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2014年12月

2014年12月15日 (月)

温泉王国山形県 足る足湯 !? 新幹線

2014年12月22日~2014年12月28日放送
山形放送 報道制作局 制作部 大久保 円

【番組概要】
今年、新幹線初のリゾート列車が山形県で誕生しました。温泉王国山形県ならではの、足湯がついた「とれいゆ つばさ」です。その列車にリスナーのあなたと乗り込み、一緒に旅をします。現代の新しい風物「走る!?足湯」を、音で体験しましょう。「とれいゆ つばさ」を裏側で支える人たちも大勢います。足湯を快適に維持する朗らかな湯守アテンダント。湯気湿気から安全に車体を守る、列車保守員。乗客が景色を存分に楽しめるよう適切な速度で走る運転士。車掌は沿線の魅力を車内アナウンス。工夫がいっぱいの温かな列車です。

【制作意図】
山形県は全ての市町村で、温泉が豊かに湧き出ています。まさに温泉王国。まちの散策で気軽に立ち寄れる足湯スポットも増えています。平成26年7月、新幹線初の「足湯」を載せた新幹線車両「とれいゆ つばさ」ができました。いったい、どのようなものなのか、山形の自然を巡るユニークな新幹線を、ぜひ音で感じていただきたい。現代の新たな風物として、山形を走る足湯!?新幹線を伝えます。

【制作後記】
山形新幹線「とれいゆ つばさ」の先頭車両から乗り込み、マイクを持って車内を歩いて進むほどびっくり、驚き。白石が敷かれた入口、本桜のテーブルと畳のお座敷、山形県の伝統工芸品が飾られた棚、紅花色のバーカウンター、山形県産酒とワイン、玉こんにゃくやだだちゃ豆アイスクリームなど。列車は、まるで温泉宿です。山形の風物がギュッと詰まった羨ましい列車だと、素直に感じた取材でした。

子供の笑顔は宝物~大分おもちゃ病院物語

2014年12月15日~2014年12月21日放送
大分放送 ラジオ制作部 古川能久

【番組概要】
1996年に全国組織化した、おもちゃの修理を原則無料で行うボランティアの団体、「日本おもちゃ病院協会」。大分県では、「大分おもちゃ病院」として2013年4月に開院しました。2014年11月現在、大分のメンバーは30人。平均年齢は約60歳です。事務局長をしている寺司さんは、63歳から活動を始め、「子供達の笑顔」を原動力に日々、おもちゃの修理に励んでいます。物がありふれた現代に、「おもちゃ病院」の取り組みから学べる事とは何なのか?寺司さんと親子の会話を通じて”大切な事”を見つめ直します。

【制作意図】
おもちゃ病院が大分県内で始まったと聞き、私がイメージしたのは、「自分が子供の時夜、ふと目を覚ました時に、ふすまで仕切られた奥の部屋から、父親が壊れたおもちゃを治している音が聞こえてくる・・・」といった風景でした。これだけ物がありふれた現代でも、「おもちゃを治す音」の背景には”変わらない大切な事”があると感じました。今も昔も変わらない「おもちゃを治す音」を風物詩と捉え、幼少のお子さんをお持ちの親世代に、親子の絆を深めるきっかけの一つと感じてもらえればと思います。

【制作後記】
おもちゃ病院で、治ったおもちゃを受け取る子供達の表情を見た時、温かで穏やかな空気に包まれた感覚を覚え、つい涙ぐんでしまいました。おもちゃは進化しても、子供達の笑顔は、昔からずっと変わらないんだろうなと感じました。みなさんの地域でもおもちゃ病院があったら、ちょっと覗いてみて下さい。とても満ち足りた時間を過ごせると思いますよ。

2014年12月 8日 (月)

仁淀川・旅する石

2014年12月8日~2014年12月14日放送
高知放送 ラジオセンター 井上浩

【番組概要】
四国の中央部・石鎚山系を源に愛媛県、高知県を流れ太平洋に流れ込む清流・仁淀川。その美しさは近年、「仁淀ブルー」として知られます。その「仁淀ブルー」には澄んだ水とともに大きく影響するのが川の石です。愛媛県の石鎚山系を源に約124kmを流れ、高知県で太平洋に流れ込む仁淀川。その豊かな水とともに石も海へ向けて旅をします。時には何百年もかけて無言の旅をする仁淀川の石。その物語を川や波の音、仁淀川に惹かれ石のアート作品をつくる生野宣宏(しょうの たかひろ)さんの想いを交えながら構成しました。

【制作意図】
仁淀川は長らく同じ高知県を流れる清流・四万十川の影に隠れるような存在でした。しかし、その美しさは地元の誇りでもあり、多くのファンも少なからずいました。制作を担当した私(池上)は20年以上、釣りやカヌーなどを通じて源流から河口まで仁淀川と接してきましたが、水の美しさ、そして川底の白や赤、緑などの色鮮やかな石には驚きを覚え、川漁師の方に、この石はどこから来たのか聞いたものでした。今回、録音風物誌を制作するにあたり、そうした私の感じたことを少しでも反映できれば、と思い制作をしました。

【制作後記】
11月に1日かけてICレコーダーを持って仁淀川の源流、中流、河口、海を巡りました。ウェーダー(防水胴衣)を着て川に入り、流れに接近して音を録音しましたが、石や岩が生み出すさまざまな流れの変化が多様な川の音を生んでいるのをあらためて知ることができました。自然の音、ナレーション、インタビューのみで制作するのは簡単ではありませんでしたが、川の持つ静かな物語を少しでも感じていただければ幸いと思います。

2014年12月 1日 (月)

近い!京都市動物園~小さな動物園の大きな挑戦~

2014年12月1日~2014年12月7日放送
京都放送 ラジオ編成制作局制作部 永田和美

【番組概要】
京都市左京区にある日本で二番目に開園した歴史ある動物園、京都市動物園を取り上げました。多くの動物園が、それぞれの個性を出し、入園者数を増やしている中、京都市動物園は”狭さ”を生かした、”近さ”を売りに、入園者数を獲得しています。
どんな近さなのか。限られた資源の中で、どれだけ楽しんでもらい、どれだけ近さを感じてもらい、愛着をもってもらえるか。その工夫を取材しました。入園者の声を拾いつつ、観光地の中に位置する京都市動物園ならではの仕組み作りを紹介します。リスナーさんの近くの動物園にちょっと足を運んでみてはいかがですか?


【制作意図】
全国各地の動物園が様々な特徴を打ち立て、入園者数を増やそうと努力している中、京都市動物園も例外ではありません。現在、新京都市動物園構想として大きく変化をしていこうとしています。ないものを嘆くのではなく、限られた資源の中で如何に入園者を楽しませ、動物園の特徴を出せるか、多くのアイディアを出し合いこの計画は進んでいます。その様子を取り上げ、単体としてではなく、共存して発展していこうとする京都市動物園の姿を感じていただければ幸いです。

【制作後記】
今回多くの飼育員の方にも取材をさせていただきましたが、皆さん全員が答えるのが、動物園の特徴が”狭い”ということでした。ややもすると動物園で”狭い”という事は弱みに考えられがちですが、京都市動物園はそれを強みに、”近さ”をうりにした戦略で発展をしようとしています。実際、入園者数も増加しているとのこと。自分達の置かれている状況を確実に捉え、ハードはもちろん、ソフト面での改良を加えていく動物園の戦略は、動物園だけでなく、他の企業などにもあてはめられるのではないかと思いました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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