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2026年7月13日 (月)

雑賀崎の海まちの味を守り継ぐ~おおやさ

2026年6月29日~2026年7月5日
和歌山放送 報道制作部 花井歩高

【番組概要】
万葉集に「紀伊国の 雑賀の浦に出で見れば 海人の燈火 波の間に見ゆ」と歌われる、古くからの景勝地和歌山市雑賀崎。イタリアの海岸線にならい「日本のアマルフィ」とも呼ばれ、斜面に家々が密集した独特な景観が特徴の漁師町です。この地域だけで親しまれてきたおやつが、ヨモギが香るお団子「おおやさ」。番組では、いまや最後の作り手となった「たっちゃん」こと谷龍子さんの指導のもと、Uターンした漁師の池田佳祐さんと、妻で古民家で食堂を開業した美紀さんがその味を受け継ごうとする姿を、中川智美アナが体験取材。漁港の音風景とともに描きます。

【制作意図】
和歌山市中心部から車で10分にある雑賀崎漁港は、獲れたての魚を漁船から直接買うことができると市民に人気です。しかし、かつて90隻あった漁船が半分近くに減るなど、少子高齢化で町に活気が失われつつあります。そんな漁師町に移住し、「海や雑賀崎を100年後も守りたい」という大きな目標を掲げる池田佳祐さん、美紀さん夫妻。古くからの住民との交流で、伝統食を復活させたいとの思いを「おおやさ」づくりを通じて伝えたいと考えました。

【制作後記】
取材中、最も印象的だったのは、80代半ばを超えた「たっちゃん」が取材スタッフにヨモギを収穫する様子をみせてくれると、急な坂道を軽快に登っていく姿でした。年間を通して作れるよう、年はじめからたくさんのヨモギを摘み取り、冷凍保存。解凍しても立ち上るよもぎの野性的な香りは、海と山に囲まれた雑賀崎の春を感じさせてくれました。
たっちゃんが語る独自の粉の配合や、黒蜜が絡みやすいように作る「つの」の成形には、長年の知恵と愛情、自信が詰まっているように感じました。「誰か残してくれたらなあ」とつぶやくたっちゃんに、「残します」と決意する美紀さん。地域に溶け込んだ若い夫婦によって味のバトンがつながった瞬間に立ち会えました。


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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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