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2013年9月

2013年9月30日 (月)

マスコじいさんのひとりごと(再放送)

2013年10月7日~10月13日放送
ラジオ関西 報道制作部 西口正史

★録音風物誌番組コンクール入賞作品(最優秀賞)

80周年を迎えた六甲ケーブルの写真展を取材した際、目を引いたのが創業当時から稼働し続けているマスターコントロール(マスコン)でした。「彼」を語り部に、「六甲ケーブルの今を切り取りたい」。その衝動を形にしたのが今回の作品です。

およそ1ヶ月、報道の仕事の合間を縫って六甲山に通いました。登山・ハイキング客に混じって、汗だくのスーツにあやしい機材カバン、といういでたちに関わらず、在りし日の六甲についてお話いただいた六甲ケーブル(六甲摩耶鉄道)、六甲山小学校、そして山上の住民のみなさんありがとうございました。聞けば聞くほど、港町神戸を静かに見守る六甲の魅力に惹かれていきました。

もちろんその全てを10分間に盛り込むことは不可能なので・・斜度26度の斜面を力強く昇る(下る)ケーブルカーの姿と夏の六甲の自然を想像してもらうことを念頭に仕上げました。

もうひとつの祝いめでた(再放送)

2013年9月30日~10月6日放送
RKB毎日放送 RKBミューズ 三輪肇

★録音風物誌番組コンクール入賞作品(優秀賞)


福岡の代表的な祝いうたといえば、博多祇園山笠え歌われる「博多祝い唄(祝いめでた)」。
しかし福岡エリアには他にも多くの祇園祭りがおこなわれ、地域とともに歌い継がれる「祝いうた」が存在します。

その一つが福岡市西区西浦(にしのうら)地区の祝いめでた。
博多祇園山笠が行われた同じ福岡市内でありながら、独特な佇まいを見せています。その博多の唄とは違う、もうひとつの祝いうた「西浦の祝いめでた」を知り、また人々の手により伝承・継承される地域文化との関わりを知っていきます。

〈制作裏話〉
今回の取材で印象的だったのは、漁師歴50年、竹園満夫さんとの出会い。現在は保育園の園長さんをしています。強烈なキャラクターの竹園さん。話しているだけで唄が持つ力、郷土愛を感じてしまいます。

砂に込めるおもてなしの心(再放送)

2013年9月23日~9月29日放送
大分放送 ラジオ局ラジオ制作部 宮崎真由美

★録音風物誌番組コンクール入賞作品(優秀賞)

温泉観光都市として有名な別府市。
数多くの特色ある温泉がありますが、その中で全国的にも珍しい「砂湯」を取り上げました。

地元の入浴客のみならず、観光客にも大変人気がある海浜砂湯の魅力と、そこで活躍する別府でただ一人の”砂かけマイスター”井村節子さんの「おもてなしの心」を皆さんにも知ってもらいたいという思いで制作しました。

心地よい波の音と、小気味よい砂を搔く音、明るくあたたかみのある井村さんのおしゃべりを聞いて、「別府に行って、この砂湯に入ってみたい!」と思っていただければ狙い通りです。

2013年9月18日 (水)

幸せになれるかき氷

2013年9月16日~9月22日放送
熊本放送 ラジオ編成制作部付 宮川理佳

【番組概要】
熊本市中心部、交通量の多い幹線道路から入ったところに創業100年以上の飴屋「近藤製飴本舗」があります。夏には特製のかき氷が登場し、店の軒下では、かき氷を夢中でほおばる子ども達の姿が見られます。食べると笑顔になれるかき氷と、「近藤製飴本舗」の魅力を店から聴こえてくる音や、訪れるお客さんの声で表現しました。


【制作意図】
近藤製飴本舗を初めて訪れた時に感じた印象は、「ほっこりする温かい店」。お客さんには子ども達のほか、お盆で帰省しているという40代50代の大人達でした。長年愛される「近藤製飴本舗」。こだわりのかき氷も魅力の1つですが、お店の皆さんの温かい接客も魅力の1つです。お店に集まる人達とかき氷が作る幸せな空気を全国の皆さんにお届けしたいと作品にしました。


【制作後記】
笑顔で接客なさるお店の方々ですが、作業場の室温は38℃!熊本特有のムシ暑さの中で製氷作業をしていらっしゃる近藤さん一家は汗びっしょりでした。マイクを向ける私にも冷たいお茶を出して下さったり「ゆっくり休んで(会社に)帰りなっせー。」と話しかけて下さったり・・・その心遣いにとても感動しました。取材をきっかけに、私が「近藤製飴本舗」の大ファンになったのもまちがいありません。

サンゴ風鈴

2013年9月9日~9月15日放送
琉球放送 真壁貴子

【番組概要】
沖縄のビーチにゴロゴロ転がっているサンゴの欠片や流木。土産物屋さんやクラフト体験で作るサンゴ風鈴を最初から自分で作ってみようというテーマに沿って、小学校の先生をしている知人の協力を得て、児童と一緒に作ることになりました。脇田先生が受け持っているのは特殊支援学級、普通の児童より作業に時間がかかる子供達ですがビーチでの材料拾いから仕上げまで、先生の指導の下、楽しくもちょっぴり苦戦しながらサンゴ風鈴作りを行う模様を取材しています。

【制作意図】
ビーチへ行く度にサンゴがぶつかる音っていいな~と思っていました。キララン・カラランと涼しげで潮の香りがする音です。身近な材料をちょっと工夫するだけで面白い物が誕生すること。自分でもつくってみたいと出来れば子供達を巻き込みたいという発想から今回知人の先生に協力してもらいました。夏休みの思い出として・・・。また故郷沖縄の音としてサンゴ風鈴が参加した皆の記憶に刻まれたら・・・素敵だなと思います。

【制作後記】
スタッフも一緒になって作ったサンゴ風鈴。見た目は流木にサンゴを繋いだだけのかなり素朴なものですが、風に揺れると予想外の良い音にちょっぴり感動しました。工夫次第でわずかな材料費でクラフトアートが出来る喜びを味わい、同時に今回サンゴについても色々と学ぶ良い機会になりました。番組作りを通し新たな発見を得たことに感謝です。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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