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2016年5月

2016年5月30日 (月)

2016年 宇宙の旅

2016年5月30日~6月5日放送
北海道放送 HBCフレックス ラジオ本部 榊原満

【番組概要】
どこまでも広がる牧草地で草を食む牛。沼地にはシベリアから渡ってきたオオハクチョウがのんびりと羽を休めています。そんなのどかな春のひとときを引き裂く・・・爆音
鳥だ!飛行機だ!いや、ロケットだ!!
人気のない大平原のド真ん中では、現代の開拓者=ベンチャーたちが宇宙を目指して、年中無休でロケット発射実験を重ねています。夢とロマンに溢れ、失敗の連続にもめげず、熱き思いを胸に抱き続ける宇宙ベンチャーたちと、彼らを支え続けてきた地元・大樹町の取り組みを、ラジオでしか伝えられない「音」のドキュメントで紹介します。

【制作意図】
北海道の東、広大な十勝平野の南・大樹町は、日本一の清流「歴舟(れきふね)川がまちを流れ、海岸には原生花園が広がる、自然に恵まれた人口6,000人の小さな町です。明治以来、農業開拓者、砂金堀りなど夢を求めてパイオニアがやって来るフロンティア精神みなぎる土地でした。そんな町が再び新たなパイオニアたちで注目されることになりました。

「宇宙の町・大樹」
気候、立地条件などロケット打ち上げに最適な環境を満たす大樹町は、30年前から宇宙産業誘致に町をあげて取り組んできました。JAXAをはじめ、日本全国から宇宙を目指す研究機関、ベンチャー企業が年中この町で開発実験を繰り返す姿は、明治時代の先人たちに負けない開拓魂そのもの。今回は大樹町を舞台に繰り広げられるそんなベンチャーたちの奮闘ぶりを紹介します。

【制作後記】
札幌から車で4時間。な~んにもない平原に突如現れる巨大な格納庫、レーダー施設、滑走路。そこが今回の舞台「大樹町多目的航空公園」です。今から30年前、当時の町長の鶴の一声でスタートした「宇宙のまちづくり」は時代の機運に乗り、今注目の的。全国の研究者、ベンチャー企業が宇宙ビジネスに乗り出すべく、毎週やって来ます。日の出から日没まで、寒風吹きすさぶ中繰り返される実験は、失敗と成功の繰り返しです。過疎地と宇宙開発の組み合わせは、どこかのどかで、でもギラギラしていて、とてもエネルギッシュなパワーが漲っています。かつてこの地に開拓の鍬を入れた先人も、草葉の陰でさぞ驚いていることでしょう。

2016年5月23日 (月)

 原点に帰れる音 帰ってきた汽笛の音

2016年5月23日~5月29日放送
京都放送 ラジオ編成制作局制作部 永田和美

【番組概要】
新幹線や在来線、近鉄線など様々な電車が発着を繰り返す京都駅。絶えず電車の音が響きます。この京都駅近くに店を構えているのはマルサン・靴履物店の三代目三輪あきひろさんです。およそ40年この場所でお店をされている三輪さんは汽笛と共に仕事をしています。隣接する梅小路蒸気機関車館で走り続けていたSLスチーム号の汽笛です。この汽笛と共に生活していた三輪さんにとって汽笛はどんな存在なのでしょうか?この梅小路蒸気機関車館はリニューアルの為一旦閉館し、汽笛がこえなくなったのですが、2016年4月29日に京都鉄道博物館として開業。再びSLの汽笛も走りだしました。今回はオープンの様子も伝えながら、汽笛への思いを伝えます。

【制作意図】
2016年4月29日、京都の新しい観光名所としてできた"京都鉄道博物館”。多くの来場者が訪れにぎわいを見せました。中でも人気はSLスチーム号。汽笛を軽快に鳴らし走ります。汽笛は乗る人や見る人のの気持ちを高揚させます。ではそこで暮らしている方にとってどんな存在なのでしょうか、、、、多くの新しいものがあふれ音があふれていく中で、変わらずある汽笛の音。この音(汽笛)を聞いて、何かあたたかい、懐かしいものを感じていただければと制作しました。

【制作後記】
最新式の新幹線の音、車の音。そんな新しい音と、蒸気機関車という古い音が一緒に聞ける場所。それが京都鉄道博物館でした。一度原点に立ち返れる場所なのかもしれません。また三輪さんにお話伺った際、「そういえば汽笛最近鳴らしてくれへんな~とか思ってたんや」とお話されてました。そういえば・・・暮らしの中にいつの間にか入っていたからこそ言える言葉なんだと思います。SLを経験したことがない世代ですが、それでも汽笛というのは、日本人を揺さぶる何かが秘められているんだなと感じました。

