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2004年1月

2004年1月26日 (月)

音芝居 カメの恩返し

南日本放送 ラジオ制作部 富山 貴司

鹿児島県のウミガメ上陸数は、1991年をピークに減少していたが、昨年は、5323頭と観測史上2番目に多かった。県をあげての保護活動の成果があらわれてきたようだ。

屋久島のいなか浜では「うみがめ館」のスタッフと地域住民が一体となって、オフシーズンの冬でも浜の清掃などに力を入れている。それに応えるかのようにいなか浜に帰ってくるカメ。

「産卵・安堵のため息」そして「子ガメの誕生」を通して私たちは「命の尊さ」を教えられる。その感動体験を「ツルの恩返し」ならぬ「カメの恩返し」と題して表現した。

4時間ほど待って「安堵のため息」を録音できた時は、待ち焦がれた恋人にやっと出会えたような喜びと感動で涙が止まらなかった。

取材を通じて、自然環境を壊したのは私たち人間であり、その自然を取り戻すことができるのも、私たち人間の活動によるものなんだと強く感じた。

2004年1月19日 (月)

ひょうたんがつなぐ心

京都放送 ラジオ制作グループ 坂下 かつ子

清水 三年坂に天保年間から続く唯一のひょうたんやがあります。

縁起物のひょうたんを売る7代目 大井秀民さんの京都人ならではの心意気や、買い求める人たちの機微を浮き彫りにします。

2004年1月12日 (月)

大分県米水津村の「自然海塩」づくり

大分放送 ラジオ制作部 青山 松嗣

豊後水道に面した 大分県米水津村にある間越(はざこ)海岸で、昔ながらの製法で塩をつくっている古閑旭(こがあきら)さんを紹介。

古閑さんは、元は会社の経営者という立場でしたが、自分の生き方に疑問を持ち、「自然の中で何かをしたい」と思い、塩づくりを始めたそうです。古閑さんのテーマは「自然」。この間越の海に辿り着くまで、2年もの歳月がかかったそうです。

良い塩を造るためには、海と山の環境が大切とのこと。
製造としては、太陽と風の力を利用した天日と、釜で薪を利用して造る釜炊きの二種類。

今後、農業にチャレンジして、自分で育てた大豆と間越で造られる塩を利用して、加工食品に挑みたいそうです。

2004年1月 5日 (月)

山形桐紙~人間の手だけが伝えられるもの

山形放送 ラジオセンター 武田 美賀子

「山形桐紙」~山形市 大沼桐紙製作所(代表 大沼喜代治さん)
桐材を20分の1ミリという厚さに削って、紙を貼り付けたものが桐紙。主に祝儀用としてのし紙やのし袋に、最近では名刺などに使われています。

100年近い歴史があり、山形では桐紙に適した良質の桐材がとれることから発展しました。最盛期には山形市内だけで4、50軒の工場がありましたが、今はたった2軒のみです。

桐紙が完成するまでには何人もの熟練した「匠」たちの「技」が必要です。決して機械ではまねのできない「技」を持つ「匠」たちも、全員60才以上という高齢になってしまいました。後継者問題もありますが、「手」の「技」の素晴らしさに誇りを持っている大沼喜代治さんの姿を紹介します。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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