体でプロレスラーとして活躍していました。

「自分を育ててくれた九州を元気にしたい」。ずっと心にあったその想いを叶えるため、福岡へ戻り、今年2008年「九州プロレス」を立ち上げました。

博多にわか面がトレードマークの筑前選手、阿蘇山選手に中洲選手と九州色あふれるレスラーたち。最近は、K-1やプライドに押され気味のプロレス。

しかし、戦後の日本の復興にも一役かったほどのパワーを持つこのプロレスを通して、みんなを元気にしたいと力強く語る筑前さん、そして九州プロレスの出発を伝えます。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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