船浮音まつり~唄で島おこし~

2016年5月16日~2016年5月22日放送 
ラジオ沖縄 制作報道部 仲宗根妃花留

【番組概要】
沖縄県八重山諸島の西表島に陸路ではたどり着けない集落「船浮」があります。船浮に向かうには、石垣島から船で西表島に渡り、さらに船を乗り継がなければなりません。船浮の人口は44人。そんな船浮で生まれ育ったミュージシャン池田卓が、ふるさとを盛り上げるため、2007年から「船浮音まつり」を開催しています。今年は10回という節目。池田卓を中心に、音楽祭を通して、島を盛り上げようとする船浮の人々の様子と音楽祭の模様をお届けします。

【制作意図】
口44人の小さな集落。しかも交通の便が悪い陸の孤島。ただでさえ不利な場所であるにもかかわらず、毎年600人余の観客が訪れる船浮音まつり。小さいながらも観客を魅了する、船浮ならではの祭りを、地元の人や訪れた観客の言葉を織り込みながら伝えたいと思い制作しました。

【制作後記】
初めて訪れた船浮。会場設営や接客で忙しそうにしていた船浮の人々は、とてもいきいきとしていました。そしてなにより、自らもこの祭りを楽しんでいるように感じ、「自分が好きな船浮をみんなにも好きになってほしい」という一人ひとりの思いが、この祭りの取材を通してすごく伝わりました。来年も再来年もずっと続く音楽祭であってほしいし、船浮のファンになった一人として船浮を訪れてみてください。きっと好きになりますよ。

2016年5月17日 (火)

ワイド!!ワイド!!闘牛の島・徳之島

2016年5月9日~2016年5月15日放送 
南日本放送 ラジオ制作部 七杖大典

【番組概要】
鹿児島県奄美群島の1つ「徳之島」。ここは伊仙・天城・徳之島の3つの町からなる島です。この島の最大の娯楽は今から550年以上も前から始まった「闘牛」。700kgの小型の牛から1トンを超える大型の牛が出場し、直径およそ20mのリングで闘いますが、勝負以上に人と牛が共存し、家族同様に暮らします。

【制作意図】
鹿児島県は南北およそ600km、多種多様な文化が、特に県内離島には存在します。徳之島の最大の娯楽・・・というか、もはや「文化」になっている闘牛は、厳しい自然環境を生き抜く先人たちの「息ぬき」でもあり、500年以上も続いています。「島の日常=闘牛」を表現したく、取材いたしました。

【制作後記】
徳之島へ取材で入ったのは4月4日から6月までの3日間。この時期、島の天候は荒れやすく、しかも牛が牛舎から出ず(寝てる)、なかなか鳴き声がとれない・・・。事前にアポをとっていた方に島を案内していただきながら(方言の通訳も兼ねていただきました)取材したことは一生忘れないと思います。ますます徳之島が好きになりました。

2016年5月 9日 (月)

夢と想いをオルガニートにのせて

2016年5月2日~2016年5月8日放送
南海放送 報道制作局メディア情報センター 吉尾亜耶
 
【番組概要】
ふるさと・西条に帰り、77歳にして自身の好きな『オルガニート』のために1軒の家(=音楽の館「Pallet House」)を建てた、川崎昭子さん。「私はただ音楽が好きなだけなのよ」と言う、彼女を動かす情熱の源は何なのか。川崎さんの人生を辿り語って貰いながら、想い出の曲をオルガニートで演奏してもらいました。

【制作意図】
西条のまち、人で「音楽を好きになった」川崎さんのオルガニートへの想いは並々ならぬものがありました。あるひとりの人生のお話ではありますが、そこには沢山の縁があり、歓びがあり挫折があり感動があり、、、胸を打たれます。なにより「音楽が好き」という想いを貫き通したことで『オルガニート』にたどり着いた川崎さんの姿や言葉には勇気をもらえます。彼女の小さな手から奏でられるオルガニートの音色とお話から、熱い何かを感じて欲しいと思い、制作しました。

【制作後記】
西条の商店街の方から「素敵なおばあさまがいらっしゃるのよ」とご紹介頂いたのがきっかけで川崎さんと出逢いました。取材中「色々あったけど、今、とても幸せなのよ」とにこにこお話されるお姿とお声が印象的でした。その幸せな空気感も、挫折から辿り着いたオルガニートへの愛情も、自作の楽譜と手回しでの演奏に乗っています。「好きなものをずっと好きでい続ける」姿がかっこよく、また一途ま姿が愛おしくキラキラした方です。自分も何歳になってもそうでありたいと思える方でした。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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