2010年5月17日 (月)

大地の記憶~砂漠の砂から生まれたガラス

東北放送  ラジオ局制作部  伊香 由美子

仙台の温泉地、秋保地区に工房を構える、ガラス作家の村山耕二さん。村山さんの作品のひとつに、サハラ砂漠の砂を原料にした「サハラガラス」があります。

砂漠の砂を溶かしてガラスをつくるのは世界で初めての試みで、赤い砂漠の砂からは、淡いグリーンの澄んだ色のガラスができました。
まるで砂漠が水をたたえ緑に覆われていた頃の記憶がガラスに映し出されたように感じたといいます。

次に村山さんが選んだ素材は、仙台を流れる川の砂。
故郷の川として親しまれる広瀬川から生まれたガラスは、仙台をどんな風に映し出したのでしょうか。

世界には47の砂漠、日本には47都道府県。
それぞれのガラスを作り、色を比べてみたい、と村山さん。
私も生まれ故郷の川のガラスを見てみたいです。

2010年5月16日 (日)

ほやほやレゲエのだんねぇざ

福井放送  ラジオセンター 矢野 まさのり

福井を中心に活動する福井出身のレゲエ・ミュージシャン、
Sing J Roy。その活躍を伝える。


2008年発表の福井弁を使ったオリジナル曲「ほやほや」が県内各メディアを中心に人気となり、福井県のブランド大使にも任命された。
彼の楽曲は小さなお子さんからご年配の方までどなたにも楽しめるということ。

このほど鯖江市のお寺でご法要の後に行われたコンサートの音源を中心に、福井弁を使って歌うその理由を熱く語ってもらった。

当日の取材は、老人会でもライブ経験があるということを聞いていたので心配はしていなかったものの、実際に普段コンサートに足を運ぶことのない年配者を対象に、楽しんでもらえるのかという不安があった。

ところが、そんな心配をよそに本堂に集まったみなさんが大いに盛り上がり、笑顔で小寺を後にするのを見て、安心すると同時にこのミュージシャンをもっと全国のみなさんに知ってもらいたいと感じた。

2010年5月10日 (月)

話芸として生きる節談説教

北陸放送  ラジオセンター 川瀬 裕子

「節談説教」とは仏教の教えを独特な抑揚とリズムをつけて法話するものです。
こうした布教の形は古くはインドや中国にも見られ、日本でも仏教伝来と共に行われたと考えられており、節談説教が元となって浪曲や落語、講談などがはじまったとされています。


石川県門前町にある満覚寺住職・廣陵兼純さんは全国でもわずかとなった節談説教の第一人者です。
笑いと涙を誘う語りに多くの人々が魅了され、寺院を訪れています。

近年、ようやく後継者養成に全国的に取り組む風潮になってきた節談説教。
心にひびく語りはいつの時代も人々を引きつけます。

2010年5月 3日 (月)

青島ういろう物語

宮崎放送  ラジオ営業制作部 小倉 哲

昭和40年代、新婚旅行ブームで沸いた宮崎有数の観光地、宮崎市 青島。この青島で明治時代から売られているお土産が「青島ういろう」です。

明治15年創業 松山商店の3代目店主、佐々原一也さん36歳は、今も薪とセイロ蒸しで作るういろうにこだわり続けています。
青島ういろうの原料はうるち米と、上白糖・黒砂糖をとかした砂糖湯だけです。
 
その製法は明治時代から地元の人たちに受け継がれてきました。最盛期には50軒以上あったういろう店も、観光地としての地盤沈下で、今では数えるほどに。さらにガス、圧力釜の登場で伝統的な製法は姿を消しつつあります。

【制作裏話】 宮崎県民にとって「ういろう」といえば、名古屋や山口ではなく「青島」のもの。山口県出身の新人アナウンサーに食べさせたところ自分が抱いているういろうとあまりにかけ離れていたのでカルチャーショックを受けたようです。

2010年4月26日 (月)

波にふれる春のめぐみ

秋田放送 ラジオ局ラジオ制作部 利部 昭勇

日本各地、どこにでもある海草・あおさに、秋田県男鹿市の人たちは特別な想いを抱きます。「今年も春がやってきた」。
あおさ採りをする男鹿の人たちはみんな穏やかな表情です。

古くから漁業で生計を立ててきた男鹿の人たちは、大自然・海の厳しさをよく知っています。特に日本海特有の冬の荒波を。
人間など寄せ付けない漁場に漕ぎ出でる漁師たち。だからこそ、磯の春の使者、あおさに言葉ではいい表せない喜びを感じるのです。

そして、この喜びは先祖代々から伝わってきたものです。男鹿のほとんどの人たちは生まれて初めて採りにいった時のことを、どんなに年老いても鮮明に覚えているのです。

日常におささやかな場面から、まさに春の風物詩を味わえる番組になりました。

風物詩は特別なものではありません。人それぞれ、自分の生活の仲に、いろんな形で見出せるものではないでしょうか。

【制作裏話】
今年の秋田の冬は荒れに荒れました。どうやら季節の歩みがいつもより遅いようです。
秋田であおさが採れるのは、毎年だいたい3月下旬ですが、
「今年はちょっと遅れそうだぞ」…人生の半分以上を海と付き合ってきた漁師・白幡一政さんが言うことなので、制作日程が間に合うか少々あせりを感じました。
抜けるような青空と穏やかな海なのに、水中の生き物たちは敏感に
「春はまだ!」と悟っていたようです。

