2024年2月 6日 (火)

仙台最後の屋台~60年灯り続ける赤提灯

2024年2月5日~2024年2月11日放送 
東北放送 ラジオ局制作部 鈴木美希

【番組概要】
仙台最後の屋台「大分軒」。1965年に宮城県から「屋台の営業は一代限り」と通知があり、昭和30年代には300軒あった屋台も、10年ほど前に「大分軒」が最後の1軒となりました。店主の内田菊治さんは90歳。60年屋台を続けています。メニューのおでんと支那そばはもちろん、お客さんが楽しみにしているのは…

【制作意図】
通勤時に大通りにポツリとある屋台を見かけてから気になっていて、今回初めてお店にお邪魔しました。お店には「ずっと来たかったけれどタイミングが合わず初めて来た」という方や、数十年通う常連の方などがいらっしゃいました。店主の内田菊治さん、妻・タイ子さん、お客さんが会話を楽しむ屋台の様子が伝わればと思い、制作しました。

【制作後記】
収録素材に自分の笑い声が多く、よほど収録が楽しかったんだろうなと思いました。お店の営業は不定期のため、「今日は営業しているかしら」とわくわくしながら歩いています。冬季はお休みですが、寒さが和らぐ3月頃にはまた営業する予定とのこと。仙台にいらした際はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

レッツ!手前みそ

2024年1月29日~2024年2月4日放送 
山梨放送 ラジオ制作部 依田司

【番組概要】
山梨県甲府市に蔵をかまえる明治元年創業の五味醤油。社名には醤油とありますが、現在は味噌の醸造を行っています。6代目の五味仁さんと妹の洋子さん。2人とも大学で醸造学を学び、Uターンして家業を継ぎました。冬の寒い季節、味噌蔵では寒仕込みの最盛期・・・のはずですが、五味醤油では味噌を仕込む気配がありません。ここでは味噌の原料となる「麹」を毎日つくっていました。これは味噌を作る人のために「麹」を供給するため。そして、この時期は毎日のように「手前みそづくり教室」を開催して味噌づくりを教えるちょっと変わったお味噌屋さんです。

【制作意図】
今では少なくなった町のお味噌屋さん。また原料となる麹を扱ったお店も少なくなってきました。そんな中、味噌づくりをする人のために毎日「麹」をつくり、地域の食文化を支えるお味噌屋さんの冬の風物詩です。味噌づくりを分かり易く伝える「手前みそのうた」を制作し、小学校やワークショップで味噌や発酵の楽しさを伝える「発酵兄弟」。肩ひじはらず優しい笑顔で迎えてくてるとってもステキな発酵兄弟の魅力を少しでもお伝えできれば幸いです。 

【制作後記】
五味醤油で「手前みそ」をつくるために県外からも大勢の方がいらっしゃいます。「手前みそ」をつくるついでに、温泉に入って、山梨のワインやお酒を飲んで帰っていく・・・「手前みそづくり」がテーマパークのような目的地!?1つのエンタメになっています。あなたもレッツ!手前みそ!発酵兄弟、ただいま地域文化も醸し中です。

村に響く十日夜の声~子供たちが守る北相木村の伝統

2024年1月22日~2024年1月28日放送 
信越放送  上田放送局 斉藤 美穂

【番組概要】
長野県南佐久郡北相木村は人口650人ほどの小さな村です。この村には、毎年旧暦10月10日の夜に行われる子供たちの伝統行事「十日夜」があります。(2023年は11月22日に行われました)十日夜とは、東日本に伝わる翌年の豊作を祈る収穫祭です。北相木村では子供たちが地中のモグラを追い払うため、大声で歌いながら、長さ60cm程のわら鉄砲と呼ばれるもので地面を打ち鳴らします。この伝統行事、北相木村では参加している子供たちのほとんどが村で37年前から受け入れに取り組んでいる山村留学生。地域の子供の数が激減する中、地区によっては様々な伝統行事が途絶えてしまうところもあります。十日夜も、取材した北相木村の栃原地区では一度途切れてしまったそうですが、山村留学生が参加する事で、行事を復活させることができました。村に暮らしてわずか数年という子ども達が、立派に「北相木っ子」として元気な歌声を届ける十日夜。ここで育った子供達はみんな地域の宝。その思いが地域をひとつにし、村の伝統をつなげています。

