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2008年2月

2008年2月25日 (月)

虚無僧の尺八が聞える街

文化放送 報道制作部 関根 英生

時代劇でおなじみの深編み笠に尺八の僧~虚無僧。
平成の世に今ひそかに虚無僧と彼らが奏でる尺八の音色にあこがれて集まる同好の輩がいる。

江戸時代、虚無僧の正体は何だったのか?
思いを馳せながら聞く尺八の音色は心に沁みるもの悲しさがある。法身寺に集う「虚無僧研究会」のメンバーの方法も、その神秘的な存在と尺八の音色に魅せられた人たちだった。

80才に近い紅一点の女性が実にハツラツと健康的な笑顔でインタビューに答えてくれたのが印象的だった。

それにしても虚無僧という職業は幕府の武士たちのための失業対策だったとは…驚きである。

2008年2月18日 (月)

焼酎ハイスクール

熊本放送 ラジオ編成制作部 高野 泰宏

熊本県立南稜高校がある、あさぎり町には多くの球磨焼酎の蔵元がある。WTOでスコッチウイスキーとともに産地指定を受けた球磨焼酎。

その産地にある南稜高校では醸造の授業の一環として焼酎造りをしている。日本酒を授業で造っているケースは何例かありますが、焼酎を造っているのは日本で南稜高校だけです。

高校生ですので焼酎造りの過程で飲むことはできません。そこで成人の日に集まって焼酎を飲むことになりました。でもこれは貯蔵実験という名目です。

焼酎造りを経験、蔵元に勤める!号となった豊永浩平君。高校としては将来的に豊永君を講師として迎えたいということです。

2008年2月11日 (月)

語り継ぐ民話

高知放送 ラジオ編成制作部 寺島 直樹

高知県内に残る民話(昔話・伝説など)を記録し、語り継ぐ市原麟太郎さん(86)。民話と出会い60年以上になる市原さんが子供たちに少しでも民話を身近に感じてもらおうと始めたのが民話紙芝居。

収集した3,000余りの民話から200本ほどを紙芝居にして各地の遊園地や小学校を巡回しています。

高知県内では“市原せんせい”として親しまれている市原麟太郎さん。自らの足で取材し、口で語る姿は、便利になった現代社会の中では貴重な存在です。

今回は60年に及ぶ市原さんの活動を駆け足で綴ってみました。

録音風物誌の根幹となる“音”は、今回は“語り”です。市原さんの民話語りを残したい風俗として制作しました。

2008年2月 4日 (月)

音の道標

青森放送 ラジオ編成制作部 工藤 美緒子

青森市に住む内田初江さんは、今から50年前の15歳の時に病気で視力を失いました。同じ全盲のご主人と現在は二人暮らしです。

日常の生活は音がたより、季節を感じるのも音や香りです。内田さんの日常の道標となる音の数々は、私たちもよく聞いていた音です。様々な音の洪水の中、忘れかけていた懐かしい音や、青森ならではの音を内田さんの耳を通して紹介します。

取材中、内田さんの盲導犬のジャネットはハーネスをはずしていました。私たちの声を聞きながら居眠りをしているように見えました。そんなジャネットが、内田さんがホウキを持って掃き始めると、そっと立ち上がり掃除のじゃまにならない場所に移動しました。

「ジャネットちゃん、一緒に掃かれちゃうと思って逃げたのね! いい子ね」といいながら笑った内田さんの素敵な笑顔と生活が番組に伝われば…と思います。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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