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2013年1月 4日 (金)

変わりゆく街と和菓子~甘い湯気の中で~

2013年1月7日~2013年1月13日放送
茨城放送 業務局制作部 西村紗彩

 舞台は、水戸の銘菓「水戸の梅」が特に美味しい、と人気の老舗和菓子屋です。
発案当初は、伝統の職人技を音で表現しながら、30代にして仕込みを任されている若き6代目と、先代の父親、それぞれの考えを伺おうと思っていました。 しかし、取材をしてみると「お菓子は変わっていくもの。古い味に執着しない」と父子の考えは一致。 さらに、仕込みも「うまい職人は、音はあまり立てない」と言われ、音の 拾い方にも悩みました。

結果、長く店を構えているからこそ語れる「街の移り変わり」に「和菓子の移り変わり」を重ねあわせて、作業が進むにつれて微妙に変化する、餡を炊く音・もちをつく音にのせて構成しました。餡の釜ギリギリまで近づて、数分間マイクを構えていると、釜から飛ぶ熱々の餡子を腕、顔、マイクに浴びました。餡を炊く湯気や、もち米を蒸かす湯気など、あま~い湯気が立ち込める中での取材だったので、その香りまで届けられていれば幸いです。

取材中にいただいた、炊きたてのあたたかい餡子を、つきたてのやわらかいお餅で包んだ、まさにできたての餡餅の美味しさは忘れられません。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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