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2003年1月

2003年1月27日 (月)

繋がる心~蔵に響く懐かしの調べ

福井放送 制作部 天谷 由佳

福井県の武生市。古くから越前の国府が置かれ、長い歴史のある街です。その中心部の一角にある「タンス町」には、創業100~150年以上という老舗の家具店が軒を連ね、職人の技、古い蔵を大切に受け継いできました。

主人公は家具職人の竹内敏博さんと彼が作った手作りの蓄音機です。古い蔵をリビングに改築し、蓄音機と約3000枚の古いレコードが大切に置かれています。

懐かしい音色に近所の仲間はもちろん、遠方からも毎日大勢の人が足を運び、音楽を楽しみ、昔の面影に思いを馳せます。

古き良きものを愛し、大切に守ろうとする心、そして竹内さんの職人としての思いを、優しい蓄音機の調べに乗せてお送りします。

2003年1月20日 (月)

木の生きざまを知る~安曇野の臼づくり

信越放送 ラジオ局制作部 西沢 修

北アルプスの麓、通称安曇野と呼ばれる肥沃な農村地帯に、堀金村という小さな村があります。山の雪だよりが気になる頃、身を切るような風に乗って聞こえてくるのは木工職人の小林健男さんの臼づくりの音なのです。

正月の餅つきにと、各地から注文が殺到する晩秋~師走は、休む間もなく製作作業が続けられています。

単調ながらも素朴な、臼づくりの音を、餅の味覚がのこる1月中の放送でお聴き頂けたらと思いました。

2003年1月13日 (月)

銭湯の灯り

東北放送 ラジオ局制作部 佐藤 千明

ライフスタイルの変化とともに、銭湯は年々減り続けている。
親子ともども裸で背中を流し合った銭湯、日本の文化でもあり、庶民の社交場でもあった銭湯のいまを取材してみた。

昭和46年まで、仙台市内の銭湯は70件あった。
現在は百万都市仙台に、僅かに12件しか残っていない。
仙台市宮城野区原町にある銭湯「にしき湯」創業は昭和5年。
三代目のご主人は、ひとりで薪を割り、風呂を焚き、番台に上がり、細々と昔ながらの銭湯の灯りを守り続けている。

湯ぶねから溢れる湯音、洗い場の桶の音、天井の高い浴場に反響する客たちのざわめき、銭湯から聞こえてくる音は懐かしさと暖かさに満ちている。風呂付きの家がほとんどになっても、銭湯を愛する人はまだまだいる。銭湯に入るのを楽しみにしているお年寄りも多い。

都市化が進み、時代が大きく変わってしまったが、銭湯はいま高齢者にとっての人と繋がるスポットにもなっている。
経済効率も悪く、後継ぎもいないなか、ご主人の銭湯を守り続ける気持ちとは…

時代の波に揉まれながら、細々と灯りを燈し続けている銭湯にスポットをあててみた。

2003年1月 6日 (月)

能登のオンネもチョーダイ

北陸放送 ラジオ局放送部 小林 万希子

細長い石川県。“おんねも祭”という祭りが能登門前町にあることを金沢に住む私は、今回初めて知りました。

また、能登出身の人にたづねてみたのですが、知りませんでした。とても小さな小さな祭りです。
しかし600年もの歴史を持っています。今回の取材で、小さく有名でない祭りが結構世の中には存在し、風化させない意味でも音の記録として残すことは大切であると感じました。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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