« 2015年7月 | メイン | 2015年9月 »

2015年8月

2015年8月24日 (月)

瀬戸内の自然と奏でるミュージック

2015年8月24日~2015年8月30日放送
南海放送 RNBコーポレーション 古茂田圭

【番組概要】
愛媛松山沖、瀬戸内国立公園にも属する忽那諸島の中で最も大きな島「中島」。みかんの島と言われるほど全産量はもとより、美味しいみかん(柑橘)が育つ島です。しかし若者の島離れは進み、過疎高齢化の島です。この島に4年前「農音」というNPOが誕生しました。首都圏で活動していたバンドマン達は中心に発足、中島への移住をサポートしています。農業をしながら音楽を奏で、地域に根差す団体です。キャッチフレーズは「昼は畑、夜はジャムセッション」どんな音楽を奏でどんな想いで島に暮らしているのか訪ねてみました。

【制作意図】
現在中島に「農音」を通じて移住した若者は4年間で33人。農業をしながら音楽も生み出し、届続けています。新しい過疎高齢化対策が中島にあるような気がします。そんな島の未来の光を音楽にのせて紹介します。

【制作後記】
驚くのはこの4年間、移住してきた若者が誰も島を離れていないということ・・・その理由は「適度な楽さ」。規則をあまりもうけず、困った時にそっとサポートそして島で音楽・アートを通じ新しい文化を自分たちで作れるというのも魅力なのかもしれません。


2015年8月21日 (金)

立ち上がったマタギたち

2015年8月17日~2015年8月23日放送
山形放送 報道制作局制作部 堀田孝

【番組概要】
山形県小国町はマタギの里として知られています。マタギはクマやウサギ、川魚や山菜など山の恵みを生業としている人たちの総称。そのマタギたちが存亡の危機にさらされています。要因の一つは後継者不足、もう一つは福島原発事故により放射能汚染の影響でクマ肉が出荷制限されていることです。番組ではクマ狩りに同行し、実際に仕留めるまで密着した様子や、出荷制限の解除に向け、活動するマタギたちを取り上げます。

【制作意図】
貴重なマタギのクマ狩りシーンを収録し、マタギたちを取り巻く環境を描いています。原発事故から4年がたっても影響が続く現状とマタギたちの苦悩が伝わればと思っています。

【制作後記】
マタギのクマ狩りは急峻な山を登るため、取材陣がついていくことが難しく、これまでなかなか収録できませんでした。マタギのみなさんの協力で山形放送では30年ぶりにそのシーンを収録しました。片道2時間から2時間半の道のりを通うこと3日間でようやく収録できたシーンです。

2015年8月19日 (水)

宇佐神宮 神様のお引越し

2015年8月10日~2015年8月16日放送
大分放送 ラジオ制作部 伊東武紀

【番組概要】
全国に4万社ある八幡神社の総本宮として知られる大分県宇佐市の宇佐神宮。今年3月に2年半におよぶ本殿の修復作業が終わり、それに伴い74年ぶりとなる「本殿遷座祭」が執り行われました。神職のほか地元の方々およそ300人が参列する遷座の儀を通じて宇佐の他に根付く文化や芸能を描きます。

【制作意図】
大正6年以来、最大規模と言われる本殿の周不作業では伝統の技を継承する宮大工が、檜皮葺(ヒクダブキ)と呼ばれる屋根をヒノキの皮と竹釘で修復していました。そして74年ぶりとなる遷座の儀に向けては、参列する地元の小学生や若手神職が歴史を学びながら準備を進めていました。「本殿遷座祭」いよ受け継がれる伝統や文化、そして技を紹介したいと思い制作しました。

【制作後記】
月と松明のみの暗闇の中行われた遷座の儀は、見ている方が身震いするような緊張感がありました。伝統や文化を様々な場面で感じられる「本殿遷座祭」。次回は何年後になるのでしょうか。

2015年8月 5日 (水)

夏に響け!職人たちの思い

2015年8月3日~2015年8月9日放送
高知放送 ラジオ局ラジオ制作部 清水崇義

【番組概要】
毎年2万人以上の踊り子が街の至る所で舞い踊る高知の夏の一大イベント「よさこいまつり」この祭りに欠かせない物の一つに持って踊る鳴子がある。この鳴子を製作しているのは高知市にある身体障がい者受産施設。ここでは26人の職人が一つ一つ手作業で鳴子作りに励んでいる。他の製品や外国の安いものに負けぬように木の乾燥から組み立てまでを試行錯誤しながら丈夫でいい音が出る鳴子を作っています。そこで働く職人たちの思いとは。

【制作意図】
今年で62回目を迎える「よさこいまつり」歴史ある祭りを支えているものの一つに高知市中心部の住宅地にある障がい者施設がある。毎年、全出場チームの半数近くがこの施設で作った鳴子を使っている。ここで働く人たちは踊り子たちに対する思いやりを持って査業に打ち込んでいた。その思いを伝えたくて企画しました。

【制作後記】
朝8時半から夕方5時半まで休憩をはさんで行われる鳴子作りは全員が黙々と真剣な眼差しで作業にあたっていた。話を聞くうちに彼らの思いやりは、祭りよりも踊り子に対する思いやりがあることに気付いた。鳴子は決して祭りの主役ではないが、踊り子をより輝かせる1つの要因ではある、だから今年のよさこい祭りは踊り子が放つ鳴子の音色にも注目してみたい。

 

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

ブログ powered by TypePad