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2010年5月

2010年5月24日 (月)

金物屋一代記

西日本放送  ラジオセンター 熊谷 富由美

高松市の兵庫町商店街で、戦後から商売を始めた、石崎調理道具専門店。店主の石崎一吉さんは、大正6年生まれの93歳。
今でも現役でバリバリ商いを営んでいます。

石崎さんは、高松空襲で焼け野が原になったこの場所で、
いち早く小屋を立てて商売を始めました。
最初は、箒や下駄などを仕入れて売っていましたが、
やがてアルミニュームの鍋などを扱うようになり、金物店として知られるようになりました。

又、ねこ鍋といって、お店に住み着いた猫3匹の居場所である鍋も
有名。いつも鍋に入って気持ち良さそうに寝ている猫は、金物屋の看板娘ならぬ、看板猫となっています。

そんな一代記を、軽妙な石崎さんの語り口で、紹介します。

2010年5月17日 (月)

大地の記憶~砂漠の砂から生まれたガラス

東北放送  ラジオ局制作部  伊香 由美子

仙台の温泉地、秋保地区に工房を構える、ガラス作家の村山耕二さん。村山さんの作品のひとつに、サハラ砂漠の砂を原料にした「サハラガラス」があります。

砂漠の砂を溶かしてガラスをつくるのは世界で初めての試みで、赤い砂漠の砂からは、淡いグリーンの澄んだ色のガラスができました。
まるで砂漠が水をたたえ緑に覆われていた頃の記憶がガラスに映し出されたように感じたといいます。

次に村山さんが選んだ素材は、仙台を流れる川の砂。
故郷の川として親しまれる広瀬川から生まれたガラスは、仙台をどんな風に映し出したのでしょうか。

世界には47の砂漠、日本には47都道府県。
それぞれのガラスを作り、色を比べてみたい、と村山さん。
私も生まれ故郷の川のガラスを見てみたいです。

2010年5月16日 (日)

ほやほやレゲエのだんねぇざ

福井放送  ラジオセンター 矢野 まさのり

福井を中心に活動する福井出身のレゲエ・ミュージシャン、
Sing J Roy。その活躍を伝える。


2008年発表の福井弁を使ったオリジナル曲「ほやほや」が県内各メディアを中心に人気となり、福井県のブランド大使にも任命された。
彼の楽曲は小さなお子さんからご年配の方までどなたにも楽しめるということ。

このほど鯖江市のお寺でご法要の後に行われたコンサートの音源を中心に、福井弁を使って歌うその理由を熱く語ってもらった。

当日の取材は、老人会でもライブ経験があるということを聞いていたので心配はしていなかったものの、実際に普段コンサートに足を運ぶことのない年配者を対象に、楽しんでもらえるのかという不安があった。

ところが、そんな心配をよそに本堂に集まったみなさんが大いに盛り上がり、笑顔で小寺を後にするのを見て、安心すると同時にこのミュージシャンをもっと全国のみなさんに知ってもらいたいと感じた。

2010年5月10日 (月)

話芸として生きる節談説教

北陸放送  ラジオセンター 川瀬 裕子

「節談説教」とは仏教の教えを独特な抑揚とリズムをつけて法話するものです。
こうした布教の形は古くはインドや中国にも見られ、日本でも仏教伝来と共に行われたと考えられており、節談説教が元となって浪曲や落語、講談などがはじまったとされています。


石川県門前町にある満覚寺住職・廣陵兼純さんは全国でもわずかとなった節談説教の第一人者です。
笑いと涙を誘う語りに多くの人々が魅了され、寺院を訪れています。

近年、ようやく後継者養成に全国的に取り組む風潮になってきた節談説教。
心にひびく語りはいつの時代も人々を引きつけます。

2010年5月 3日 (月)

青島ういろう物語

宮崎放送  ラジオ営業制作部 小倉 哲

昭和40年代、新婚旅行ブームで沸いた宮崎有数の観光地、宮崎市 青島。この青島で明治時代から売られているお土産が「青島ういろう」です。

明治15年創業 松山商店の3代目店主、佐々原一也さん36歳は、今も薪とセイロ蒸しで作るういろうにこだわり続けています。
青島ういろうの原料はうるち米と、上白糖・黒砂糖をとかした砂糖湯だけです。
 
その製法は明治時代から地元の人たちに受け継がれてきました。最盛期には50軒以上あったういろう店も、観光地としての地盤沈下で、今では数えるほどに。さらにガス、圧力釜の登場で伝統的な製法は姿を消しつつあります。

【制作裏話】 宮崎県民にとって「ういろう」といえば、名古屋や山口ではなく「青島」のもの。山口県出身の新人アナウンサーに食べさせたところ自分が抱いているういろうとあまりにかけ離れていたのでカルチャーショックを受けたようです。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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