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2019年6月

2019年6月10日 (月)

日本の風景に茅葺屋根を残したい

2019年6月17日~2019年6月23日放送 
秋田放送 ラジオセンターラジオ制作部 二田耕平


【番組概要】
秋田県横手市で農業を営む、佐藤偉仁さん(40才)は、茅葺屋根の葺き替えや補修を兼業している。「佐藤茅葺店」(弟子2人と3人体制)をはじめ、秋田県内では10人ほどの職人が茅葺を守っているが、全国的にも職人の減少、高齢化により、秋田から各地に出張することも少なくない。茅葺道具の心地良い音、偉仁さんの思いを取材した。

【制作意図】
担当していたワイド番組で、昨年、「つぎ なにつくろう!」(※制作後記参照)のご紹介をする機会があった。その関連で佐藤茅葺店ウェブサイトの「日本の風景に茅葺屋根を残したい」という言葉に出会い、取材を依頼した。秋田では季節外れの夏日、行程の多い茅葺作業の中では、ほんのわずかな時間ではあったが、果たして、現場の雰囲気は伝わるだろうか。

【制作後記】
佐藤茅葺店が、手仕事を未来に残したいいう思いで、2015年に始めた取り組みは、賛同する仲間たちの協力を得て、体験型マルシェ「つぎ なにつくろう!」に発展した。地域の公民館を会場に、子どもたちの心を動かす様々なワークショップが数多く並ぶ賑やかなイベント。今年も秋に開催される。

2019年6月 3日 (月)

若い力で伝統芸能を伝える 那賀高校 人形浄瑠璃部

2019年6月10日~2019年6月16日放送 
四国放送 編成制作部 中木光彦

【番組概要】
徳島県南部に位置し緑豊かな山々に囲まれた徳島県立那賀高校に4年前「人形浄瑠璃部」が誕生した。今年4月末に八面(やつら)神社の境内に建つ農村舞台でメンバー7人が伝統の人形芝居を演じた。2体の人形をあやつり語りに挑戦した高校生の姿を追った。

【制作意図】
後継者が減りつつある阿波人形浄瑠璃の伝統を絶やすまいと練習に打ち込む高校生のひたむきな姿を音を通じて伝えたい。

【制作後記】
練習風景では人形遣いの勘緑さんの熱の入った指導、それにこたえようとする生徒たち本番当日はたくさんのお客さんを前にしての演技、それらを私1人でミキサーやマイクをセッティングし収録しましたが失敗できないプレッシャーとの戦いでした。

 

水音で巡る兼六園

2019年6月3日~2019年6月9日放送 
北陸放送 ラジオ制作部 沼田憲和

【番組概要】
国内外から年間200人以上の観光客が訪れる兼六園は、川から水を取り入れ、その豊富な水が園内を潤しています。この水を使って庭師たちは水音を使った演出を施しました。小さな滝をより大きく感じさせたり、風の動きによって音が変わったり、園内にある自然を模した配置の境界を何気なく知らせたりしています。この水の音の演出意図を探ることで、兼六園を音の世界から紹介します。

【制作意図】
兼六園には、園内の案内アナウンスや玉砂利を踏む音など様々な音に溢れています。その音のすべてが回遊式庭園の魅力を伝える演出でもあります。特に水の音は、加賀百万石の庭師が工夫を凝らして作り出したもので、その演出意図を知ることで兼六園の新たな魅力や江戸時代の作庭技術の高さを伝えたいと思います。

【制作後記】
地元の人間も知らない兼六園の音の世界で、改めて藩主という絶対権力者の力の凄さや庭師の作庭にかける思いの強さを感じました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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