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2017年3月

2017年3月23日 (木)

聴いたことはないけど懐かしい~太陽が奏でる音~

2017年3月27日~2017年4月2日放送 
信越放送 編成制作部 中嶋直哉

【番組概要】
耳にすれば、心が落ち着く、わくわくする、聴く人によって感じる音色様々な「オルゴール」。長野県東部の小さな町にぽつんとたたずむ小海町高原美術館には、太陽の力で音色を奏でる「そらごーる」というものがあります。館長でオルゴール技師の名取淳一さんが制作しました。オルゴールと自然をかけあわせて、本来音を発しないものを音にのせて、表現したものです。オルゴールから流れてくる生演奏は、聴く人をタイムスリップさせてくれます。懐かしいようで、新鮮な音をお聴きください。

【制作意図】
わたしたちが日常つかっているオーディオ機器の先祖「オルゴール」。箱を開ければ機械仕掛けになっていますが、流れてくる音は生の音です。オルゴールが演奏する音を聴くのではなく、感じていただければ幸いです。

【制作後記】
まず・・・オルゴールの話をする館長の名取さんの目にやられましたが。「わくわく」が伝わりすぎて、何度も目をそらしたのはたぶん名取さんにも気づかれたはず。オルゴールの音色を聴いて、私の頭の中にこどものころの思い出がよみがえってきたときに、名取さんの「わくわく」を少し共有できた気がしました。オルゴール、久しぶりに生で聴きましたが、少し感情がざわつきました。聴いてください、オルゴール。「たまにでいいんです」って名取さんもおっしゃっていましたよ。

万年筆職人~”書く”ということ~

2017年3月20日~2017年3月26日放送 
山梨放送 ラジオ本部ラジオ制作部 上野美咲

【番組概要】
山梨県甲府市にある文房具店・甲府銀座ブラザー。創業は1916年、大正5年です。こちらで万年筆の製造・修理をしているのが中川良一さん85歳です。パソコンやスマートフォンが普及している現代ですが、中川さんは万年筆で文字を”書く”ことの大切さを話しています。

【制作意図】
若い世代にはあまり馴染みのない万年筆。中川さんは毎月およそ20本の万年筆を修理しています。お客さんの「あっ」という声を聞くと本当にうれしいという中川さんの職人魂と、文字を”書く”ことの大切さを伝えたいと思い、企画しました。

【制作後記】
私自身、万年筆を使ったことは今まで一度もありませんでした。自分の手に合った万年筆で文字を書くと、本当に「あっ」という声が出てしまいます。中川さんのお客さんに対する温かい気持ちや、あらためて”書く”ことの大切さを知ることができました。

2017年3月 9日 (木)

ブラジルからおーりたぼーり!~沖縄県系5世大城・ブルーナ・マリコ 憧れのとぅばらーま大会に挑戦~

2017年3月13日~2017年3月19日放送 
ラジオ沖縄 制作報道部 阿利貴子

【番組概要】
八重山地方で大事にされている叙情歌「とぅばらーま」思い思いの歌詞をとぅばらーまのメロディに乗せて歌い競う大会は昭和22年から続いています。この大会の前夜祭にあたる、とぅばらーまの歌碑がある、三本アコウの木の下で、とぅばらーま大会の前日「なかどぅ道ぬとぅばらーま祭りが毎年開催されています。本選への出場者や、地元民謡研究所に通う小中学生、歴代チャンピオンなどとぅばらーまを愛する観客が多数訪れました。前夜祭とはいえ、ピリピリと緊張感の漂う中、マリコさんは見事歌い上げ、拍手を頂きました。帰る直前に立ち寄った金武さん兄弟とのとぅばらーまを通しての交流など、1曲をキーワードに広がるグローカルな世界観郷土番組。

【制作意図】
世界のウチナーンチュ大会イヤーだった2016年。この年に沖縄伝統芸能を学ぶため、沖縄県費留学生として来沖している大城・ブルーナ・マリコさん。100年前にブラジルに移民をしたルーツを持つマリコさんが沖縄の文化や人々との出会いを伝えたかった。ブラジルと日本、距離的には日本の裏側だが、YouTubeで沖縄民謡を勉強するなどイマドキ事情も驚き。

【制作後記】
マリコさんが、予定していた方から借りられず、間に合わせで借りた三線の蛇皮が破れていて、は抜けた音に。演奏が始まると、観客から「あれは、(三線が)割れているね」とざわついていました。石垣島、恐るべし。帰り際に立ち寄った金武さん兄弟の畑小屋。何度もとぅばらーまのリクエストをうけ、唄うたびに涙を流す金武さん。マリコさんは、もらい泣きをこらえるのに苦労したそうです。&ありがたや、「囲炉裏と布団あるから泊まっていきなさい」との引き留め攻撃にに苦労しました。金武榮保さんは、50年前に友人からブラジルのコーヒー農園に出稼ぎ移民に誘われたそうです。その友人は大成功を治めているそう。もし、海を渡っていたら僕の人生は変わっていたかも、とつぶやいたのも印象的でした。人々の温かさ、陽気さ、熱さ、芸能好きなところがブラジルと八重山に、共通点はたくさんあるとまりこさんは語っていました。

最強のコミュニケーションツール 太鼓!!

2017年3月6日~2017年3月12日放送 
RKB毎日放送 吉留樹里

【番組概要】
小さな集落に鳴り響く太鼓の音。福岡県糸島市の山奥の集落では、太鼓の音で住民の集合を合図するという風習が残っています。住民の方にとっては当たり前すぎて、いつから始まったのか誰も知りません。それほど「日常なのです」電話やメールなど連絡をとる手段が進化している時代に、なぜ今もこの風習が残っているのか、各集落の太鼓のリズムと共にお聞きください!!!

【制作意図】
「原始的な連絡手段」という事で取材を始めました。各集落で太鼓の大きさや音、合図のリズムも違います。この風習がいつから始まったか、などの歴史が残っていませんでした。人から人へ伝わっている素晴らしさと音を番組を作ることで残したいと思い制作しました。

【制作後記】
各集落の方々尾ほかの集落の太鼓音をじっくりと聞いた事がないということで、録音した音をCDにして取材に協力して頂いた方にお渡ししました。首座宇宙、住民の方々の中には「住民の高齢化と人口減少などの理由で、いつまでこの風習が残るのかわからない」という声もあったので、少しでも力になれたらと思います。

響け!バスカーたちの音楽

2017年2月27日~2017年3月5日放送 
文化放送 制作部 高橋 渉

【番組概要】
神奈川県川崎市、京急川崎駅前にある商店街「川崎銀座街」では毎週末、開かれる「バスカーライブ」。「バスカー」とは路上演奏者のことです。9年前に初めて開催されたこのライブは現在、神奈川県内外から多くの参加アーティストやファンを集めるライブになっています。このバスカーライブの軌跡やこれからについて音楽とともにお伝えします。

【制作意図】

「あらゆるところに路上演奏者の姿が見られ、音楽であふれている」これが川崎市を初めて訪れた時に感じたことです。この環境はどのようにして作られているのか、どんな人たちが携わっているのか知ってもらいたい。そして、未だ出会えていない音楽と遭遇する機会になってもらえればと思い、制作しました。

【制作後記】

取材を進めるとアーティストのファンでなくとも足を止め、音楽を聴く人も多いということに気づきました。川崎市が街全体で音楽を推進しているということが肌で伝わってきました。
ラジオをお聞きの皆様で興味のある方はぜひ一度、川崎銀座街までライブを聞きに来ていただければと思います。

 

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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