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2026年6月 1日 (月)

古式捕鯨の里の学び舎 その幕は閉じるとも・・・

2026年5月4日~2026年5月10日
山口放送 ラジオ制作部 髙田 知太郎

【番組概要】
山口県長門市・青海島の通地区は江戸時代から明治にかけて行われた古式捕鯨で栄えました。この地区には捕鯨に関する様々な文化が残っており、鯨を捕る人たちに歌い継がれてきた「通鯨唄」(市指定無形民俗文化財)もそのひとつです。
長門市立通小学校では、この「通鯨唄」の伝承活動に1985年から取り組んできました。通鯨唄保存会の指導を受け、唄を練習し、地域の行事などで歌ってきました。
明治7年・1874年に開校し、児童数が700人を超えていた時代もある通小学校ですが、近年は児童数が減少。昨年度はわずかに3人となり、今年の3月で閉校となりました。
3月15日には閉校式と閉校記念行事が行われ、最後の児童となった3人は保存会のメンバーと一緒に「通鯨唄」を披露しました。
閉校という現実を突きつけられるなか、伝統文化を伝えていこうとする児童や通地区の人たちの姿や思いをお伝えします。

【制作意図】
「通鯨唄」は大漁を祈り大漁を祝うとともに、鯨を弔う気持ちも込めた唄です。
「鯨一頭捕れれば七浦賑わう」と言われ、鯨は地域を豊かにしました。人々の生活のために捕獲される鯨ですが、そんな鯨に対する感謝の気持ちを表すとともに鯨の死を心の底から悼んで、「通鯨唄」は手拍子をせず、合掌の形で両手をすり合わせ揉み手をしながら歌うのが特徴となっています。また、通地区には、鯨を供養するための「鯨墓」が300年以上前に建てられています。
「“命を大切に”ということが通地区の文化にある…」。この度取材した通鯨唄保存会の方はこのように話し、鯨唄を歌う子どもたちは唄とともに命の尊さを学び、それを唄を通して伝えていくと言います。
鯨との関わりから培われた遠い昔の人々の思い、そして、それを大切にし後世に伝えていこうとする通地区の人たちと受け継ごうとする子どもたち。子どもの数が減少するなかでしっかりと伝承が行われている通地区を素敵に思い、制作しました。

【制作後記】
番組の中で通鯨唄保存会の方が、「通地区の子どもは、自分たちが伝統を守るんだという気持ちが強い」と話しています。その事について伺ってみますと・・・ 
保存会では以前から年に4回ほど学校に行って鯨唄の指導をしており、それ以外の期間は学校の先生方が教えていたということです。しかし、去年はそれに加えて市の施設で月に1回、鯨唄の教室を開いたのだと・・・。児童たちが「やりたい」と言ったのだそうです。
また、「通鯨唄」と言われる唄はいくつかあり、児童たちは以前はそのうちの2曲を覚えていたそうですが、通小学校の最後の児童たちは「もう1曲覚えたい」と言い出して練習し、歌えるようになったとのことでした。本当に頼もしいお子さんたちだと思いました。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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