【制作意図】
 
少子高齢化で日本のお祭りや伝統行事は、今存続の危機に瀕しています。子供の数が激減している山間の地域ではどのようにして残しているのでしょうか。今回取り上げるのは、長野県の東部に位置する南佐久郡北相木村。面積の9割を山林が占める人口およそ650人ほどの小さな村です。そこで、細々と行われている伝統行事が「十日夜」。主役の子供たちが通う北相木小学校の全校児童は53名。その内、28名が移住を含めた地元生、25名が山村留学や親子山村留学で来ている子供たちです。山村留学は、北相木村では昭和62年にはじまった長野県が発祥の取り組みです。37年にわたる村の取り組みが伝統行事を受け継いでいくことにもつながっている貴重な事例といってもいいのではないでしょうか。「村で育った子供は、みんな地域の宝。」十日夜に交わされる子供たちと住民とのあたたかいやり取りを感じて頂ければと思います。

【制作後記】
 
私自身は、長野県の東信エリアを専門に取材しているリポーターです。今回北相木村での取材を通してはじめて北相木村の山村留学生の多さを知りました。北相木村にはコンビニもファミレスも信号もありません。そのような場所になぜ都会から?と不思議に思いました。親子で山村留学に来ている親御さんに尋ねてみたところ「何もないのが良い」のだそう。十日夜の日、村の人達と交わす子供たちの何気ないやり取りや、満点の星空を見ながら感動する純粋な姿を見て、都会にはない北相木村の豊かさや温かさを知る事ができたような気がしました。
 「十日夜を続ける意味」を色々な人にインタビューしてみると、答えはバラバラ。「村に伝わる伝統行事だから」というより、「村の人が喜ぶから」や「村を元気付けるため」という答えがほとんどでした。子供たちの答えは「お菓子がもらえるから」がダントツ(笑)。「伝統行事」の一番の意味は「地域を一つにするためのもの」なのかもしれないと今回の取材を通して感じました。山村留学を通した体験が、長野県や北相木村を思う気持ちにつながってくれれば…と願います。

2024年2月 5日 (月)

朝市の活気をチカラに~農家の朝定食350円~

2024年1月15日~2024年1月21日放送 
IBC岩手放送 ラジオ放送部 照井達也

【番組概要】
岩手県盛岡市の神子田朝市で、昨年の秋から定食屋を始めた、専業農家の井上千嘉良(チカラ)さん34歳。基本メニューは、納豆定食とたまご定食で、値段は350円。農家だからこそ出せる価格だが、千嘉良さんは思った以上の反響で驚いている。今では、お客さんの要望もありメニューは10種類ほどに。「市場でのお客さんとのやり取りが、何よりの活力。売れない時も頑張れる」と、これまでの朝市に新しいものを取り入れつつ、更に盛り上げていきたいと、千嘉良さんは意気込む。

【政策意図】
昭和43年から始まった歴史ある朝市が、衰退の一途をたどる中、数年前から若い世代の組合員が活動しはじめ、再び活気を取り戻してきた。その朝市の賑わいと、その中で頑張る姿を伝えられれば、と思い制作しました。

【制作後記】
取材した井上農園は、明治時代から続く専業農家で、82歳の武男さんは井上農園の3代目、今回放送に出ませんが、武男さんの娘である明美さんが4代目。武男さんの孫の千嘉良さんは5代目と、3世代が揃う農家です。3人とも農業への情熱を持ち、話すと大変ユニークなお人柄。そのユニークさが今回、存分にお伝え出来なかったのがもったいないところです。

2024年1月10日 (水)

