たこプロレス
2017年6月26日~2017年7月2日放送
新潟放送 報道制作課 佐藤智也
【番組概要】
新潟県新潟市北区白根地区(旧白根町)で江戸時代から続く白根大凧合戦。毎年6月初旬に5日間に渡り行われる夏の風物詩です。越後平野を流れる「信濃川」の支流「中ノ口川」の両岸から畳24畳分の大凧を揚げ、空中で絡ませ川に落とし、相手の凧綱が切れるまで引き合う勇壮なお祭りです。白根に住む人はこのお祭りの準備に1年をかけます。縄、凧、凧に書く絵は全て手作業です。その1年間の想いをお祭りの5日間にぶつけます。お互いの組のプライドを賭けたこの戦いで組の団結を強くします。凧を揚げるため、勇壮な若者が堤防を賭け、綱を引く。その迫力と思いを音と実況で届けます。
【制作意図】
準備に一年かかるという白根大凧祭り。一年間の想いが、堤防を駆けるその一瞬に凝縮されます。その激しさ、迫力、想いを言葉でなく音で伝えたいと考えました。ただ、白根大凧合戦のルールは複雑で、現地で見ていてもわかりづらい部分もあります。この説明をナレーションで行うのではなく、敢えて現地の興奮をそのままに実況することで、臨場感も伝えられたらと考えました。白根大凧合戦協会会長 種村幸夫さんと中之口川河川敷で凧を見上げているような、そんな雰囲気を感じて頂けたら幸いです。
【制作後記】
取材したのは5日間行われる白根凧合戦の初日でした。この激しさでこの後も凧を揚げ続けるのかという驚きがありました。銭湯のお祭りが地域にもたらすものとは何か、その答えが河川敷にあったように思います。この意地と意地がぶつかりあう合戦で、地域は結束を深め、地域のアイデンティティを育んでいます。私が生まれた地域にはこのようなお祭りはありませんでしたので、少し羨ましい気持ちになりました。是非、来年観に来て頂き、白根大凧合戦の:迫力、青春の匂いを感じて頂けたらと思います。
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