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2025年4月 9日 (水)

西の京の伝統を受け継ぐ-大内塗りの今-

2025年3月3日~2025年3月9日
山口放送 ラジオ制作部 寺岡岳男

【番組概要】

大内塗(おおうちぬり)は、山口県山口市で作られている漆器です。
室町時代に、西国一の大名と言われ、山口市を拠点とした大内氏のもとで誕生したことから、「大内塗」の名がつけられました。大内塗の特徴は、渋みのある深い朱色の地塗りの上に、色付の漆でハギやススキなどの秋の草を描き、金箔で大内氏の家紋である「大内菱(おおうちびし)」をあしらった優雅な絵模様です。大内氏の滅亡で、一時衰退しましたが、明治に入って復興されました。現在ある工房4軒の作り手は、53歳~98歳と高齢化で再び衰退の危機を迎えています。若者を受け入れたくても、修行期間の長さと、その間の収入を保障出来ないのが、課題でした。そこで、山口市では、後継者を育てるために、「山口市版地域おこし協力隊」として5年間の研修制度を作りました。
その制度を活用して、大内塗りの技術を学ぶ20代の2人を紹介します。


【制作意図】

山口県内で広く知られている漆器「大内塗」その中でも特徴的な製品「大内人形」その技術の継承問題があることを、そして、現在それぞれの思いをもって技術継承のために学んでいる若者がいることを
広く知ってもらえれば、また、山口市・山口県立大学・大内塗漆器振興協同組合が協力しての技術継承への取り組みが、他の地域の、伝統工芸の技術継承の参考になればと思い制作しました。



【制作後記】

私は、山口県出身です。
子供の頃から、大内人形の存在は知っていましたし、将来も続いていくものであろうと、漠然と思っていました。山口市在住の私の親族も同様な考えでした。ラジオのワイド番組のコーナーでの話題を探しているうちに、偶然山口県立大学の山口光教授から、大内塗の現状(衰退の危機にある)についお聞きして、驚きました。この状況を広く知っていただきたいと思い、取材を始めました。
可能であれば、大内塗りの研修を受けている2人の今後の状況も取材していきたいと思います。

 

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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