宇奈月温泉 時代と共に変わりゆく音

2024年1月8日~2024年1月14日放送 
北日本放送 メディア本部コンテンツ局 上野透

【番組概要】
2023年に開湯100周年を迎えた富山県東部の宇奈月温泉。日本一深いV字峡・黒部峡谷に沿って走るトロッコ電車や、無色透明で「美肌の湯」と言われる温泉を求めて、多くの観光客が訪れる北陸有数の温泉地です。その宇奈月で最高齢の女将として働く坂井尚子さん(86)には、かつて大好きだった音がありました。それは温泉街が賑やかだった当時、街中に響いていた三味線の音。しかし芸者衆がいなくなった今では、その音を聞くことができません。街並みもすっかり変わってしまった今、三味線に代わる坂井さんが大好きな音とは…。

【制作意図】
京都出身の坂井さんは、約60年前に宇奈月の温泉宿に嫁いできました。86歳とは思えないハリのある声、そして過去のことを事細かく覚えている坂井さんに、宇奈月温泉で好きな音を尋ねたところ、「三味線」という今では聴くことのできない音の話をしていただきました。100年の歴史がある宇奈月温泉。芸者衆が100人もいた時代を知る人は、今はもう少なくなっています。しかし宇奈月には現在、三味線に代わる新たな音風景が生まれています。そして変わりゆくものあれば、昔と変わらず残されている良さも、街にはしっかり根付いていました。坂井さんを通して、時代と共に変わりゆく温泉街の音を感じてみてください。

【制作後記】
今は温泉街で聴くことができない三味線の音ですが、開湯100周年の節目に有志の方が「宇奈月小唄」を再現しており、今回その音源をお借りして番組を制作しました。この他にも100周年記念事業として、地域のみなさんが力を合わせて、大小合わせて200を超えるイベントや企画を実現させてきました。次の100年を見据えて、「さっ いくぞ。」と手を取り合う住民の1人が坂井さんであり、かくいう私も実は宇奈月出身です。番組を聴いたみなさん、ぜひ一度宇奈月を訪れてみてください。きっと様々な音風景があなたを迎えてくれるはずです。

2023年12月27日 (水)

名古屋のちんどん、海を渡る

2024年1月1日~2024年1月7日放送 
TOKAI RADIO 制作局編成制作部 山本俊純

【番組概要】
愛知県名古屋市を拠点に女性7人で活動する ちんどん屋「べんてんや」。
日本の伝統的な音の風景である ちんどんではあるが、これまでも様々な逆風にされされてきた。2019年末から続いたコロナ禍も、街頭宣伝の現場を奪うという形で大きな影響を与えた。
そんな苦しい期間を、7人力を合わせ前向きに乗り切った彼女たちに、新たな展開が!
チンドンで世界の道を練り歩く。そんな一歩が始まった。

【制作意図】
2024年最初の放送ということで、「日本らしく,そして華やかな音を」。そんな事を考えながら街を歩いていた私の耳に飛び込んできたのが、「べんてんや」の演奏でした。街に寄り添う選曲と、ちんどん太鼓の音色は、観光客を振り向かせ街の人を笑顔にしていました。
2023年アニメ映画も公開された「窓ぎわのトットちゃん」にも登場する"ちんどん屋”という職業も今の若者たちには馴染みがないのかもしれない。ただ、その音色に何故か耳が傾く。そんな不思議なちんどんの魅力と「べんてんや」の魅力をお伝えしたい。

【制作後記】
話を聞けば聞くほど魅力たっぷりなスージーさん。そしてそれぞれ個性的なメンバーの皆さん。その個性や魅力が、ちんどんの音色に詰め込まれているように感じました。
年末の大須商店街での取材でも、道ゆく人がそろって笑顔で振り返る。この音色には、本当に人を笑顔にする力があるのだと実感しました。 新年1発目の録音風物誌の音に選んでよかった。
 自分自身も10年前、九州でちんどん屋の一座に関わったひとりとして、この文化が国内で、世界で、これからも息づいていくことを願っています。

