ふるさと「水俣」で生きる
2025年6月16日~2025年6月22日
熊本放送 コンテンツ制作部(音声)江上浩子
【番組概要】
熊本を中心に活動するコミックバンド「やうちブラザーズ」。そのリーダーの杉本肇さん(64)は、水俣病の「語り部」として、公害病の歴史や、教訓を伝えている。「笑い」と「語り部」。一見、正反対に捉えがちだが、 「笑いで苦難を突き抜け、過去を振り返ることで未来が見えてくる」と、肇さんは語る。そんな肇さんの姿を通して、水俣に生きる思い」を伝える。
【制作意図】
突き抜けるお笑いで人気の「やうちブラザーズ」は、県内のイベントでも引っ張りだこで、私自身も大ファンである。ひょうきんなステージとは一転して、患者家族として経験してきたことを語るリーダーの杉本肇さんからは、「水俣病の歴史を正しく伝え、未来に生かす」という、強い使命感を感じる。その境地に至った「母の姿」も交え、未だ、誤解や偏見、差別などが解消されない「水俣」について、少しでも興味を持ってもらいたいと制作した。
【制作後記】
この番組を制作中に、大手の塾が「水俣病は遺伝する」との誤った情報を教材に使用していたことがニュースになりました。まだまだ、水俣病に対する正しい理解は十分ではないと、改めて感じています。かく言う私も、まだ、理解が足りていないという自覚があり、時折、水俣病資料館を訪れたり、患者さんたちから話を聞いたりしています。水俣の海は、ダイビングやSUPが楽しめるほど、海も再生しています。穏やかな海を堪能し、美味しいお魚やスイーツを求めて、一度、遊びにいらっしゃいませんか?
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