命をつなぐ宿
2017年5月1日~2017年5月7日放送
山口放送 ラジオ制作部 千田正秀
【番組概要】
山口市阿知須にある小さな料理旅館「てしま旅館」。山口県がイヌやネコの殺処分数で毎年全国の上位という不名誉な記録を続けていることを知った3代目の主人、手島英樹さん。家業と社会問題を結び付けて何か出来ないかと模索した結果、去年6月、旅館の中庭に貨物コンテナを再利用したその名も「猫庭」を 設置しました。設備費は全国の猫好きからクラウドファンディングで募り、 餌代や手術の費用などは旅館の売り上げから充当する形で、 保護したネコ20匹を飼育して里親に譲渡する仕組みを作ったのです。猫庭で館長を務める手島家の次女、小学4年生の姫萌ちゃんを中心に「猫庭」の取り組みを紹介します。
【制作意図】
本来、イヌやネコを飼育する人はパートナーとしてその最期まで責任を持つもの。しかし、無責任な飼い主は後を絶たず、日々多くの不幸な命が失われています。行政に頼らず、民間でできることを考えて実行している 「てしま旅館」の取り組みを多くの方に知ってもらうことで「ネコの命をつなぐ」輪が少しでも広がればと思いました。
【制作後記】
「猫庭」はグッドデザインの受賞歴もある建築デザイナーがデザインした「おしゃれな空間」。ネコは元々きれい好きな動物で、さらに手島さん家族やボランティアスタッフが猫庭の中を清潔に保つことで、これからネコを飼ってみようと訪れた人たちがネコを飼うことにプラスのイメージを持てるような「仕掛け」になっています。取材前はネコアレルギーがある身で大丈夫だろうかと心配しましたが、「猫庭」の中は特に臭いもなく、人懐っこいネコたちに癒される取材となりました。
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