スティールパン~ドラム缶で奏でるメロディー~

2023年12月25日~2023年12月31日放送 
ラジオ関西 コンテンツ・ニュース部 春名優輝

【番組概要】
1995年1月17日に起きた、阪神・淡路大震災の被災地・兵庫県神戸市。大きな火災がいくつも発生し、まちの姿は大きく変わってしまった「長田区」を盛り上げようと、震災から7年目の春に活動を始めたスティールパンバンド「ファンタスティックス」。スティールパンとは、カリブ海に浮かぶトリニダード・トバゴ発祥の、ドラム缶から作られた打楽器。日本ではまだまだマイナーな存在のスティールパン。バンドのメンバーはなぜ、どのような思いで演奏しているのか、取材しました。

【制作意図】
実は、私がスティールパンの演奏を初めて聞いたのは、ほんの2か月前のこと。その透き通っていて力強い、独特な音色を聞いて元気をもらい、とりこになりました。奏者とスティールパンとの出会いや、演奏にかける思いを聞くのはもちろんのこと、「自分の手で叩いてみたい、その音を録ってみたい」と思い増した。演奏を聞いたことのない人に、その雰囲気が少しでも伝われば、と制作しました。

【制作後記】
「マイク一本で録る」という、ラジオの原点を再確認しようと制作にとりかかり、何度もバンドの練習にお邪魔しました。金属製の打楽器を大人数で演奏するため、室内で音が想像以上に広がり、その収録には多くの工夫が必要でした。嫌な顔一つせず、楽しみながら収録に付き合ってくれたメンバーの皆さんには感謝しています。私が生で聞いたときに感じた、不思議とエネルギーがわいてくる感覚が伝わればうれしいです。

2023年12月 7日 (木)

ゴトゴトやりゆうで ~山を下りた映画館~

2023年12月18日~2023年12月24日放送 
高知放送 ラジオ戦略部 手島伸樹

【番組概要】
2014年に高知市北部の山村、土佐山で映画上映会を始めた前田誠一さん(55)交通の便の悪さから、もっと気軽に映画を見てもらいたいと、自らが山を下りて、映画上映会を続けることに。施設を借りての上映会は設営から撤収まで前田さんが担当。大変ながらも、自分が選んだ映画(ドキュメンタリー)を多くの人に届けたくて活動を続けています。番組では、もはや前田ファンともいえるお客さんの声や、優しく支える家族の声などを交え、映画上映会(ゴトゴトシネマ)の様子をお届けします。

【制作意図】
前田さんの映画上映会には「ゴトゴトシネマ」という名前が付いています。ゴトゴトとは、土佐弁で「ゆっくり、焦らずに」という意味の方言です。また前田さんが住む土佐山地区には「ゴトゴト石」という昔から伝わる奇岩があります。ゆっくり焦らずに、地域の事を大事にしながら映画会を上映する前田誠一さんの人となりが少しでも伝わればと制作しました。

【制作後記】
ディレクター自身もゴトゴトシネマの映画上映会には時々、お邪魔していましたが、今回、取材を通して、改めて前田さんの映画に対する情熱、そして「ゆっくり、焦らずに」ごとごとと好きなことをやり続ける事の大切さ。そしてそうした活動は必ず、相手(客)にも伝わり、そこがかけがえのない場所になっていく過程が見えたような気がしました。

