« 2019年2月 | メイン

2019年3月

2019年3月29日 (金)

時を越え!歌い続ける100歳の男声合唱団

2019年3月25日~2019年3月31日放送 
RKB毎日放送 RKBミューズ 茂田拓也

【番組概要】
九州最古の大学男声合唱団、西南学院のグリークラブが今年で100周年を迎え、また歌を愛するグリークラブOBを中心に結成した西南シャントゥールも今年で創立65周年を迎える。大正8年1919年から100年、戦前、戦中、戦後と時代の激動の中、歌い続けた西南グリークラブのメンバーには誇りの「歌」がある。いつ頃かは不明だが、英語詞の曲が歌えなくなった時代より前に西南学院の英文学教授、藤井泰一郎(ふじい・たいいちろう)さんが英語詞を日本語に訳し、今や全国の男声合唱だけでなく混声合唱でも歌われる。合唱団経験者なら一度は歌ったことがある、耳なじみのある曲・・・「いざ起て!戦人よ(いざたて、いくさびとよ)」「西南学院グリークラブ」発祥でメンバーの愛唱歌とも言えるこの歌が時を越え、今もなお歌い継がれる、その歴史に迫ります。

【制作意図】
100年続く男声合唱団、西南学院のグリークラブの歴史、そして歌を愛するOBからなる西南シャントゥールの今に迫ろうと、取材を始めました。取材を続けていく中で、今回お届けする「いざたて、いくさびとよ」という曲があり、今では多くの合唱団に歌われていること。実はこの曲は西南グリークラブから広まり、そして何より、このクラブの歴史を語る上で”欠かすことのできない一曲”だった。その「歴史的背景」と今でもメンバーが歌い続ける「意味」。そして「想い」を皆様に知って頂きたく制作しました。西南シャントゥールの歌声と共にお聴きください。

【制作後記】
西南学院グリークラブ100年という歴史には、メンバーが在籍した時代によって、それぞれの青春・思い出は様々でした。しかし、年齢、世代が違ってもこの曲に対する想いは一つ。歴代の先輩から受け継がれている「いざたて!いくさびとよ」は西南学院グリークラブの「誇り」ともいえる一曲でした。

コハクチョウ 北へ

2019年3月18日~2019年3月24日放送 
山陰放送 コンテンツ局制作部 桑本充悦

【番組概要】
鳥取県西部の米子市にある米子水鳥公園。ここで多くのコハクチョウが冬を越します。そして、春。北へ帰って行く「北帰行(ほっきこう)」の時期。その日にならないと旅立って行く群れがあるのかないのかわかりません。その北帰行に果たして出会うことが出来るでしょうか。

【制作意図】
鳥取県西部と島根県東部に囲まれた中海周辺はコハクチョウの越冬の場。「出雲国風土記」にもその記述があるように、古くから地域の人々にも親しまれています。そのコハクチョウを全国の聴取者に知ってもらおうと制作しました。

【制作後記】
コハクチョウの群れが北へと旅立ってゆく瞬間にようやく立ち会えたときの喜びといったら。暖冬とはいえ、冬の寒い朝。その寒さもふっとぶ瞬間でした。

さっぽろ雪まつり 雪像探検隊

2019年3月11日~2019年3月17日放送 
北海道放送 HBCフレックス 山本彩

【番組概要】
今年2月に開催された第70回さっぽろ雪まつり。メインの大通会場は札幌の都心を東西に横切る大通公園において展開され大小さまざまな雪像が、来る人を魅了します。今回は、大通7丁目のHBCフィンランド広場につくられた大雪像、フィンランドのランドマーク【ヘルシンキ大聖堂】の制作現場に密着しました。制作隊長の佐々木2等陸佐の説明と制作過程で生まれる音の世界で番組を構成しました。雪像の美しさと比例する迫力ある音でお伝えします。

【制作意図】
2
月4日から11日までの期間中、雪まつり会場を訪れた人は、その巨大な大雪像に魅了されたと思います。その大雪像はいかにつくられているのか、そこにスポットを当てた番組を企画しました。今回は、HBCフィンランド広場に作られたヘルシンキ大聖堂に密着。この大雪像は、陸上自衛隊北部方面通信群の隊員の皆さんが、およそ1か月もの期間をかけ、のべ4000人を投入して作られました。札幌近郊の山から綺麗な雪を運び込み、建物を建てるのと同様足場を組み、重機で雪を積み、細部のパーツおよそ1000個をすべて手作り……という大規模で卓越した大雪像制作のなかなか知ることのできない裏側を伝えます。この番組を通じ、雪像づくりの疑問と大迫力な音をリスナーの皆様にも体感していただきたい。

