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2004年2月

2004年2月23日 (月)

ネバーギブアップ・高知競馬のハルウララ

高知放送 編成報道局報道センター 河内 真

負け続けることで 全国の人気者になったハルウララ(8歳・牝)。2月12日現在で103連敗と、ファンの期待(?)に応え続けています。

本来ならば 弱者は切り捨てられる競走馬の世界でハルウララが走り続けられるのは「生き物を人間の都合で処分できない。私は調教師に向いていない」と語る宗石大調教師の親心です。

そんな宗石調教師の思いと、ハルウララの姿が感動を呼び、高知競馬場の来場者も増加。存廃に揺れる高知競馬にも明るい兆しが出てきました。

今回は、ハルウララが100戦目に挑んだ1日の様子を中心に今後の初勝利への期待を込めて制作しました。

※ハルウララは 今後、2月15日、29日に出走予定です。
BGMに使用したハルウララの歌(ハルウララ~ただひたすらに)は、宗石調教師の作詞、歌は高知競馬広報の方が歌っています。

2004年2月16日 (月)

モンペオバサンのストーヴ列車

青森放送 ラジオ報道制作部 藤田 晴央

津軽平野の北にある五所川原市から、さらに北へ津軽中里駅まで走っている津軽鉄道には、冬になると“ストーヴ列車”が走る。ダルマストーヴが社内を暖めているのである。

この雪国の風情を求め、関西や九州から観光客がたくさん訪れる。こうした遠来の客に対して、ボランティアでガイドをつとめているのが、地元の主婦、原慶子さん。

モンヘをはいてのサービスに、“モンペオバサン”の愛称が定着。赤字鉄道には対応できる従業員がいないため、モンペオバサンは、沿線の解説はもとより、津軽弁について教えたり、地酒を配ったり、大忙し。

1月、2月、3月は殆ど毎日乗って、ストーヴ同様、ゴォゴォと燃えている。リスナーには、この“ストーヴ列車”に乗った気分になってもらえたら、というのが制作意図である。

2004年2月 9日 (月)

明日に伝えるおどりの心 今日もどこかでおはやしが

東海ラジオ放送 報道制作局報道部 早川 佳樹 ほか

岐阜県の「郡上おどり」は、全国の代表的民謡として継承される国の重要無形民俗文化財である。

400年余り踊り続けられ、毎年7月から9月にかけて、ほぼ毎晩行われる。全国から多くの観光客が訪れるが、見る踊りでなく、一緒になって楽しむものだ。その背景には、先祖が大切に守り育ててきたおどりを、後世に伝えていこうとする、町の人々の努力がある。

すでに、今年の夏に向けて準備が始まっている町、郡上の人々のおどりへの「想い」を探った。

「郡上おどり」は、伊勢音頭や白山信仰など各地の伝統を上手く取り入れてきたことで、伝統が築き上げられたが、一方では全国から人が集まるために古来のおどりが正しく継承されないのでは、と危惧する声もある。

また、取材日の1月20日ちょうどこの日、冬の風物詩「鯉のぼりの寒ざらし」が八幡町内、吉田川で行われた。

水温は5度。しかし、これでも例年に比べると比較的暖かい日だった。

2004年2月 2日 (月)

大竹手打刃物 最後の刀匠

中国放送 ラジオ制作部 瀬尾 奈月

広島県大竹市には、県指定の伝統工芸品「大竹手打刃物」があります。

約200年前、大竹の隣、岩国に生まれた初代青龍軒盛俊(せいりゅうけんもりとし)は、江戸へのぼり、当代きっての刀鍛冶に入門。免状を取得して郷里に戻り、岩国藩 吉川侯の刀匠として仕えました。

3代目からは大竹の地に移り、現在は6代目「盛一(もりかず)」越水龍雄(こしみずたつお)さんが、その技術を主に包丁作りに受け継いでいます。

代々、国宝級と言われて高い評価を受けてきた切れ味。しかし、75才になる越水さんの後を継ぐ人はもういません。

一人黙々と鉄を打つ「大竹手打刃物」最後の匠の姿を描きました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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