レトロ駅舎の珈琲店 香りと音に包まれる店主の一日

2023年12月11日~2023年12月17日放送 
ラジオ福島 放送部 山地美紗子

【番組概要】
福島市の福島駅と飯坂温泉駅を結ぶ福島交通飯坂線(飯坂電車)の曽根田(そねだ)駅は80年前の開業当時の姿を復元させたレトロな駅舎です。その駅舎の中に、珈琲店が入っています。焙煎する日は、朝、駅のホームに珈琲の香りが漂い、電車のドアが開いた瞬間、ほのかな香りに包まれます。昼前、開店すると、じっくり丁寧にハンドドリップで珈琲をいれる店主。客に美味しい珈琲と居心地のよい空間を提供します。店主の伏見俊哉さんは、もともとは学校の教員。珈琲店を開く夢を実現させました。教え子が来店して、感謝の思いを伝えていくことも。週末は、夜も営業しています。夜、お店を閉めた後、伏見さんがほっとする、「よい映画を一本観終えた」ような瞬間とは・・・。

【制作意図】
曽根田駅は、飯坂線のホームがあるほかに、そのすぐ近くを、東北本線や奥羽本線、阿武隈急行線、東北新幹線、山形新幹線が通ります。貨物列車も頻繁に通り過ぎていきます。お店で珈琲を飲んでいると、列車の音の違いに気づきます。人を乗せて軽やかに走る列車と、コンテナをたくさん引っ張り重そうに走る列車。どこに向かうのかなと思いをはせながら、珈琲を飲む時間。落ち着きます。心地よい居場所を提供している店主の伏見さんの朝・昼・晩を、珈琲の音と列車の音で表現しようとしました。そして、伏見さんが大切にしていることを伝えたい、と考えました。

【制作後記】
珈琲を飲みにいった時に、心地よい音がたくさんある場所だと感じ、珈琲にまつわる音と、列車の音の構成で番組にしたいと思いました。珈琲の音は魅力的で想像が広がります。もっと珈琲の音をクローズアップしても良かったかもしれません。また、収録した後、思いのほか、近くの踏切の音が大きく入っていることが気にかかり、自分の耳に聴こえている音と録音との違い、音の世界の難しさを痛感しました。


刹那のひと振りに掛ける ~佐渡の竹刀職人を訪ねて~

2023年12月4日~2023年12月10日放送 
新潟放送 株式会社BSNウェーブ 吉田竜也

【番組概要】
「竹刀職人」は、かつて日本国内におよそ200人いましたが、インドネシアをはじめとする海外での大量生産の台頭により、現在ではわずか10数人といわれています。新潟県佐渡市でも、100年以上受け継がれてきた竹刀職人の灯が消えつつあります。この伝統を後世に残したいと、七年前に佐渡市役所を退職し、一念発起して竹刀職人の道を歩み始めたのが、今回の主人公「佐藤竹刀工房」の佐藤友典さん(47)です。わずか10数人と言われる竹刀職人の中で、「竹の切り出し作業」からを一貫して行い、1年の歳月を掛けて竹刀を作り出すのは、佐藤さんを含めて数人です。剣道人口そのものが年々減少する中で、「剣道」という普遍的な武道としての価値を信じ、剣士の一瞬の一振りに魂を掛ける「竹刀職人の想い」を届けます。

【制作意図】
『新潟県佐渡市の伝統を守ること』、そして『近い将来、もしかしたら消えてしまうかもしれない音』という2点をコンセプトに制作をしました。「佐藤竹刀工房」の佐藤友典さんと、その竹刀を愛用し、剣道において「未知の領域」とされる七段の中島郁子さんは、かつて私が担当するラジオ番組への出演でご縁があり、今回ご協力をいただきました。ナレーションを担当した大塩綾子(BSN新潟放送アナウンサー)も剣道三段の実力で、佐藤竹刀工房の竹刀を愛用している一人です。

【制作後記】
今回、1年を掛けてインタビューや取材を重ねる中で、佐藤竹刀工房の佐藤友典さんに情が沸いてしまい、最終的に「『人』にフォーカスをして番組を作るべきか、『音』にフォーカスして作るべきか」のバランスを自問自答しながら制作させていただきました。竹藪に入り竹を切り出す音から、工房で黙々と竹と向き合いながら20以上の工程を経る音に至るまで、竹刀職人の周りで厳かに奏でられる様々な音を、ぜひ耳を澄ましてお聴ききください。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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