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2013年8月

2013年8月29日 (木)

行列のできるかき氷店

2013年9月2日~9月8日放送
秋田放送 松田千穂

【番組概要】
秋田市民が夏の間に一度は並ぶ、小さなお店。
秋田市南通にある広栄堂は、年間の99%を夏のかき氷で売上ます。生の果汁と果肉をたっぷり使った自家製シロップと、メロン大の氷の盛り。
昭和9年から世代を通して愛されている、秋田の夏の味覚です。

【制作意図】
秋田在住の市民だけでなく、帰省客、それから学生、子ども、お年寄り、全世代に愛されている広栄堂のかき氷の魅力を表現し、暑い夏に一陣の涼を届けたいと思いました。

【制作後記】
いつ取材に訪れてもお店は満席!お忙しいところ時間を取っていただき、お店の皆さまには本当に感謝しています。氷を崩す小さな音を録音するのは苦労しました。
お客さんがみんな楽しそうにニコニコしていて、こちらも嬉しくなった取材でした。

2013年8月21日 (水)

綱に乗ったご先祖様

2013年8月26日~9月1日放送
茨城放送 業務局 編成制作部 報道防災課 鹿原 徳夫

【番組概要】
茨城県内で行われている、迎え盆の風習「盆綱」は、地区の子供たちが綱を引いて墓地へ出向き、ご先祖様を乗せて集落を回り、家々に送り届けるものです。「盆綱」が行われている地区のひとつ、東茨城郡茨城町奥の谷地区を訪ね、独特の掛け声とともにご紹介します。

【制作意図】
お盆の行事は、さまざまな形で各地に伝わっていますが、少子化や地区の交通事情などによって、取りやめたところも少なくありません。『音の記録』として残しておくとともに、さまざまな年代の人たちが協力して地区の行事に取り組む姿を伝えたいと思って取材しました。

【制作後記】
「独特の掛け声は、この番組にぴったりの題材だ…」と思って、マイクを持って同行しましたが、結局1時間にわたり奥の谷地区を走り回り、子供たちといい汗をかきながらの取材になりました。「盆綱」の終了後、子供たちが笑顔でジュースを飲んだり、笑いあっている姿を見て、地区の人たちが一緒になって行う風習の大切さを感じました。そして、私も古くからこの地区に住んでいたような錯覚に陥ったのでした。

親子3代で受け継ぐ南部風鈴の音色

2013年8月19日~8月25日放送
IBC岩手放送 編成局ラジオ放送部 照井達也

【番組概要】
江戸時代から鉄瓶や茶釜など南部鉄器のふるさととして知られる岩手県奥州市。南部鉄器の伝統の技を生かして作られた、南部風鈴を製造している会社の一つ、及春製造所では、現在、孫の及川貢基社長が会社を受け継いでやっていました。先代から教わったというより、見て覚えたと話す及川社長。祖父が作った風鈴と比べても遜色のない風鈴を作っていると自信を持ちます。その及川社長が作った風鈴の音色を聴いてみました。

【制作意図】
夏の暑さを和らげる音の一つ風鈴の音色。しかし、涼しい音を奏でるまでの工程は、千度を超える鉄を溶かす作業から始まる。灼熱の工程から出来上がった南部風鈴。暑い最中、涼しい音を味わってもらえればと思っています。

【制作後記】
鉄が溶けた1400度を型に入れる作業を取材し、鉄の流れる音、鉄の息吹を音に残したかったが、さすがに難しく、音に残すことはできませんでした。涼しさを醸し出す風鈴が出来上がる裏には、暑い工場の中で、丹精込めて作り上げる職人の技があることを改めて実感しました。

 

2013年8月12日 (月)

鳥取の夏の味覚 大栄西瓜~おいしいスイカは叩けば分かる

2013年8月12日~8月18日放送
山陰放送 ラジオ総局放送制作部 大田祐樹

【番組概要】
鳥取県中部の「北栄町」は日本有数のスイカの名産地です。100年をこえる歴史を持つ「大栄スイカ」は、鳥取の夏を代表する味覚。収穫作業に追われるスイカの生産者の畑に伺い、スイカ農家のやりがいや思い、そしておいしいスイカの選び方などをお伝えします。

【制作意図】
北栄町でスイカを育てる38年の南場英さんにスイカの作業を見せてもらいながら、実際スイカを叩くと、その音でおいしさが分かることをきき、おいしいスイカの音を取材しました。


【制作後記】
みずみずしくて甘い大栄スイカ。生産者の南場さんの熱い思いに触れ、大栄スイカが一層好きになりました。このラジオをおききのリスナーの皆さんにも、スイカを買う時は叩いてみて、音の低いスイカを買ってもらいたいですね。

 

丸峯の朝の声~集落放送半世紀~

2013年8月5日~8月11日放送
南日本放送 ラジオ制作部 米森 仁美

【番組概要】
鹿児島県大隅半島の最南端の町、南大隅町。その南大隅町根占にある、丸峯集落では、50年間集落放送を一人で続けてきている人がいます。今年74歳になった、牧口弘次さんです。毎朝6時25分に公民館から放送が始まり、およそ30分間、小学生の朝読みや、独特な調子で集落の人たちへ情報を伝えます。弘次さんの声は、放送の声だけでなく、集落にとって必要な声でもありました。どうして放送を始めたのか、どのような放送を毎朝届けているのか、実際の放送の声とともにお送りします。

【制作意図】
集落放送が減少する中、50年間の長きにわたり、丸峯に根付き親しまれている、弘次さんの声。その放送とともに生活を営んでいる集落の人たちの想いをしりたくて取材制作に取り組みました。

【制作後記】
鹿児島市内から、南大隅町根占まで、車とフェリーでおよそ3時間。朝の放送に間に合うようにまだ暗いうちに取材に出かけました。他所からきた私にもみなさんすれ違うたびに挨拶をしてくださり、「ご飯は食べたね?」、「野菜もってかんね!」と声をかけてくださいました。昔からある集落の人たちのあたたかさや、人柄のよさがすごく伝わってきた数日間でした。

 

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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