企画を立ち上げ、白幡さんとの初めての打ち合わせから、待って、待って、2週間後。ついに磯に出るチャンスが訪れました。

白幡さんは待ちに待った春の到来を。私は待ちに待った取材の到来を。おかげで「春を待つ喜び」はお互いに例年の倍以上になったようです。終始、テンションの高い取材でした。

2010年4月19日 (月)

潮騒の街のシスターとオルガン

長崎放送 ラジオ局制作センター 尾上 裕明

長崎市中心部から車で50分、左手に遠く五島灘を望みながら西彼杵半島を北上すると外海地区に着きます。
外海地区は、禁教時代、厳しい迫害を逃れたキリシタンが隠れ住んだ地。遠藤周作の小説「沈黙」の舞台としても知られています。

この地区には、キリシタンの遺跡や協会、歴史的建造物も多く集まっており、本編で登場する「ド・ロ神父記念館」もこの一帯にあります。

フランス人宣教師のド・ロ神父は明治時代、この外海地区で社会福祉をはじめ、建築・医療・教育などの様々な分野に奉仕し、貧しく厳しい生活を強いられていた人々を救うことに渉外を捧げました。

そのド・ロ神父の遺志を受け継ぎ、この記念館で毎日をオルガンを奏
で、歌っているのが、橋口ハセさんです。

橋口ハセさんは13歳でシスターになり、20代からオルガンを弾き始め、現在で91歳。ハセさんと会おうと、この地を訪れる人々も多く、ハセさんはそんな人々のため、オルガンをかなで、聖歌などの歌を聴かせてくれます。

微笑みが印象的なシスターが奏でるオルガンの音色にのせて、ド・ロ神父の教えは、外海地区の歴史と、橋口ハセさんの存在を広く伝えたいと思い、制作しました。

2010年4月12日 (月)

登れ! 登れ! 沖縄尚学山岳部

ラジオ沖縄 制作報道部 小橋川 響

県内で唯一、山岳部を擁する沖縄尚学高校。
今年7月に沖縄で開催される美ら島沖縄総体に向けて、今日も汗を流す山岳部のメンバーや顧問の先生の、登山への思いを追った。

取材日は沖縄本島の最高峰、与那覇岳への登山日。
前日に降った雨の影響で取材陣が足を滑らせたり、ぬかるみに足をとられる中、山岳部のメンバーはすいすいと登ってしまい、追うのがやっとといった状況だった。

頂上に着いても、周囲の風景を楽しむといったことはなく、地図を見て、これまでの登山ルートや下りのルートを確認するなど、競技としての登山の厳しさを見た。

下山後、もう一人の取材スタッフがブヨに5ヶ所も刺されていた。
ブヨもどうせ刺すならいい男を選ぶのでしょう。
私は無傷でした。 ショック!!

2010年4月 5日 (月)

みのる座ファイナル

静岡放送 ラジオ局制作部 山﨑 良介

静岡県島田市にある映画館「みのる座」は、かつては町の文化の
中心。「みのる座」の記憶を持って、町のヒトは暮らしています。

みのる座の先代社長、太田修平さんは、若いときは山田洋次監督と
映画を語り合った映画青年。
監督との交流から島田がロケ地に使われ、現在も活発に地元フィルムコミッションが活動し、いくつもの映画が作られている、地元文化の端緒となりました。

人が去って魂が抜けていった「みのる座」の最後の一日を、関係者のインタビューや歓声を交えて伝えます。

2010年3月29日 (月)

最後の愛鳥活動~子どもと小鳥たちの声~

中国放送 RCCフロンティア制作営業部 板倉 由布子

石灰岩台地の渓谷「帝釈峡」という独自の自然環境の中にあり、
県下では理科教育や科学研究で有名な帝釈小学校が休校になりました。

教室からバードウォッチングができる観察室があったり、鳥や動物の
はく製がある資料室があったりする珍しい学校です。

鳥の鳴き声は、裏山の見える廊下の窓を開けて録音しました。
本当に子どもたちの歌声に合わせるようにウグイスが鳴いてくれたので、鳥たちもさみしがっているのかなと思いました。

実は、ディレクターの母校でもあるのですが、離れてしまうと鳥の名前さえも忘れてしまうものです。今の子どもたちが大きくなった時、鳥を愛する気持ちを忘れずにまた自分の子どもに伝えていって欲しいなと思います。

2010年3月22日 (月)

軒先から発信~かまえ浦々軒々まつり~

大分放送 ラジオ制作部 百富 隼也

大分県の最南端にある佐伯市蒲江(さいきし・かまえ)。
豊富な水産資源を活用し、地域興しを目指そうと始まったのが、
「かまえ浦々軒々(うらうらのきのき)まつり」です。

生産者の軒先での、消費者(お客)と生産者のふれあいの様子、
そして関係者の話などを通じ、去年11月にスタートしたばかりの
この取り組みが、今後大きな輪としての広がりを秘めていることを
伝えられるように編集しました。

ちなみにこのイベントは月に一度、毎月第4日曜に開催されて
いて、前回の開催は2月28日(日)、折りしもチリで発生した
大地震に伴い、日本に津波警報が発表された日で、
早朝からの取材中、関係者も避難準備の対応に追われ、
取材も途中までとなりました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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