地域で伝える豆腐づくり~繁多川の豆取祭(マーミドゥイフェスタ)~
2024年4月22日~2024年4月28日放送
ラジオ沖縄 報道部 小橋川 響
【番組概要】
豊富な水量の湧き水からかつては豆腐づくりが盛んだった沖縄県那覇市繁多川。「豆腐と言えば繁多川」といわれ、戦後の最盛期は地域の3軒に1軒が豆腐屋だったと言われましたが、現在では3軒の豆腐屋が残るのみ。地域でもその歴史を知らない人が増えた状況で、19年前から豆腐作りの町・繁多川の記憶の継承に取り組む繁多川公民館の南信乃介館長。在来大豆の栽培と豆取り、豆腐作り体験を通して記憶の継承活動をおこなう南館長の思いと3月におこなわれた豆取祭(マーミドゥイフェスタ)での豆腐作り体験の様子を音で紹介する。
【制作意図】
沖縄の人々にとって熱々の島豆腐は昔から親しまれている県民食。かつての豆腐の町・繁多川で3月におこなわれた豆取祭(マーミドゥイフェスタ)の豆腐作り体験には地域のお年寄りから親子連れ、観光客などが豆腐作り体験を楽しんだ。その様子を音で紹介し、記憶の継承が楽しくにぎやかにおこなわれていることを伝える。また南館長の声で繁多川地域への温かなまなざしを紹介したい。
【制作後記】
豆取祭にはたまたま通りがかったという60代くらいの観光客の女性4人もいた。ゆし豆腐の存在を初めて知ったそうで、食べると「美味しい!」と声を上げていた。放送で流れたゆし豆腐を食べた人たちの最初の声が彼女たちのものである。話を聞きたいとマイクを向けると恥ずかしがって逃げてしまったが、県外の方の声でゆし豆腐という沖縄独特の豆腐料理についてもっと聞きたかった。残念である。
残念と言えば石臼での豆挽きも。もっとごりごりと音が出るかと思ったが、予想以上に滑らかに回転するので、放送を聞いている人が石臼挽きの様子を想像しにくくなってしまった。会場でゆし豆腐を食べた人はみんな笑顔で、本当に楽しそうにしていた。沖縄の豆腐料理は熱々のものが多いが、なかでもゆし豆腐は格別である。ぜひ沖縄に来た際にはゆし豆腐を味わってほしい。
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