あったかーい、 こおり。
2026年7月6日~2026年7月12日
秋田放送 ラジオ放送部 石﨑 富士子
【番組概要】
今年創業100年を迎え、今なお地域にとってなくてはならないお店、
秋田県大館市の「河田氷や」を取材しました。
街の氷やさんとして、夏だけでなく冬も営業、暑い日も、寒い日も、市内・県内外問わず老若男女がが一年中集います。取材時は、祖父母・両親もお店に来ていたという高校生や、自身も子供の頃からお店に来ているという方が孫を連れて訪れていました。
日が暮れると、大館市内のお店からの注文に応じ昔ながらの手押し車で氷を配達します。40年以上のお付き合いのスナックからご新規さんのバーまで、市内およそ300軒のうち、80軒がお店のお得意さんです。昼も夜も、地域に長く愛されるお店の音、街の声をお届けします。
【制作意図】
三代目店主の河田訓忠さん(74)のお仕事の様子を取材していく中で、氷に対するこだわりとその氷を口にしてくれる人への優しさを感じ、100年お店が続く秘訣を、日常に聞こえる昼の氷の音、夜の氷の音からお伝えしたいと制作しました。
純氷と称される河田さんこだわりの氷は、48時間かけてゆっくりと凍らせてるので、解けるのもゆっくりなのが特徴。昼の氷の音は、細かすぎず、粗すぎず、シロップの味がからみやすいふわふわのかき氷の音。ふわふわながらも、解けにくいので最後まで味が薄まらず美味しくいただく事が出来ます。
夜の氷の音は、お酒の味をひきたてる、グラスの中の氷の音。
不純物のない透明度が高い氷は作っても美しく、解けにくくお酒の味を変えないため、同じ氷で五杯も楽しめるというお客さんにとっても、お店にとっても嬉しい氷です。
決して主役にはならない氷が、昼も夜も大館の街をあたたかく支えている風景を取材、制作しました。
【制作後記】
今回取材をして感じたのは、見えないところで企業努力をしているということ。そして体力勝負であるということ。
河田さんは毎朝、135キロの氷を氷の販売単位、一貫目、3.75キロの角氷にしています。お得意さん一軒一軒のリクエストに応じ角氷からさらに切り分けますが、一貫目の角氷のブロックも、それを切り分けた氷も同じ値段でした。
また、角氷のまま販売する場合でも少しでも角が欠けた氷は角氷ではなく「欠け氷」なので販売せず、クラッシュ氷などに形を変えて販売するなど、氷やとしてのこだわりと同時に、氷を無駄にしない工夫もしています。午前中に氷の仕込みを終えると、午後は街のかき氷やとしてお店に立ち街の人たち優しく迎え、夜はほろ酔いの人たちの氷が切れないよう配達に向かうという毎日。
この日かき氷やのお客さんとして訪れた高校生は、アルバイトとしても働き、そんな河田さんの姿をそばで見ていて、この店の存在の大きさを感じている一人でした。
大館なまり少々強めですが、街の声として是非お届けしたいと思いました。








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