【制作後記】
制作現場はまるで建築現場です。特別な許可をいただいて、大雪像に接近する際にはヘルメットをつけ、まだ平らになっていない足場を慎重に進み、大きなガンマイクで収録をしました。ガンマイクの大きさ故、つやっつやで細部まで彫刻された大雪像にうっかりぶつけてしまわないかが心配でした……が、傷つけず、優しい自衛隊の皆様のおかげで臨場感のある音が無事収録できました。大雪像にははしごを登って近づいたのですが、再びうっかり滑って落ちそうでした。過酷な寒さの中の作業現場…自衛隊の皆様にはありがとうとご苦労さまをお伝えしたいです。

2019年3月 7日 (木)

女性フレームビルダーがかける1ミリの魔法

2019年3月4日~2019年3月10日放送 
京都放送 ラジオ制作部 竹澤日向子

【番組概要】
京都府唯一の競輪場がある向日町に、自転車のフレームを作る工房がある。その工房では、日本で唯一の女性のフレームビルダー、北島さんが毎日作業をしている。彼女がフレームを作るうえでこだわる1ミリの持つ意味とは何だろうか。また彼女にしか作れない自転車のフレームとは、どのような特徴があるのだろうか。実際に工房で聞こえる音とともに、北島さんのかける「魔法」に迫る。

【制作意図】
競輪用の自転車を作る認可を持っているフレームビルダー唯一の女性が京都にいることに興味を持った。そもそもフレームビルダーの仕事すら知らない人も多く、また競輪用の自転車となると、1ミリにこだわった自転車のフレーム自体を身近なものととらえる人も、おそらく少ないのではないだろうか。そのような知らない世界で何が行われているのかをぜひ伝えたいと思い、制作した。

【制作後記】
インタビューした北島さんは、いわゆる頑固な職人というような雰囲気を全く持たず、とても気さくな方。彼女の方からなんでも話しかけてくれるし、選手が悩みや不満を話しやすいというのも理解できた。また自転車のフレームを作る仕事の話を伺うにつれて、競輪というスポーツそのものが大変興味深く、人間味のあるスポーツであることを教わった。案外誰でもどっぷりと楽しむことができる競輪の、一瞬の勝負を左右する自転車フレームを作る北島さんのこだわりにも迫ることができた。

季節を運ぶ

2019年2月25日~2019年3月3日放送 
南日本放送 ラジオ部 相原尚典

【番組概要】
鹿児島県の北部に位置する出水市。毎年、冬になるとこの町には、1万羽以上の鶴が越冬の為、飛来します。遠くシベリアから、日本にやって来る鶴たち。この様子は、冬の風物詩として「日本の音風景100選」にも選ばれています。鶴と出水の人々の歴史は古く、江戸時代から保護が行われ、戦後の混乱期も続いたこの活動は、この国内最大の越冬地を生み出しました。鶴と共に暮らす人々のひと冬の物語です。

【制作意図】
「出水と言えば、鶴でしょ?」鹿児島県民なら誰もが、そう答える程、県内では一般化している鶴の飛来と越冬。しかしその実態は、意外と鹿児島でも知られていません。実際に出水の街で出会った一万羽を超える鶴たちと、それを取り巻く人々の営み。そして人々の生活の一部として、季節の移り変わりを伝える鶴の存在を広く知ってもらうことが、この番組の制作に当たり、私が抱いた希望でした。1万羽の鶴が飛来するという現象は、何も自然に起こることではありません。人々が餌を与え、狩猟を禁じ、手厚く保護を行った歴史や子どもたちが年6回行う羽数調査。どれか一つでも欠ければ、この国内最大の越冬地は誕生しなかったでしょう。人々の努力と思いが作り出した、鶴と人々の関係を番組を通して感じてもらえればと思います。

【制作後記】
初めて出水を訪れたのは昨年10月でした。「MBCですが、取材を、、、」と言うと、最初に帰って来た言葉は、「また、メディアが鳥インフルエンザの取材に来たのか?」「もう、これ以上、騒ぎ立てないでくれ。」という冷たい言葉でした。事実、養鶏が主要産業の出水市にとって鳥インフルエンザとメディアは、悪い意味で強く結び付けられている様子でした。約3ヶ月間、早朝に行われる鶴の餌やりや保護活動へ取材に通う中で、少しずつ地域の方々からでてきた言葉。中でも「鶴は冬を連れてくる。」といった話からは、出水の方々と1万羽を超える鶴たちの絆の強さを感じました。大人から子どもまで、家族同然の存在になっている鶴と人との関係を今後も残していけるように、番組が少しでもその力になればと願います。最後に今回の取材に協力いただいた鶴保護監視員の皆様や鶴荘学園の先生方、生徒の皆さん。そして、出水の皆様に御礼申し上げます。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

ブログ powered by TypePad