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2014年12月 8日 (月)

仁淀川・旅する石

2014年12月8日~2014年12月14日放送
高知放送 ラジオセンター 井上浩

【番組概要】
四国の中央部・石鎚山系を源に愛媛県、高知県を流れ太平洋に流れ込む清流・仁淀川。その美しさは近年、「仁淀ブルー」として知られます。その「仁淀ブルー」には澄んだ水とともに大きく影響するのが川の石です。愛媛県の石鎚山系を源に約124kmを流れ、高知県で太平洋に流れ込む仁淀川。その豊かな水とともに石も海へ向けて旅をします。時には何百年もかけて無言の旅をする仁淀川の石。その物語を川や波の音、仁淀川に惹かれ石のアート作品をつくる生野宣宏(しょうの たかひろ)さんの想いを交えながら構成しました。

【制作意図】
仁淀川は長らく同じ高知県を流れる清流・四万十川の影に隠れるような存在でした。しかし、その美しさは地元の誇りでもあり、多くのファンも少なからずいました。制作を担当した私(池上)は20年以上、釣りやカヌーなどを通じて源流から河口まで仁淀川と接してきましたが、水の美しさ、そして川底の白や赤、緑などの色鮮やかな石には驚きを覚え、川漁師の方に、この石はどこから来たのか聞いたものでした。今回、録音風物誌を制作するにあたり、そうした私の感じたことを少しでも反映できれば、と思い制作をしました。

【制作後記】
11月に1日かけてICレコーダーを持って仁淀川の源流、中流、河口、海を巡りました。ウェーダー(防水胴衣)を着て川に入り、流れに接近して音を録音しましたが、石や岩が生み出すさまざまな流れの変化が多様な川の音を生んでいるのをあらためて知ることができました。自然の音、ナレーション、インタビューのみで制作するのは簡単ではありませんでしたが、川の持つ静かな物語を少しでも感じていただければ幸いと思います。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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