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2015年6月

2015年6月29日 (月)

輝きの学舎~全国唯一の公立ジュエリー専門学校~

2015年6月22日~2015年6月28日放送
山梨放送  ラジオ本部ラジオ制作部 内田孝輝

【番組概要】
国産ジュエリーの訳3割を生産する山梨県甲府市。そんな宝飾の街に全国で唯一のジュエリーに公立専門学校、山梨県立宝石美術専門学校があります。創立から40年以上にわたり、宝飾に関わる人材を育て、地場産業を支え続けてきた学校を舞台に生徒らがおりなす音を追いかけます。

【制作意図】
地場産業の衰退が叫ばれる中、人材育成の場として産業を支えてきた学校にスポットをあてることで、次世代を担う若者たちの思いや業界に求められている変化などを紹介したい。

【制作後記】
学校では地元企業の職人などが講師を務め、宝飾業界あげて地場産業を守っていこうという強い思いを感じた。また宝飾業界の未来を担う生徒たちのキラキラした表情も印象的だった。

2015年6月22日 (月)

福岡筑豊から大分へ。蘇れ!僕らの街の蒸気機関車

2015年6月15日~2015年6月21日放送
RKB毎日放送  三輪肇

【番組概要】
かつて石炭産業で栄えた筑豊三都の一つ、福岡県直方市。今ここでは地方の鉄道愛好家・汽車倶楽部の手によって、1台の展示用蒸気機関車の修復作業が進められています。現役引退後40年間、福岡県内の公園に展示されてきたこのSLは、修復後、大分県玖珠町の鉄道遺産「豊後森機関庫」へ移設されます。今回はその修復作業を追いかけながら、今や世界遺産への登録を勧告された九州各地の石炭産業の遺構と同様に、日本の近代化を支えた炭都筑豊、鉄道の街・直方、そして大分へ運び込まれようとするSLが繋ぐ街の姿を描いていきます。

【制作意図】
蒸気機関車は、日本の近代化の礎、筑豊の街、街を生きた人々、後世へ繋いでいく強い意志、その全てが集約されていると話す汽車倶楽部代表・江口一紀さん。朽ち果てた車体をこだわり抜いて修復する江口さんの姿を伝えたいと考え企画しました。

【制作後記】
汽車倶楽部の事務所には、広さ7m四方の立体模型、ジオラマで昭和40年代の直方機関区を中心とした街の様子をリアルに再現していて、江口代表のこだわりには驚くばかりです。丁度、オンエアの頃には移設作業に入っている頃だと思います。

地下の賑わい

2015年6月8日~2015年6月14日放送
文化放送 制作部 齋藤拓馬

【番組概要】
有名・無名を問わず様々なタレントが各々の目的を持ち集まってくる東京のライブハウス。地下アイドル・地下芸人・地下ミュージシャン。いわゆる「地下文化」・「サブカルチャー」などと呼ばれるメジャーではない芸能活動は、どのように行われているのか。彼らが何を考えているのか。地上で生きている分にはあまり目にかからない地下の賑わいを東京都杉並区あさがやドラムからお送りします。

【制作意図】
野望を抱き大都会に集まってきた若者たちが形成する「地下文化」は今や首都東京からは切り離せない文化になっています。中には必ずしも有名になることが目的でない人もいるようで、思惑が渦巻きます。サブカルチャーにあまり触れることが無い方へ、地下という暗がりで何が行われているのか。現代の「東京といえば」。その一端をお届けできればと思います。

【制作後記】
やりたいことをやっている人たちが楽しそうであるという図。それを見ている都会人の一人称視点を感じていただければと思います。喧騒の地上から扉と階段で隔たれた賑やかな地下の世界、そこへの行き帰りを遠ざかっていく音・近づいてくる音でリアルにお伝えできていれば幸いです。

2015年6月 1日 (月)

オロロンは泣かない

2015年6月1日~2015年6月7日放送
北海道放送 ラジオ局編成業務部 榊原満

【番組概要】
札幌から車とフェリーを乗り継いで4時間、日本海の沖に浮かぶ天売島。昭和36年制作のHBCのTVドラマ「オロロンの島」の舞台にもなったこの島は、海鳥と人間が共存する世界的にも貴重な『共生の島』です。春から夏にかけて天売島では約100万羽の海鳥が集まり、子育てをします。中には絶滅危惧種のオロロン鳥や、姿は見えども声を聞く機会の少ないウトウなど、貴重なものもいます。今回はオロロン鳥をはじめとする天売島の海鳥との出会いを求めて、初春の天売島を訪ねました。

【制作意図】
天売島は国の天然記念物にも指定されている世界有数の海鳥の繁殖地です。島の代名詞オロロン鳥は昭和39年には8000羽が生息していましたが、流し網漁など漁法の変化によるエサの魚の減少、天敵の増加などで10数羽にまで激減しました。天売島を舞台にした昭和36年制作のHBCのTVドラマ「オロロンの島」には、貴重なオロロン鳥も登場します。今回はドラマにも登場したオロロン鳥を訪ねながら、ここでしか聞くことの出来ない海鳥の生態を紹介します。

【制作後記】
深夜、人気のない海鳥たちの居住区天売島の西海岸に、録音機片手に一人で取材に向かいました。あたりは灯台の明かりが時々照らすだけの真っ暗闇の世界です。待つこと30分、闇の中からバサバサバサッと羽音が聞こえてきます。その音は次第に増え、耳元をかすめたり、足元に転がったり、こちらの存在に気づくこともなく縦横無尽に飛び交います。約80万羽のウトウのコロニーの真ん中で、バードアタックの恐怖と闘いながらの取材は映画「鳥」のシーンを思い起こしました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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