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2008年3月

2008年3月31日 (月)

一本の竹笛から~マイ箸入れにこめた願い~

宮崎放送 ラジオ制作部 福田 英明

温暖化をはじめ地球環境問題に大きな関心が寄せられ、もはや看過できないところまで来ています。

私たち1人1人の地球温暖化防止の取り組みも求められ、地道にその活動を続けていらっしゃる方も多数いらっしゃいます。

今回ご紹介するのは、着実なムーブメントとなっている「マイ箸」に関して、その箸入れを竹で作り、さらにそれを「竹笛」にしてしまった方です。竹笛といっても神楽や謡などの和楽器としても通用する本格的なもの。

「マイ箸入れ笛」にいきついた製作者の思いとまさにナチュラリストの和音階の響き、さらに製作過程である笛の調音工程をラジオの音の世界でご紹介します。

2008年3月24日 (月)

お城の中の小さなサロン

西日本放送 ラジオセンター 古茂田 圭

香川県丸亀市、丸亀城内で開かれているお城サロンを紹介します。数年前から丸亀城、長屋門から毎日正午になると楽しいおしゃべりと笑い声が聞えてきます。

そこは、お城サロンと呼ばれる青空サロン。誰でも自由に(無料)参加できるサロンです。このサロンをひらいているのは十河博子さん72歳。スケッチブックと座布団を持って長屋門にやってきます。

十河さんが丸亀城をスケッチしているとその回りに人が集まり、それならばと自然に生まれたのがこのお城サロンです。観光客の方はもちろん地元の方も訪れます。十河さんの人柄にふれたいと毎日通ってくる人もいます。

ある人は、元気になっただけでなく、昼間お城サロンにくるようになり、家の光熱費が下がった、ここは省エネサロン、と笑っておられました。本当に笑い顔と声がたえないサロンです。

このサロンは十河さんが最愛のご主人を亡くし、その悲しみを癒すためにお城のスケッチを始めたことから、今ではお城サロンが、そして十河さんがたくさんの人の心を癒します。

人は悲しみを1つ乗り越えるととても優しく、そして強くなれるのだと取材を通して考えました。

2008年3月17日 (月)

お寺の週末学校

長崎放送 ラジオ制作センター 村岡 麻衣

長崎市伊良林 光源寺で毎週土曜日に行われている「ひかり子ども会」と呼ばれている週末学校があります。ここ光源寺では子供たちが元気いっぱい遊ぶ姿が見られます。

お経のお勤めから始まり、住職のお説教、そして遊びの時間と何十年も変わらないプログラムです。節分のときは、住職から心の中に潜む3匹の鬼がいることを学びました。

子供たちはこの週末学校で、思い思いに心を耕し、巣立っていきます。来年100年という節目の年を迎える「ひかり子ども会」の活動の様子を、親子三代にわたって参加している家族の声などを通して描きました。

2008年3月10日 (月)

親子を繋ぐハサミ~十郎りんご物語~

秋田放送 ラジオ局ラジオ制作部 石崎 富士子

美容室を経営しながらリンゴ作りを続けている渡邊保子さん50歳。彼女がリンゴ作りを始めてから何度か取材していますが、実は、今回の番組を作りたいとお願いしたときに断られました。

以前、マスコミに紹介されたことにより周りから誤解を受け、悩み、傷ついたことがあったからです。

番組で登場する、いじめ自殺があった学校の子供たちに手紙とリンゴを送った話しのほか、彼女は以前も新潟の地震被災者に手紙を届けたいという一心で支援物資という形で、リンゴ一個一個に手紙を添え届けたことがあります。

保子さんは言います。「ボランティアって言われるけど私はボランティアのためにリンゴを作っているんじゃない。もし、目の前で、誰かが池に落ちて溺れそうになったら、誰だって助けるでしょ。そんな当たり前のことなんだよ。

子供たちの心を動かしたリンゴの「本当の味」を伝えたい! と、何度も何度も山へ通いました。寒かったです…が、心は熱くなりました。

(手紙の部分…どれがリンゴの「味」に近いか!? と、社内で女性アナウンサーたちによる「ミス十郎リンゴコンテスト」を開催しました…)

2008年3月 3日 (月)

おっちゃほいのお茶

静岡放送 ラジオ局ラジオ部 北村 宏太

静岡の方言に「みるい」という言葉があります。「新芽のお茶の葉が柔らかい」というから転じて「瑞々しい」という意味。今回は、小学生が作ったみるーいお茶の唄、「おちゃらほいのお茶1」という唄を取材。

北原白秋作詞の民謡「ちゃっきり節」から80年。静岡県では平成20年、今の時代にあった「新しいお茶の歌を作ろう!」という企画、題して「ザ、茶歌(チャカ)プロジェクト」が進められています。

静岡大学の教授、県内の作曲家、声楽家が中心となって、市民公募で歌詞をを募集し、優秀な作品には作曲家がメロディーをつけ、新しい曲が生まれるというプロジェクトです。

焼津市にお住まいの中野さん一家は、家族が歌詞をそれぞれに応募しました。結果、おかあさんの曲だけが審査を通過し、メロディーをつけてもらえました。

しかし、その横で1人息子祥太郎君が肩を落とす…。メロディーをつけてもらえなかった…と。でも、祥太郎君、悔しさをバネに自分で曲を考えます。歌のタイトルは「おっちゃらほいのお茶」果たして…どうな歌!?

全国一のお茶処静岡。お茶の唄と茶の湯の文化を通して、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんの温かい愛に囲まれて育つ祥太郎君。いつもとなに一つ変わらない家族団欒の風景を切り取ってみました。

「風土が人を作る。人が風土を作る」
家族の優しさが今の子どもにどんなに大切か。そんな想いで番組を制作した。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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