つくり手からつかい手へ「とべりて」のぬくもりを
2024年2月12日~2024年2月18日放送
南海放送 メディアセンター 宇都宮郁美
【番組概要】
愛媛県伊予郡砥部町は、国指定の伝統工芸品「砥部焼」の産地。現在は、約100の窯元が砥部焼を制作している。毎年秋の砥部焼まつりには、2日間で10万人の来場者が訪れるなど県内外から人気の焼き物である。
その砥部焼を女性目線から盛り上げようと、10年前に結成された女性7人グループが砥部焼のつくり手「とべりて」である。その中のお一人、梅乃瀬窯の作家、佐賀しげみさんにお話しを伺った。佐賀さんは、自身の制作活動の傍ら、砥部焼を使ってもらい良さを知ってもらいという想いで3年前に「カフェ&ギャラリーもえぎの」をオープンさせている。自身の作品だけでなく、他の窯元のコーヒーカップが並べられた棚から、お客さんが好きなカップを選びコーヒーや紅茶を頂くことができる。女性作家グループ「とべりて」のおひとり、梅乃瀬窯の佐賀しげみさんの想いを「音」で伝える。
【制作意図】
砥部焼を女性目線でひろめたいと結成された、女性7人グループ「とべりて」は結成10年を迎えた。砥部焼のつくり手である「とべりて」の活動内容は、企業とのコラボ作品の制作、愛媛の観光名所である道後の旅館をプロデュース、県外へ出向いてのPR活動など多岐にわたる。そのメンバーのお一人、梅乃瀬窯の作家佐賀しげみさんは、自身の作家としての活動が30年を超えるベテランだ。佐賀さんが、カフェとギャラリーのお店「カフェ&ギャラリーもえぎの」をオープンさせたのには、食材が盛られ使ってもらい、砥部焼の魅力をより感じてもらえるという想いがある。砥部焼作家佐賀しげみさんの想いがカタチになったお店では、自身の作品だけでなく他の窯元の作品も並ぶ。つくり手がつかい手へ直接魅力を伝えられ、それを受け取ることができる場所「カフェ&ギャラリーもえぎの」。
ひとりの女性砥部焼作家を通して愛媛県砥部町の特産品を伝えたく番組を制作した。
【制作後記】
伝統工芸品である「砥部焼」は、白磁に唐草模様、藍色の染付が伝統的なものだ。県外でも、うどん鉢として使用されるなど丈夫で割れにくいという特徴がある。しかし、最近では軽く、染付も藍色に限らずカラフルで、窯元により様々な特徴がある。さらに、昨年12月には愛媛名物を砥部焼マグネットにした、カプセルトイが大人気。変化・進化をしながらも継承される砥部焼。そんな砥部焼で食事やデザートが頂けるカフェ&ギャラリーもえぎのだが、メニューの考案から調理まで作家の佐賀しげみさんが行う。お店をオープンし、「砥部焼制作だけでなく、料理をするのが好きだと後で気付いた」「月替わりのメニューを考えるのが楽しい」と語る。また店舗では、玄関先の灯篭をはじめ、手を洗う洗面ボウル、ランプシェード、いたるところに砥部焼を感じることができる。
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