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2012年4月

2012年4月29日 (日)

思い出が蘇る 小さな島の時計屋さん

2012年4月23日~2012年4月29日放送
中国放送 ラジオ制作部 増井 威司

瀬戸内海の小さな島、大崎下島に140年以上も前から続く日本で最も古いと言われている時計店「新光時計店」があります。

この時計店を守っているのは、4代目の松浦恵一さん。
松浦さんは、直せない時計はないという、ウワサがウワサを呼び日本中から修理の依頼が殺到する腕利きの時計職人です。
持ち主が、どの業者でも(海外でも)無理です、といわれ、最後の望みとして委ねた時計。それを見事に直し甦らせる。まるで止まった心臓を動かす時計のお医者さんです。

使い捨ての時代に、壊れた時計が届く小さな時計店を紹介しながら、物を大切にしようという気持ちと、時計への温い思い出を伝えます。

2012年4月22日 (日)

ある船頭の舟唄

2012年4月16日~2012年4月22日放送
熊本放送 ラジオ制作部 宮川 理佳

熊本県南部の人吉・球磨地方を流れる急流・球磨川。

この川では観光下りが有名ですが、そのさらに上流の、流れが穏やかな場所では「梅花の渡し」という遊覧舟が季節限定で運行します。
その木造舟の櫓を握るのが段村憲一さん、65歳です。

段村さんは民謡や舟唄を唄い、いまやその唄声は名物です。
どうして唄声が乗客の心を打つのか?
その答えは段村さんが「梅花の渡し」の船頭になるまでの半生にありました。

取材をした日は風が強く、出発する際に何度も舟が押し流されました。それでも段村さんは「こりゃぁ無理だあ」と淡々とした口調ではにかみ、乗客を楽しませていました。段村さんの息づかい、唄声を聴いて、「梅花の渡し」の舟旅を味わっていただけたら…と思います。

2012年4月 9日 (月)

つむぎニューウェーブ~結城紬を受け継ぐ人々~

茨城放送 業務局 編成制作部 斎藤 佳子

結城紬の歴史はなんと2000年前にさかのぼる。
大島紬などに比べ地味な印象が強いが、伝統の手仕事にこだわる結城紬を地元の放送局としてなんとか応援できないかと日頃から考えていた。「録音風物誌」の趣旨に照らして、「結城紬」はふさわしい取材対象と感じたが、結果的に、音の使い方は単調になってしまい、また、インタビューも中途半端になってしまったと反省している。

番組では、茨城県が行っている結城紬の機織りの後継者育成事業で研修し、現在はその指導者となっている渡辺直子さんと、反物を作る「機屋」の跡取り、岩田大蔵さんの2人に話を聞いた。

渡辺さんも岩田さんも、結城紬をもっと広めたいと日々格闘している。手仕事を受け継ぐ人々に共通の悩みかもしれない。茨城県の担当者は後継者を育成し、雇用につなげることが重要と強調している。伝統工芸品の良さは多くの人が認めるところではあるが、時代の変化にあわせて産業として自立させていくことはとても難しい。そのあたりを番組でもっと伝えたかった。

2012年4月 2日 (月)

平和の光

青森放送 ラジオ局ラジオ編成制作部 夏目 浩光

青森県鶴田町は人口1万4000人程の町。ここには髪の毛の少ない人たちで世の中を明るく照らしていこうと「ツル多はげます会」があります。

平成元年に結成され今年で24年目。毎年、2月2日をツルツルの日と制定して新春例会を開いています。
呼び物はひもをつけた吸盤を互いの頭に貼り付けて引きあって相手の吸盤をはずしたら勝ちという吸盤綱引き大会です。

とにかく笑いの絶えない会場の模様を録音風物誌としてお届けします。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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