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2014年11月

2014年11月19日 (水)

獅子舞がつなぐ絆

2014年11月14日~2014年11月30日放送
北日本放送 報道制作部 堀田圭子 

【番組概要】
富山県には1170の獅子舞があります。その伝承数は日本一!町や村ごとにそれぞれの獅子舞があり、受け継がれています。今回は秋にピークを迎える県西部の砺波エリアで行われる獅子舞に注目し、熱気あふれる祭りの模様と、祭りの目玉「結婚の水かけ」を紹介します。

【制作意図】
獅子舞に取り組む男衆の熱い想いと、結婚した花婿に水をかけまくる手荒いお祝いの楽しさが伝えられたらと思い、制作しました。人手が足りず休止する町内もある中で、今回取材した東開発地区は獅子舞を復活させて長く続いている点も素敵だと思います。

【制作後記】
初めて録音風物誌を担当させていただきました。祭りといういろんな音のある題材で、うまく音を録ることがいかに難しいか、音だけで現場の雰囲気を伝えることがいかに大変かと痛感させられましたが、これからも臆することなく果敢に挑戦していきたいと思います。

2014年11月14日 (金)

那覇大綱挽

2014年11月17日~2014年11月23日放送
琉球放送 ラジオ局編成制作部 長濱明美

【番組概要】
那覇大綱挽は500年以上の歴史を持つ伝統行事です。世界最大のわら綱としてギネスブックに登載されるなど、今では世界に誇れる市民参加型のイベントとして成長しています。全長200m、総重量43トンの大綱の迫力ある綱挽きをお届けします。


【制作意図】
先人達から引き継いできた伝統文化に対する誇りと想いを迫力のある「音」で伝えたいと思いました。年齢、性別、国籍を問わず、数万人の参加者が一体となって綱を引き合う様子はまさに圧巻!!です。

【制作後記】
力を合わせて綱を挽くことで平和を引き寄せる!という平和のシンボル那覇大綱挽。長い綱のように皆の幸せを祈りながらこれからも長く受け継がれていく事を願います。

2014年11月11日 (火)

名選手を支える職人~日本人で初めてプロになった用具係

2014年11月10日~2014年11月16日放送
東海ラジオ放送 制作局制作部 岸田実也

【番組概要】
「ホペイロ」とは、ポルトガル語で用具係のこと。サッカーに関する全ての物、ウェア、シューズ、グランドで飲むドリンク、ボールから練習道具一式に至るまで、全てホペイロが管理しています。サッカーが盛んな南米や欧米では当たり前の存在ですが、日本ではまだまだ普及していません。世界で通用するプロのホペイロが名古屋グランパスにいます。日本代表の本田圭佑選手がスパイクのケアを任せるなど全幅の信頼を寄せています。日本人で初めてホペイロになった松浦典紀氏43歳のプロフェッショナルな所以を紹介します。

【制作意図】
J1リーグ、J2リーグの40チームの中で、プロのホペイロがいるのは5チームほどしかありません。華やかに見えるJリーグの裏側で選手を支えるホペイロの松浦典紀氏を紹介することで、選手はどのような人たちに支えられているのか、「プロ」は選手だけでなもく裏方も「プロ」であるということを伝えたくて制作しました。

【制作後記】
なぜJリーグでホペイロが普及しないのか。同じ東海地方にあるJ2リーグのFC岐阜の関係者に聞いてみると、「いることによる素晴らしさが分かってもらえないのでは」という答えが返ってきました。J2リーグではスパイクは個人管理で、新品のスパイクは練習で馴らして試合で履きます。松浦氏は、選手の足型をとり、選手に合わせて調整し新品のスパイクですぐに履けるようにします。そんなホペイロがいることが、選手にとってどれだけ心強いか痛感しました。

2014年11月 4日 (火)

白馬から福島に贈るハッピーバースデー

2014年11月3日~2014年11月9日放送
信越放送 ラジオ局ラジオ編成制作部 小森康夫

【番組概要】
2011年の夏から長野県北安曇郡白馬村に移り住んだ木村紀夫さん(49歳)は、東日本大震災原発事故のため故郷の福島県大熊町を離れ長女と暮らしています。木村さんは津波で父親と妻を失い、次女の汐凪さんは行方不明となったまま3年半の歳月が流れました。汐凪ちゃんの手がかりを求めて毎月1回大熊町に通う木村さんの姿を木村さんを支える家族や長野県内外の人々の様子を取材しました。

【制作意図】
帰宅困難地域となってしまった故郷に、行方不明の娘を捜し続ける一人の父親の想いと、その父親と共に生きる家族の姿を伝えることで人生の苦難に立ち向かい、新たな道を求め進み行こうとする「人間の力」を伝えたいと考えました。長野県の豊かな自然が人の心を癒し、笑顔と夢を与えてくれることも表現できればと考えました。

【制作後記】
悲しみと絶望の淵にあっても、人間は家族や友人に支えられ、環境に力を与えられ、再び前を向いて歩きだすことができる、その姿を間近で見届けることによって、取材者というより、一人の友人として交流を深め、一人の人間として自分自身が成長できていると感じています。

100年の時を刻む ~ハンコのまち六郷~  

2014年10月27日~2014年11月2日放送
山梨放送 ラジオ本部ラジオ制作部 大久保達朗

【番組概要】
山梨県南部の市川三郷町六郷地域はハンコ作りが盛んな地域です。およそ100年の歴史を持ち、全国のハンコ生産量の50%を占「日本一のハンコの里」として成長してきました。近年、ハンコ作りも機械化が進み、昔ながらの手掘りの技が失われつつあります。そんな中で数少ない手彫り職人の一人、佐野弘和さんは、79歳の今も現役として六郷の伝統を守り続けています。佐野さんは「世界で一つだけのハンコ」という思いを込めて一文字ひと文字を刻み込んでいます。


【制作意図】
最近はペーパーレス化が進み、ハンコの使用が減る中、ハンコのまち六郷の100年の歴史と伝統を守り続ける佐野弘和さん。79歳の今でも佐野さんは、はんこ作りの全てを手作業で行います。一日3本作るのが、やっという佐野さんは、昔から製作作業の中で続けている事が1つあります。それはハンコの一本一本に、「ご主人様の為にしっかり働きなさい」と言い聞かせることです。佐野さんのハンコに対する思いや、モノづくりの大切さを伝えたいと今回企画しました。


【制作後記】
佐野さんはハンコの魅力を伝えたいと地元の小学生たちに、ハンコ作りを教えています。また、自らも出展するハンコを制作し続けています。79歳の今でも成長しようと日々精進を怠らない佐野さんの姿に「職人の魂」を感じました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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