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2007年7月

2007年7月30日 (月)

震災を乗り越えて~輪島曳山祭の男たち~

北陸放送 制作部 川瀬 裕子

今年3月25日、震度6強の「能登半島地震」が能登を襲いました。輪島市も住家や神社などが損壊し、地震の10日後に行われるはずだった曳山祭は中止になってしまいました。

約350年の歴史がある曳山祭を取り仕切る「おとう組」と呼ぶ地元の厄前の男たちは、自分たちが被災したにもかかわらず、町の人たちを元気づけるために、曳山祭を開催したいと願っていました。

自分の生活もままならない中での祭りの準備は、彼らの契りを一層強くしました。言葉で語るより、その涙が全てを物語っていました。

男たちの熱い涙がありました。

2007年7月23日 (月)

田の神さあの ふるさと

宮崎放送 ラジオ制作部 福田 直子

宮崎県えびの市。鹿児島県と熊本県との県境にあるこの地には「田の神さあ」と呼ばれる田んぼの神様がいます。

形も表情も様々で、地元に人々から愛されている神様です。150体以上ある神様の中で末永地区にある神様だけは、今も昔も変わらず地元の人々が五穀豊穣を祈願しておまつりしています。

そのお陰か、ここでは美味しいお米「ひのひかり」がとれます。番組では、昔から変わらず地元の人々の生活に密着している田んぼの神様「田の神さあ」と、そこに住む人との関わりを描きます。

2007年7月16日 (月)

いのちのお話 出前講座

西日本放送 ラジオセンター 池本 恵津子

香川県の10代の人工妊娠中絶率が6年前にワースト1になりました。最近では、小学生の例もあったといわれるほどで、性教育が見直されつつあります。

このようなことを受け、立ち上がったのが、地元で助産院として働く,三好博子さんと田中幸子さん。『いのちのお話出前講座』と題する講座を5~6歳の子どもたちとその親を対象として、県内各地へ出回ります。

約50分の講座は、いのちの尊さや生命誕生の瞬間を伝えるために、歌、ゲーム、指人形などで惹きつけます。

この講座のピークは、最後の『出産劇』。三好さんが自ら妊婦役になり、夫役には会場から選ばれた2人の子どもを持つお父さん、そして助産婦は田中さんと3人が本番さながら演じます。

約10分の超安産ですが、子どもたちも一緒になって、『ひっひっふぅ~』。みんなが見守る中、赤ちゃんが生まれます。もちろん、人形ですが、泣き声はテープから流れてきます。

そして生まれたての赤ちゃんをみんなで抱いていきます。お母さんやお父さんは懐かしく、子どもは小さな手で大きな命を実感します。この瞬間こそが三好さんや田中さんの一番伝えたいこと。

2007年7月 9日 (月)

心を束ねて~ペーロンの熱い夏~

長崎放送 ラジオ制作センター 三浦 俊

今回、長崎市三重町のペーロンについて制作しました。

長崎の夏といえばペーロンです。各地区に分かれて、和船での早さを競います。このペーロンは伝統のある行事で、男たちを「中心に熱い戦いが繰り広げられます。

先祖代々長い年月とともに受け継がれてきたペーロンも、都市化の波でサラリーマンも増え、後継者不足に悩み、夜に練習するなど、環境は様変わりしています。

番組は、伝統行事ペーロンをめぐる現状と共に、街の誇りを継続させるべく、ペーロンにその心を託す地域の人々の熱いハートを伝えられれば、と思い制作しました。

2007年7月 2日 (月)

アカシアの町から拍子木が流れる

秋田放送 ラジオ制作部 丹内 モモコ

秋田県の北、鹿角郡小坂町には日本で一番古い木造の芝居小屋があります。小坂鉱山の最盛期、従業員の慰安用に造られたものですが、今でも全国から観光客が訪れます。

砂漠のようだった町をみんなでアカシアを植え、やっと緑を取り戻した町は、行き交う人々にもやさしく微笑んでいます。

先頭に立って元気なのは川口ヒロシ町長。観光施設は立派なのですが、町役場の貧弱なこと!

「町役場なんて事務が出来ればいい、皆様を迎えるところが町の顔です」と言い切る姿に清清しさを感じました。

きょうも役場職員、康楽館のスタッフは、クーラーもないところでがんばっているに違いない。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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