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2012年4月 9日 (月)

つむぎニューウェーブ~結城紬を受け継ぐ人々~

茨城放送 業務局 編成制作部 斎藤 佳子

結城紬の歴史はなんと2000年前にさかのぼる。
大島紬などに比べ地味な印象が強いが、伝統の手仕事にこだわる結城紬を地元の放送局としてなんとか応援できないかと日頃から考えていた。「録音風物誌」の趣旨に照らして、「結城紬」はふさわしい取材対象と感じたが、結果的に、音の使い方は単調になってしまい、また、インタビューも中途半端になってしまったと反省している。

番組では、茨城県が行っている結城紬の機織りの後継者育成事業で研修し、現在はその指導者となっている渡辺直子さんと、反物を作る「機屋」の跡取り、岩田大蔵さんの2人に話を聞いた。

渡辺さんも岩田さんも、結城紬をもっと広めたいと日々格闘している。手仕事を受け継ぐ人々に共通の悩みかもしれない。茨城県の担当者は後継者を育成し、雇用につなげることが重要と強調している。伝統工芸品の良さは多くの人が認めるところではあるが、時代の変化にあわせて産業として自立させていくことはとても難しい。そのあたりを番組でもっと伝えたかった。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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