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2024年4月11日 (木)

ここはふるさと~ゴッタンが奏でる島立ちの唄~

2024年4月15日~2024年4月21日放送 
南日本放送 ラジオセンター音声メディア部 岩佐清太郎

【番組概要】
鹿児島県の西部、東シナ海に浮かぶ甑島列島。この島で幻の楽器「ゴッタン」を復活させ、島に音楽文化を根付かせようと活動している人々がいる。そのグループ「ゴッタン甑の会」のオリジナル楽曲「ここはふるさと」は島を離れる子どもとその親の気持ちを歌った曲である。甑島には高校がなく、島の子どもたちは中学校を卒業すると実家を出て、鹿児島市などの本土で暮らしながら高校に通うことになる。この別れは「島立ち」という。15の春に新たな一歩を踏み出す子どもと送り出す親の気持ちを素朴で優しいゴッタンの音色とともにお届けする。

【制作意図】
島立ちは離島の多い鹿児島県だからこそ起こりうる巣立ちの儀式だが、15の春に故郷を離れ、親元を離れるのは子どもにとっても親にとっても寂しいこと。そして甑島には音楽文化が根付いていなかったため島の事を思い出すことのできる島唄がなかった。ゴッタン甑の会のオリジナル楽曲「ここはふるさと」は甑島の島唄として島立ちを経験する子どもたちの支えになってほしいと思うと同時にゴッタンで奏でるこの唄を甑島の住民に限らず、同じように故郷を思う人々にも聴いてほしいと思い制作しました。    

【制作後記】
はじめての1人取材、はじめての離島、さらに取材日の鹿児島は春の嵐が吹き荒れており、船の欠航もちらつき・・・始まる前からどうなるかわからないドキドキの状態でした。ゴッタンを通しての交流の場・演奏の場は年々増えており、島の文化として着実に根付き定着していると感じました。多くの人が癒されている素朴で優しいゴッタンの音色を生の演奏で聴いてほしいです。4月に島立ちを控える親子にインタビューをさせていただきましたが、生まれ育った故郷を離れなければならないという過酷な現実を決して悲観することなく前向き捉えており、新しい生活を楽しみにしていると答えてくれました。私も微力ながら何らかの形で甑島出身の子どもたちを応援していければと思います。
                                        

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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