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2012年2月

2012年2月27日 (月)

先輩の教え

北日本放送 報道制作局 報道制作部(ラジオ) 熊野 智元

富山県の東部にある魚津水族館。来年創立100周年を迎える、日本海側で最も古い水族館です。

飼育員の木村知晴さんは昨年の春大学を卒業し、故郷の三重県から、この魚津水族館に就職しました。そして先輩飼育員の福島千鶴さんもまた6年前に、故郷の大阪からこの魚津水族館に就職しました。
2人は、どの飼育員よりもこの水族館での社歴の長い大先輩と一緒に仕事をしています。

その先輩との仕事の中で、木村さんが教えられること、そして福島さんが学んだことは?
記録的な大雪の富山で、大先輩と若い飼育員2人の交流を追いました。

※水族館の取材は心が安らぎました。小学校以来久しぶりの魚津水族館。しばし浮世を忘れました・・・。

2012年2月20日 (月)

雪国~グラスの中の花咲かじいさん~

山形放送 報道制作局制作部 門田 和弘

雪国というカクテルがあります。日本では漢字で 雪国。海外のカクテルブックには Yukiguni と紹介される世界スタンダードカクテルの一つです。

この雪国を創作したのが山形県酒田市に住む井山計一さん。
背筋をピンと伸ばしスナップをきかせリズミカルにシェーカーを振る姿はとても86才の男性には見えません。
最近はこの雪国の生みの親が今なお健在だと知り、全国のバーテンダーや雪国ファンが本家雪国を求め酒田の地を訪れます。

冬に飲む1杯は「春を待つ喜び」・・・。
夏に飲む1杯は「涼やかな」気分になれます。

井山さんとは15年来のお付き合いをさせて頂いています。
去年暮れ、電話で話をしていた時「いつまで作れるのかなー」と井山さん。その言葉を聞き、久し振りに雪国を飲みたくなりました。
取材に出掛けた日は大荒れ。ホワイトアウト状態の山岳道を通り抜け4時間。着いた酒田は海がゴーゴーうなっていました。その吹雪の酒田の夜に出された雪国の1杯は忘れられません。

三角グラスに沈む「春を待つミントチェリー」
そのグリーンの輝きは本当にきれいです。

酒田の冬~春の情緒を1杯のカクテルの世界に描いた芸術作品「雪国」を、ラジオの音の世界で楽しんで頂ければと思います。

2012年2月13日 (月)

永遠(とわ)に響け! 豊後大友宗麟鉄砲隊

大分放送 ラジオ局ラジオ制作部 宮本 武典

大友宗麟の生きた時代を再現したい」と平成18年、大分市に豊後大友宗麟鉄砲隊が結成された。その鉄砲隊の副隊長を務めるのが、大分市役所に勤務する秦弘文さん、58歳。

秦さんは、江戸時代中期に製造された火縄銃をはじめ、家に5丁の火縄銃を所持するほどの鉄砲好き。その火縄銃の歴史や迫力、そして魅力について語っていただいた。
秦さんにインタビューをすると、お話が大変好きな方で、大分の歴史についても昔の地図や大分市史を広げて説明をしてくれるほどだった。  
秦さんは、鉄砲隊の中で、重さ20kgもある大きな火縄銃を担当している。また演武を行うときには、重さ10kgある甲冑を着ているため、演武を行うステージまでの移動が大変だというお話もしていただいた。鉄砲隊の副隊長としてボランティアで活動し続ける秦さんの思いを、豊後大友宗麟鉄砲隊の火縄銃の号音とともに送る。

2012年2月 6日 (月)

水浴びせ 年始に悲鳴 上げにけり

高知放送 ラジオセンター 中嶋 淳介

高知県大月町古満目(こまめ)地区で毎年1月2日に行われる「水浴びせ」。

350年ほど前、地区で大火事があったことをきっかけに防火の願いを込めて始まったとされている。地区の若者(10代~40代まで)が浴衣を着て、春日神社の石段下に正座。石段上に整列した長老らが「ひよこ(ひよけ)節」を歌い終えた後、バケツに入った海水を頭からかけると、若者達は「うぉー」と絶叫しながら必死に寒さに耐える。

水浴びせは場所を変えて計4回行われ、約80杯分の冷水が若者達に浴びせられることになる。地区では長老らから若者たちに、男の心意気を伝える行事ともされている。過疎高齢化が進むなか、長老達は地区外の若者にも参加を呼びかけ、伝統の灯を消さないように守り続けている。

地区長で長老の一人でもある中野きよみつさん(68)の姿を通して、高知県一サディスティックな行事に込められた思いを描く。参加者のさけび声を迫力あり音で録音するため、かなり接近していたところ、水浴びせの冷水を2回頭からかぶり、翌日、熱が出ました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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