和の音、つづく
2020年8月3日~2020年8月9日放送
東北放送 ラジオ局制作部 小笠原 悠
【番組概要】
伸びのある和楽器の響き。その音色を親子三代で生み出してきた老舗の和楽器店が、仙台にあります。大正時代から95年続く「熊谷楽器店」。現在は、三代目の熊谷直樹さんが、三味線や琴の製造、修理などを一手に担っています。店には、三味線の皮張りや琴の糸締めなど、祖父の代から変わらない"手仕事"の音が響きます。職人歴30年のベテランですが、「まだまだ勉強中。少しでも良い音にしたい」と語る熊谷さん。親子三代で繋いできた楽器作りへの思いとは。
【制作意図】
美しくて、どこか懐かしさも感じる三味線や琴の響き。その原点にはどんな音があるのか知りたいと、熊谷楽器店さんを取材しました。年季の入った三味線の張替え台にロープが掛けられる音、絶妙な力加減で琴の糸を締める音…機械ではなく、職人の手と思いが重なって出来上がる「和の音」を、ラジオを通して伝えたいと思いました。
【制作後記】
特にフォーカスしたかったのが、三味線の皮張り作業。15分間気を緩めず、指先に神経を集中する職人の姿をいかに音だけで表現するか。熊谷さんの息づかいも取り入れながら、臨場感が出る様こだわりました。
コメント