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2015年2月24日 (火)

草原のある風景 ~音で綴る秋吉台の四季~

2015年2月23日~2015年3月1日放送
山口放送 ラジオ制作部 大谷陽子

【番組概要】
日本最大のカルスト台地、秋吉台。毎年2月頃、およそ1,500ヘクタールの草原は一斉に火に覆われます。山焼きによって、秋吉台は、長い間草原が保たれてきました。その台地には、四季折々に、千種類以上の花が咲きます。日本の各地から草原が姿を消す中、絶滅が危惧されているものも少なくありません。山口市の中沢妙子さん(75)は、年間300日近く秋吉台に通って16年、花が開花した日にちを記録し、写真に収めています。個性ある花の生き様に魅せられました。「自分は宇宙の長い歴史の中で、ほんの瞬きの間しか生きていないけれど、その間だけでも、守るべきものは守っていきたい。」中沢さんは、秋吉台の花を通じて自然を慈しみます。長い年月をかけて作り上げられ、人の手によって守られてきた草原。秋吉台の草原が作る四季の風景をお届けします。

制作意図】
かつて日本の各地に見られた草原。生活環境の変化に伴い、その姿は減ってきました。明治時代には国土の約3割以上を占めていましたが、現在では数%に減少したとも言われます。秋吉台の草原は、長い間、地域の人たちの手で守られてきました。自然の恵みを受け、自然を守るためです。多様な生物が暮らす豊かな環境と、人が草原と共に生きてきた文化を持つ秋吉台の草原から、自然との付き合い方を考えたいと制作しました。


【制作後記】
山口県民にとって、全国に誇れる観光地である秋吉台。ですが、展望台から広大なカルスト台地を見て、カルストロードを車で走って、観光は終了~…という方も多いようです。でも、一歩、草原に足を踏み入れてみると…見たことの無い花が目に入ります。フラワーショップで売られているお花のような艶やかさは無くとも、万葉集に詠まれているような古来の日本各地で見られた花が、自然の姿で咲いているのです。

そんな草原の花に会ってみたい!という方は、中沢妙子さんの写真と記録で綴られた本『秋吉台で出会った花』を片手に草原へ踏み入ってみてください!心から癒されること、間違いなし!です。



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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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