ハードでスローな名物せんべい
2024年8月26日~9月1日
TOKAI RADIO 制作局編成制作部 山本俊純
【番組概要】
岐阜県大垣市。日本列島のほぼ中央に位置し、かつては中山道や美濃路が通る交通の要衝であったことから、東西の経済・文化の交流点として栄えた。そんな大垣市の名物といえばぷるんとした食感が特徴の「水まんじゅう」。今回は、そんな地域の名物とは真逆を行くもう一つの名物、その硬さが話題の「味噌入り大垣せんべい」にスポットを当てる。1枚1枚手焼きで製造する「田中屋せんべい総本家」その伝統を守るために奮闘する6代目田中 裕介さんに話を聞いた。
【制作意図】
せんべいを手焼きする工房内の音、硬いせんべいを割り・齧る音。名物とはいうものの、それをどう残していくのか、奮闘する6代目の、意外な過去。当社レギュラー番組の企画をきっかけに出会った、地域の残したい音・人にフォーカスしてお送りします。
【制作後記】
取材を終えてやはり印象に残ったのは「50年続けるために」「名物と知っているが地元の人に買ってもらえない」という言葉でした。自分自身も岐阜県大垣市に在住していますが、口にすることがどのくらいあるだろうか。地域の魅力というのは、いつも目の前にあるのに見えていないものなのだと痛感するとともに、そんな「名物」を残すために強い思いを持って取り組む裕介さんの姿に胸を打たれました。名古屋からJR東海道本線 快速電車で40分弱の「水の都」。ラジオで届けきれなかった、ゴマと味噌の香りを楽しみに、あなたも大垣に来てみませんか?