次世代へ届け!~若き船頭の声~
2019年12月9日~2019年12月15日放送
山陰放送 コンテンツ局制作部 森谷佳奈
【番組概要】
島根県松江市を訪れる観光客に人気の「堀川めぐり」。国宝・松江城を囲む堀を船でめぐる観光遊覧船です。松江城下の美しい景色とともに、ガイドする船頭の「声」も魅力の一つ。松江市のことを知り尽くしたベテラン船頭が活躍するなか、今年6月、21歳の新人船頭がデビュー。堀川めぐり至上、最も若い船頭の誕生となりました。船頭デビューをして、約半年。彼が今、一番苦労するのが「ベテラン船頭との情報量の違い」。松江市の知識はもちろん、季節や気候で変化する植物・生き物の話など…見えた景色に合わせてガイドをしなくてはならないため、膨大な知識を持たないといけません。日々先輩の背中を追いつつ、未来をも見据える新人船頭の姿を皆さんにお届けします。
それでは…松江堀川の音景色とともに、水上さんぽへ出航です。
【制作意図】
松江市出身の新人船頭がデビューしたと聞き、まず会いに行きました。年齢を聞くとなんと21歳。私自身も、松江市で生まれ育ちましたが、これまでこんなに若い船頭の方を見たことはありませんでした。松江の知識が問われる仕事ということで、正直不安を感じましたが、なんのその。試しに船に乗せてもらえば、流暢なガイドを披露してくれました。しかし、現状で1人しか20代の船頭がいないことや、先輩とのレベルの差に不安を感じることも多いそうです。ただ、そうした思いの背景には「立派な船頭になって、松江市を盛り上げたい!」という強い思いがありました。
進学や就職を機に、都会に出ていく若者も多いなか、松江市の未来をみつめる彼の姿に感銘を受け、制作に至りました。また、昔から変わらない松江城のお堀周辺の景色も感じてもらえれば幸いです。
【制作後記】
取材時は、鳥取県から初めて遊覧船に乗りに来たというご家族と一緒に乗船させてもらいました。終始楽しい雰囲気の船旅で、乗客も大満足。終盤はかなり盛り上がり、紅葉を眺めながら童謡のもみじをみんなで歌うという場面もありました。乗船後のインタビューで聴かせてくれたモットーは「まずは楽しんで帰ってもらいたい」。そんな彼だからこそ作りだせる雰囲気だと感じました。時折、若者らしい情報をプラスしながら楽しい船旅は、未来へつながる松江旅だと感じます。ぜひ、松江市にお越しの際は彼のガイドともに「堀川めぐり」を楽しんでください。
お聴きいただき・・・だんだん!(出雲弁でありがとうの意味です)
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